この5年間、極楽家の貴重な記録係だったソニーHDR-HC1を現役引退させ、余生は取り貯めたDVテープの再生に専従させることにしました。録画が不安定で、撮れたと思っていた画像が全滅!ということが2回ありまして、テープの装填不具合でも2回入院しております。初のハンディサイズHDレコーダーとして画期的な機種ではありましたが、これだけ確実性に欠けると使い続けるのが難しくなってきました。
後継機は同じくソニーのHDR-CX370Vです。テープを使わないメモリー方式なので一挙にサイズダウンし、本体重量680gからわずか320gへ。技術の進歩に驚愕するしかありません。ただ小さいだけならビクターGR-DV1という450gのを使ったことはあるのですが、これは操作性や画質で少なからぬ不満があり、反動で「小ささを売り物にするカムコーダーは絶対に買わない」と決心したものでした。次に買ったのは930gもあるキヤノンMV-1でしたからね。
でもこのCX370Vは使いやすいし、画像も安定していてとてもいい。ちょうど息子たちを動物園に連れて行ったのでテストを兼ねて持ち出しましたが、超小型の割に強力なブレ防止がうまく動作しており、二回りも大きなカムコーダーと区別の付かない落ち着いた画像が得られる、という心証を抱きました。カメラは小さいほどブレやすくなるので、これだけの小型機だと保持が難しいのが今までの常識だったと思います。意地悪して暗い夜行性動物のエリアでもかなり撮ってみましたが、小型撮像素子の割に実効感度が高く、オートフォーカスも何とか使えます。さすがに評判がいいだけのことはあります。
気になるのは、ファインダーがないので晴天の戸外では液晶が見にくいことぐらいですかね。この点は上級機のHDR-CX550Vを選べば済むことですが。CX550Vなら重量が440gになるのと引き換えに撮像素子も大きくなりますし、ズーム広角側の歪曲収差ももっと補正されているでしょう。私だけが使うのならCX550VあるいはHDD版のHR550Vを選んだでしょうね。