崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

『朝鮮の巫覡』

2014年07月08日 04時30分45秒 | 旅行
昨朝,10時ごろ下関で最も強い暴雨だった時、市役所と市民会館に7月17日から21日まで行う絵はがき展「絵はがきから見る近代山口」のチラシを持って行った。二か所とも私の顔を知っている人が丁寧に対応してくれて簡単に済んだ。感謝である。下関に長く住んで本当に市民になったように思えて暴雨の中でも嬉しく感謝であった。暴雨でも今までの私にとっては窓ガラスの外側の暴雨が多かったが、昨日は生で体験した。夏には雨が降るのが当然と長い人生を生きて来ているが、今日、明日は今までに経験のない大型の台風8号が日本に接近していると報道されている。気をつけなければならない。日本は自然現象を「自然に」にむかえるようによく整備されていると感ずる。しかし災難として受ける地域や難民が多く出る国家も多くある。
 ソウルの出版社から校正の原稿が届いた。数年前草訳の村山智順の『朝鮮の巫覡』の作業が終わり編集に入るための原稿である。私はこの本こそ歴史に残したいと思う。朝鮮総督府の嘱託であった村山氏が中心に全国的に警察を通して調査を行い、その報告書に当たる著書である。この本が秋葉によって大幅利用されて理論化される過程を私はすでに明らかにしたことがある。ナショナリズムの強い韓国学界でどう反応するかは未知数であるが、事実を尊重する近代的学者たちにとって歓迎されると確信している。続いて『朝鮮の風水』、そして秋葉隆氏の『朝鮮巫俗の研究』の訳本を出す予定である。このような総督府の資料などの事業は国家的なものとは思うが、国が行うことによって国策的になる憂いもあると思う。暴雨や非難にも屈せず、いつまでも挑戦したい。