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RICHARD WRIGHTの俳句(34)

■旧暦8月2日、水曜日、

沖縄は雲が低い。そのダイナミックな動きを海辺で仰向けになって見ていると、鼻先に蜻蛉が止まった。びっくりして、あたりを見回すと、蜻蛉が群れをなしている。沖縄も秋である。



(Original Haiku)
The sound of the rain,
Blotted out now and then
By a sticky cough.


(Japanese version)
雨音が
しつこい咳で
時々聞こえなくなる


(放哉)
一日雨音をしつとり咳をして居る


■ライトの句、雨音と咳の音は対立している。放哉の句、咳は雨音に溶けていく。面白いことにライトの句は、原文のテーマは雨音で、咳との対立的な状況を説明している。放哉の句は、切れによって二つのことを詠んでいる。にもかかわらず、雨と咳は相互浸透している。
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