いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

グアムに行ってきたよ4

2006年12月15日 | 極楽日記(海外旅行)

 朝食のブッフェです。海の眺めはやっぱりいいですね。グアムで観光開発が進んでいるのは西海岸であり、こちら側の海はフィリピン系のガイドさんに言わせると「フィリピン海」です。日本人の感覚では、グアムとフィリピンとはかなり離れているので、この広い海域を内海とするのは少し無理な気がしますが。東側の「太平洋」は波が荒く、リゾートにはあまり向かないらしいです。

 この子も満足しているでしょうか。「生まれて潮に湯浴みして、波を子守りの唄と聞き…」という文部省唱歌「我は海の子」の一節を思い出してしまいましたが、もちろんこんな乳児を海で泳がせてはいません。

 さて、「太平洋側」にある濱本(HAMAMOTO)フルーツパークに出掛けてみました。観光以外の産業が衰退して、ほとんどの人が農業から離れてしまったグアムにあって、毎年のように台風に痛めつけられながらも孤軍奮闘しています。どこへ行っても日本人は真面目で粘り強いことを証明してくれます。

 大自然に抱かれたフルーツパークは、蚊の楽園でもあります。ジャングルで生息している割には小型の蚊で、気付きにくいので極楽息子(小)が刺されてしまいました。顔に2箇所、血の跡が付いています。こんな時にはココナツオイルを塗り込むのがグアムの流儀だそうです。

 この特製うちわが蚊除けの必需品です。

 6万坪の敷地は山あり谷ありで、都会人の虚弱な脚ではとても回れません。トラクターの引っ張る専用トラムで遊覧します。シャネルが香水に使ったことで有名な「イランイラン」の木も何本かあって、さすがにいい香りがします。

 この後ろが太平洋です。太平洋側は波が荒いのでホテルも少ないですが、グアム最大の敷地を喧伝するレオパレスリゾートはこの近くにあります。

 お昼はパパイヤに漬け込んで柔らかくしたチキンのバーベキューで、なかなかおいしく頂きました。未熟なパパイヤやパイナップル、キウイ、イチジクにはタンパク質を消化する酵素がたくさん含まれているので、食肉の組織の一部が分解されて柔らかくなります。これはこれで悪くないのですが、ちょっと物足りない印象もあって、グアムには東南アジアみたいなスパイス文化が欠けているのが残念にも思われます。

 まあ、その代りに東南アジアのリゾートでは望めない便利さと安全、清潔があるわけですけどね。例えば津波に対する危機管理なんて、東南アジアではないに等しいことが露呈してしまいましたが、グアムでは合衆国政府が万全の備えをしているはずです。

 ところで肉を柔らかくする(tenderize)ためには欧米人が古くからいろいろ工夫してきた方法があり、"tenderizer"などで検索してみるとその需要の高さがわかります。ミネソタ大学の先生が立派な総説まで書いているので、ご興味のある向きは研究してみて下さい。

 食事が終わったらココヤシ割りの体験をさせてくれます。

 ココヤシの種の表面(内果皮)には猿の顔みたいな模様があります。一説には割った人の顔に似ているのだとか。

 新鮮なフルーツが食後のデザートです。収穫したばかりのスターフルーツなんて、他ではまず食べる機会がありません。バナナも見掛けは小さくて色が悪く、いかにも貧弱ですが、日本で売られているフィリピンやペルーのバナナに比べて甘味は濃厚です。

 でも、ここで出してくれたバナナはまだ完熟一歩前だと思います。恐らく、一般の人が対象なので本当の完熟バナナは出さないのでしょう。私は納豆やウォッシュタイプのチーズと同じで、普通の人が手を出さないような完熟バナナこそ「通の味」じゃないかなと睨んでいるのですが。

 看板の前で記念写真。濱本さんご本人はあまり接客しないらしくて、土産物売り場の裏をそそくさと通り過ぎたのを見掛けただけです。最近は陶芸に凝っているそうで、ここから始まった「グアム焼」がこの島の文化として根付くと面白いですね。
コメント
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