いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

今度の「α (アルファ)」は?

2007年09月07日 | 比べてみよう
 ソニーがαシリーズの上級機を今年中に発売するというニュースがありました。旧ミノルタのカメラ部門を吸収したソニーのαマウントカメラ最初の製品、α-100は手頃な値段の割に機能満載で、当時の競合機と比べても大きな穴がなかったため市場に歓迎されましたが、その後はソニーらしからぬ新型機投入の遅れがたたり、ニコン、キャノンの2大メーカーの攻勢に圧倒され、また同じ路線でより新規顧客を取り込むことに成功したペンタックスK10Dの発売などで、いつしか話題にも上らなくなったように思います。

 大手量販店の店頭では強気の価格表示を続けているα-100ですが、スポット価格ではボディが6万円を切っていますし、ビックカメラで在庫処分49,800円というのも見ました。価格を維持するだけの需要がなくなっているわけです。しかもまだ販売を続ける機種に対して「在庫処分」とは何でしょうか?

 回答のひとつが上級機種α-700の投入です。撮像素子がCCDからC-MOSに変更され、画素が少し増えました。ただし期待された35mmフルサイズではなく、APS-Cサイズで据え置きです。α-100でやや問題とされていたノイズ対策には注力されているようで、信号処理回路が新設計されています。

 他には連射の高速化とかシャッターの改良、ボディの堅牢性向上と隙間へのシール封入など、変わったことはしていませんがカメラとしてオーソドックスな進化を狙っています。過酷な状況での信頼性や耐久性はかなり向上したのではないでしょうか。このようなコストの掛かった地道な改良は、カタログを賑わす新機能がないので販売上は不利かも知れませんが、カメラとしての完成度が高くなるのは間違いありません。

 これで予想価格が18万円、とされているのはα-100の現状価格に比べると随分高いように見えますが、こうした品質向上にはコストが必要なのは仕方がありませんし、販売価格も少しずつこなれて行くものと予想されます。ミノルタ時代のレンズを遊ばせている私にとっては魅力的です。

 ただ、これだけではα-100の「在庫処分」が説明できないように思われます。α-700とα-100の価格差がかなり大きいですから、ソニーがここでα-100の販売を諦めるとは思えないのです。入門機でシェアを取ることは将来のステップアップにも繋がりますから、クリスマス商戦を前にα-100の改良を図ると予想します。

 制御ソフトのバージョンアップやHDMI端子追加などは簡単にできそうですが、撮像素子の供給を考えると、思い切った手として新しいC-MOSへの換装も考えられなくはありません。その場合はやや値段も上がるでしょうが、市場へのインパクトも大きくなります。逆に考えれば、安いα-100が欲しいのならこの秋までがチャンスかも知れません。
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