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RICHARD WRIGHTの俳句(32)

■旧暦7月28日、日曜日、

思い立って、一週間ほど、旅に出ることにした。南への旅である。とくに目的もない。ただ、朝の海、昼の海、月の海を見て、本でも読むだけである。予報では、天気があまりよくなさそうなのだが、雨の海もまたよかろう。



(Original Haiku)
Just enough of light
In this lofty autumn sky
To turn the lake black.


(Japanese version)
この秋空は
湖が黒くなるくらい
光で溢れている


(放哉)
秋風の石が子を産む話し


■放哉の句で、ライトに似たモチーフの句は手元の文庫になかったので、同じ秋の句をぶつけてみた。ライトの湖が黒くなるほどの秋の光というのは、ぼくは、ちょっと、どういう状況なのか、わからない。光が強烈で水面が黒く見えるということだろうか。放哉の句は、島のだれかから直接聴いたか、耳に挟んだ話なんだろうが、とても面白いと思う。「秋の石」としたことで、秋の実りを連想させ、石が子を産むという話しがすんなり響いてくる。
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