いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

古代アンデス文明展(その1)

2018年10月29日 | 極楽日記(日帰り)

 名古屋市博物館の特別展「古代アンデス文明展」に行って来ました。名古屋市博物館の特別展サイトもありますが、残念ながら東京で開催した時のサイトの方がずっと詳しいです。

 ほとんどの展示品が撮影可能、という日本では珍しい試み。海外では、有名なルーブルでも撮影、スケッチ自由でした。撮影による混雑や鑑賞の邪魔という懸念もあるでしょうが、今回は特に混乱もなく、撮影している人も周りに気遣っていたようです。インスタへの投稿などがイベントの宣伝になることもあって、これからは制限が緩和される傾向でしょうね。
  
 古いカラル文化はアンデスらしい特色がないので割愛。まずBC1300-AD500頃のチャビン文化。

 今まで古代アンデス文化の分類が全くわかっていなかったので、こういう南米らしい紋様を見ると、ナスカやインカを連想していたのですが、このデザインがもっと早くからあったことがわかります。

 原始的な宗教において、瞑想状態に入る、あるいは薬物などの作用を借りて恍惚状態に入るのは、世界中で普遍的にあったことらしいですが、アンデス地方では古くからコカを産したため、幻覚作用を利用して恍惚状態に入ったみたいです。コカを服用し、宗教的興奮の中で人からジャガーに変身した様子を石像にしたとのこと。

 クントゥル・ワシ遺跡はチャビン文化の重要な遺跡と考えられており、日本の研究グループにより最古の黄金装飾品が発掘されたそうです。

 一般人が南米の遺跡から連想する黄金の財宝は、この遺跡あたりから出現したということですね。

 自刎する神官の像。こういうグロテスクな像も古代アンデスを想起してしまいます。

 切れかけた首がなかなかリアル。今回の展示では、このような残虐性を感じさせる儀式が実は世界中にあり、決して古代アンデス特異的なものでないとコメントがありました。人種差別、文化差別に細心の配慮をしているのはよくわかります。
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