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西行全歌集ノート(36)




■旧暦8月7日、日曜日、

デモの後の夜は、いつも興奮していて、よく寝つかれない。朝起きて、食事も摂らずに、即、柏へ向かう。文献整理のため。この文献整理は、石塚省二先生が亡くなって、約1カ月後の6月28日から開始され、今日で7回目になる。この頃は、平均して10人近くが参加していただけるので、だいぶ、進捗してきた、が、まだまだ先が。タイムリミットもあるので、9月は5日間を予定している。

明日、明後日は、さいたまへ。どこまで、仕事を進められるか、が今週の一つの山場。



山里はそともの真葛葉を茂み裏吹き返す秋を待つ哉   山家集 夏

※ 山里はそともの真葛/でいったん切れるが、「そともの真葛」とはなにか。「そとも」とは、山の日の当らない側、北の方。山里は、北面に自生する真葛の葉でいっぱいで、あとは、秋風を受けて、葉が裏返るのを待つばかり、といった感じだろうか。葛の葉が風にいっせいに裏返り、「裏白」になるのは、なにか、壮絶な感じがある。




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一日一句(1180)







風吹いてたちまち秋の径なる






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西行全歌集ノート(35)







旧暦8月6日、、6時起床。ラジオ体操、腰痛予防のストレッチ4種類、今日は、雨なので、スロージョギングはなし。

備忘録的に日記のような記録を再開することにした。目的は、3つある。1つは、9月から本格的に始動する新生「ルカーチの存在論」公開講座24周年のPRを随時したいため、2つは、家族の避難と介護関係で、翻訳の仕事が遅れに遅れて、これをコントロールしたいため、3つは、過去の自分の記録を読んでみて、やはり記録はつけておいた方が良いと思ったためである。紙の日記とは違って、検索が容易。

今日は、これから、Romieが送ってくれたReiner Brambach(1917-1983)の詩を検討して、柏で文献整理。今日の参加予定者は、10人くらい。夕方から、国会前抗議行動に参加。秋から、国会周辺は大規模な下水道工事に入るために、デモが規制される(これも裏があるのだろうと思う)。そこへ、ヘイトスピーチの規制と同じ水準で、官邸前抗議行動を規制しようという話が、高市早苗議員から出ている(下の「東京新聞」8月29日付け参照)。差別する自由はないが、表現の自由は、憲法が保障している。この二つを同一視する知性の低さに唖然とせざるを得ない。集団的自衛権のように、憲法の「解釈」で規制するつもりなのだろう。法律は力による解釈に弱い、とは故石塚省二先生の言だが、集団的自衛権を既成事実として許してしまうと、同様な、「野蛮な憲法解釈」が幾つも出て来て、都合の悪い「自由」を抑圧するようになるだろう。その兆候だろうと思っている。デモの後は、奈良の後輩Fくんと会食の予定。下の1988年に議員立法で成立した「静穏保持法」なるもの、はじめて知った。これが成立したときの憲法との整合性を知りたいものだが、「公共の福祉の優先」を持ってきたのだろうか。



東京新聞8月29日朝刊

自民党は二十八日、人種差別的な街宣活動「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)を規制するとともに、国会周辺の大音量のデモ活動の規制強化を検討し始めた。デモは有権者が政治に対して意思表示をするための重要な手段。その規制の検討は、原発や憲法などの問題をめぐる安倍政権批判を封じる狙いがあるとみられる。
 自民党は二十八日、ヘイトスピーチ規制策を検討するプロジェクトチーム(PT)の初会合を開催。高市早苗政調会長は、国会周辺のデモや街宣について「(騒音で)仕事にならない」などと指摘し、「秩序ある表現の自由を守っていく観点から議論を進めてほしい」と求めた。
 PTは今後、国会周辺での拡声器使用を制限する静穏保持法などで対応が可能かを調べて、新たな法律が必要かどうかを判断する。国会周辺では、東京電力福島第一原発事故後、脱原発を訴えるデモが毎週金曜日夜に行われている。警察庁の担当者はPTの会合で、静穏保持法による摘発は年間一件程度と説明した。
 一方、在日コリアンに対するヘイトスピーチについて、高市氏は「特定の民族を名指しした中傷はやめなければいけない」と強調。ヘイトスピーチに対象を限定した規制法はないため、PTは刑法の運用強化や新規立法を検討する。
 民主党の大畠章宏幹事長は記者会見で、「ヘイトスピーチ(規制)とデモ規制は性格が違う。デモ規制が行き過ぎると民主主義のベースが壊れる」と批判した。
 ヘイトスピーチは人種や民族、宗教上の少数者に対する憎悪をかき立てるような表現で、保守をうたう団体による在日コリアン批判が社会問題化している。国連人権委員会も改善勧告を出すなど、国際的な批判が強まっている。
◆揺らぐ民主主義の根幹
 自民党がヘイトスピーチと国会周辺のデモを同列にして規制しようとしている。人種差別などを助長する表現のヘイトスピーチと、政治に対して市民が声を上げるデモは全くの別物だ。音量規制強化を名目にひとくくりにして制約する動きは見過ごせない。
 ヘイトスピーチに対しては、国連でも規制を求める意見が出ており、放置は許されない。表現の自由を守りながら、差別的な言論や表現方法をいかに規制するかは議論する必要はある。
 一方、国会周辺で行き過ぎた大音量の抗議活動は現行法でも規制できる。にもかかわらず、自民党が新たに規制強化に乗り出したのは、市民による原発再稼働や集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法に抗議するデモを標的に入れているとの疑念を招く。
 在日外国人の人権を守るという議論に乗じて、規制してはならない市民の政治活動を制約するだけでなく、民主主義の基盤である表現の自由という別の人権も侵す恐れがある。
 上智大の田島泰彦教授(メディア法)はヘイトスピーチと国会周辺デモの音量について「別々に検討すべき問題だ」と指摘。「国会周辺は、あらゆる言論が最も許容されなければならず、その規制強化は民主主義の在り方にかかわる」と話す。 (大杉はるか)
 <静穏保持法> 国会や外国公館、政党事務所周辺での拡声器の使用を制限する法律。1988年、国会周辺の右翼団体の街宣活動を規制するため、議員立法で成立した。静穏を害する方法で拡声器を使用し、警察官の制止命令に応じなかった場合、6月以下の懲役か20万円以下の罰金が科せられる。




松風の音のみならず石走る水にも秋はありけるものを   西行 山家集上 夏

※ 「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(藤原敏行)の古今集の歌が思い出される。西行は、当然、これを踏まえているだろう。風の音に秋を感じる敏行に対して、石の上を流れる水に秋を感じる西行。水の何に秋を感じたのだろうか。急に水が冷たく透明になったことだろうか。それもあるだろう。脚注には、俊成の「石走る水の白玉数見えて清滝川に澄める月影」が参考に載っている。目の前の水の皮膚感覚だけに秋を感じたのではなく、水の行方に映る月影を想像していたのではなかろうか。




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一日一句(1179)







百日紅散つてほのかに藍帯びる






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一日一句(1178)







バスを待つ西日の中の秋の色






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一日一句(1177)







働けば西日の背中ありにけり






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一日一句(1176)







久々に馬鹿と言はれし涼さよ






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一日一句(1175)







本能の聲聴く秋の聲として






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一日一句(1174)







阿波踊踊る阿呆の美しき






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一日一句(1173)







ひまわりは己が重さに耐えかねて






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