崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「瀧穴」

2014年07月19日 04時58分11秒 | 旅行
 「アジア言語文化」の講義の終盤になり、韓国からの留学生たちに日本語学習の時の難しさについて質問した。濁音が区別し難いという点、当然である。英語のgameを日本語ではゲーム、韓国語ではケームと発音、表記している。日本人の学生は濃音とバッチンが難しいと指摘した。「カ」kka、「タ」ttaの発音が難しい。そこから日本語の起源論を紹介した。ハングルで万葉集を読めるとか、百済語で日本語を読むという民間語源説のような本が日本と韓国でベストセラーになっていることにも要注意。大学生は適切な本を探すようにも言っておいた。授業が終わって展示場へ向かった。 
 昨日より多くの方々が見に来てくださった。累計170人。NHKニュース,朝日、毎日、山口新聞を見て、読んで来られた人が多かった。諸社に感謝したい。同じ市立美術館の2階には子供の絵本の展示がされている。20世紀初めころのヨーロッパと日本の絵本が展示されいる。子供の絵本とはいっても子供が分かり難い。横文字のアバンガードの芸術の世界が分かるようなものが主である。子供の関心が注目される。工事の現場の絵があった。今の私も関心を持っている。私もまだ童心を持っているのだろうか。
 受付は礒永、園田、菅原の三人、心強かった。長周新聞の竹下一氏の取材を受けながら多くの人と話ができた。絵はがきや写真を持っている人、平均年齢70才くらい、懐かしさの感想が多かった。買いたい人、次の展示を待つ人、絵はがき展を別に企画したい人の話を聞いた。刺激を与えたことも感じた。秋吉台は古くは「瀧穴」と呼ばれ、松明を持っている写真からは大正以前のものと時代想定をしてくれる人もいた。
 映画祭などもやってみて私は市民との交流を主張してきた。この展示場も交流の場にしたいという意思を実行することができつつある。芳名録を置いている。その情報を通して楽しい人間関係を作りたいと思っている。