いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

ムーミン谷の皆さんと

2005年11月10日 | 極楽日記(日帰り)
 永遠のキャラクター、ムーミンとその仲間たちです。

 どんよりした灰色と、重い濃緑が混ざり合ってグラデーションを作る、美しくも暗く厳しい北欧の自然風景がバックにあり、地味でつつましい生活に喜びを見出す人々の物語が、トロルたちの姿を借りて描かれる。まさにフィンランド人トベ・ヤンソンさんの価値観を表しています。

 脇役が実に表情豊かでした。例えば生まれたときからシャツとギター以外を持たず、放浪の旅を続けるスナフキンに、子供の時は圧倒的な存在感を覚えました。すべてを受け入れ、何も所有しようとしないスナフキンの生き方って、東洋の哲人か仙人みたいです。スナフキンを見ていると、杜甫や芭蕉、井月(せいげつ)のような漂泊の旅と共にあった詩人が連想されて、できれば詩の一編も口ずさんで欲しいところです。
コメント
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