いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

工学系で博士になろう

2021年02月01日 | たまには意見表明

名古屋駅でこんなポスターを見つけました。13の大学が連携して工学分野の大学院生を募っているようです。この「卓越大学院プログラム」というのは、今までの大学院とどう違うかがわかりにくいですが、まあそういう名前で予算が付いたということです。違いを出すために、修士と博士の5年間をまとめて教育、評価することになってるみたいですね。工学系では学部卒か修士までで就職する人が多くて、博士まで行く人が少ないのでこんなプランが出てきたのでしょう。日本の企業は博士まで出た人を敬遠する傾向があり、大学に長いこといると潰しが効かなくなる、と昔から言われています。

すると、「スペシャリストにとどまるな。プロフェッショナルになれ。」というこのコピーは真逆のような気がします。就職せずに研究続けろってことなんですからね。大学受験生の間では、就職のことを考えて理系の人気が高まっているそうです。それを考えると、大学が連携する以上に、企業の協賛を受けた方が実効があるのではないでしょうか。例えばポスターの一角に「トヨタ自動車、キーエンス、日本電産協賛」つまり、博士取得者を優遇しますよ、とあれば、希望者が殺到するのでは。担当の方はこれでも一生懸命なのでしょうが、大学の内側の論理だけじゃなくて、世間が大学に何を求めているのかをもっと考えれば効果的だと思います。

旧帝大のうち北大、東北大、名古屋大、阪大。それ以外の国立大では横浜国大、福井大、山梨大、広島大、徳島大、琉球大。公立の都立大。私立では早稲田のみ。はて。国公私立13大学と書いてあるのに、12大学しかないぞ。

コメント
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