崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「嫌名録」

2014年07月20日 03時33分27秒 | 旅行
 わが夫婦は市立美術館に出勤するように毎日会場にいる。昨日の初客は山口市内から来られた方で「自分の生家がテレビで映ったよ」と言い、湯田温泉の松田屋の息子、86歳、山口停車場の横に第二松田屋の前に立っている着物姿の女性が母、母を見ている子供が自分らしいと、自分が生活した部屋を指差して感激していた。続いて山口から娘夫婦と来られた86歳の女性は運動会の写真を指しながら自分の母校だと言い、感動されていた。福岡教育大学と大学院の学生たち、東亜大学デザイン学科の3人の教員と10人の学生たちを迎え、記念写真をとった。昼食の時間を見つけることさえ難しく前日の倍数が来られた。軽食堂から呼ばれて行くと、山口のある百貨店から次の展示の要請を受けて無条件OKした。エレベーターで時々逢う同じマンションのご夫婦を含め、市民たちとの交流の場になった。会場は常に笑い声があった。中には絵はがきのコレクターがおられ、連絡して情報を交換することを約束した。展示は明日までであるが交流は終わらず、続く。
 午前中東亜大学の櫛田学長が来られた。準備過程から声援して下さった。ある人は市民のためにこのように東亜大学がサービスしてくれるということで感謝しておられた。東アジア文化研究所へ関心を寄せる人もおられた。このような催しを行うたびに協力者への感謝を感じなら協力してくれるべき人の無関心に対する不満が伴うことがある。芳名録のほかに見えない「嫌名録」ができるような気持ちになる。感謝と不満が同時に発生する自分の心をややもてあましながら表面的には人を愛するというのではないかと反省する。私よりもっと頻繁に大きい規模で行事を行う人はそのたび出席者と欠席者への芳名録と嫌名録が並んでいるはずである。私も多くの人の嫌名録に乗っているのではないだろうか。(写真は上からデザイン学科、松田忠雄氏、福岡教育大学生たち)