いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

Ward's 10 Best Engines

2012年12月17日 | 自動車
 毎年恒例の北米市場で販売されるベストエンジン賞です。

アウディの3Lスーパーチャージャー。今時ルーツブロワーの過給が珍しいとも思いませんが、完成度が評価されたのでしょう。

常連のBMWは2Lと3Lのターボエンジン。性能には文句のつけようがありませんが、昔からのBMWの顧客は自然吸気の6気筒の味わいがまだ忘れられないようなので、まだ改善の余地があるのかも。

クライスラーの3.6L V6ユニット。ペンタスターと呼称。DOHCと可変バルブタイミングを搭載し、巨大なダッジ・ラムに十分な動力性能を発揮。日本でも新しい300が販売予定。全長5mを超える贅沢なセダンが398万円からという戦略的な価格設定で、この意欲的な新型エンジンに加えて8ATや高機能のナビ、オーディオも標準装備。しかも最初から右ハンドル設定。クラウン2500のナビパッケージが395万円であることを考えると十分な競争力でしょう。かつて「シーマ現象」と言われた大型セダンブームの頃より値段が安く、性能はずっと上なのだから、爆発的に売れてもおかしくないのですが、話題になりにくいのは数十年来のアメリカ車の信用のなさが祟っているのでしょう。自動車のような高価な耐久消費財では、一度失った信用を取り返すのは長く険しい道のりになります。

フォード製2Lエコブースト。ボルボやレンジローバーイヴォーク、ジャガーにも搭載される定評のあるターボエンジン。エンジンが汎用品で安くなった分、ジャガーXFも大幅値下げするかと言えば、そうもいかないようで。

フォードの5.8Lスーパーチャージャー。力はすごくありそうだけど、日本にはほとんど需要がないでしょうね。

GMからはキャディラックATSの2Lターボ。BMWの2Lターボをターゲットに開発され、スペックではやや上回っている。左ハンドルしかないのが残念。

ホンダからは2.4Lと3.5Lの自然吸気エンジン。今頃自然吸気エンジンが評価されるのは難しいのだが、2.4Lは直噴化により燃費効率を改善、3.5Lは完成度を高めた気筒休止制御によりパワーと燃費の両立に成功したことを評価し選出された模様。アメリカ人はホンダに少し甘いのかな。それでも3.5Lアコードの0-400m 14秒台は昔のスーパーカー並。

最後はスバルとトヨタの共同開発による水平対抗4気筒。日本ではスバルのエンジンか、という人が多いかもしれないが、世界的に見ると乗用車用の水平対抗は希少で、大きな注目を集めていることがわかる。


 眺めて気が付くのは、やはり過給エンジンが多いということ。しかし小排気量ターボの一大ブームを作ったVWのTSIエンジンが漏れています。小排気量ターボも既に第2世代に移行したということでしょうか。それからハイブリッドや電気モーターが入ってないのはかなり意外ですね。選考基準が燃費よりは性能や趣味性に傾いているのかもしれません。
コメント
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