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第13回銀河朗読会







夢のなかで、死の夢の王国で
わたしがまともに出会おうとしなかった眼
その眼はあらわれない。
その眼は、そこで
壊れた円柱のうえの日の光
木が、そこで、揺れている
そして消えてゆく星より
はるかに遠く、厳かに
歌う風のなかに
声が聞こえる。

T.S. Eliot うつろな人間たち

◆眼と出会い聲を聴き取る―これは、まさに、詩人の抗い方そのものでしょう。抗うこと。だが、何に? 眼と出会い聲を聴き取ろうとするとき、必ず壁となって立ちはだかって来るものすべてに。それはゆがんだ社会関係の総体でしょう。ここで言う、詩人の抗い方とは、実は、詩人に限らず、多くの人が実践してきた生き方でしょう。シンプルですが、簡単ではありません。我々自身が、このゆがんだ社会関係を構成しているその当事者だからです。

銀河朗読会も今回で13回目、今年の3月で丸3年になります。今年も、眼と出会い聲を聴き取るべく詩を書き詩を朗読していきたいと考えていますが、―その眼は憎悪に燃えているかもしれないし、その聲は沈黙しているかもしれません。

エリオットは、詩「うつろな人間たち」の最後を次のように締めくくっています。

これが世界の終りの姿
これが世界の終りの姿
これが世界の終りの姿
ボン、とも音をたてず、すすり泣きの一聲で。

第13回銀河朗読会は、2月3日、節分の日に行われます。春になる前の晩にできる空白に、鬼が入り込まないように、詩の聲を響かせたいと思います。ぜひ、ご参加を!

第一部  自作の朗読(俳句・自由詩・14行詩)
第二部  渡辺白泉、Paul Celan、Ives Bonnefoy、William Carlos Williamsの作品の朗読
第三部  オープンマイク・意見交換
最後の詩 ロミー・リーの詩の朗読

【日時】2月3日(土曜日)14:00-16:00
【場所】恵比寿カルフール Aルーム
【会費】2,000円(珈琲・紅茶付き)
【申込み・連絡先】尾内達也080-5443-8649 
【email】galaxyrecitation@gmail.com

※これまでの銀河朗読会の様子は公式ページから、ご覧になれます。>>>









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一日一句(2069)







狂へる世雪に遥かな光あり






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一日一句(2068)







雪晴は光も翳も真白かな






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一日一句(2067)







この道を雪掻く人の尊かり






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一日一句(2066)







冬天を見てきたばかり眼かな






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一日一句(2065)







トイレから雲を見てゐる七日かな






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一日一句(2064)







路地奥の天に藍ある三日かな






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一日一句(2063)







天地のあはひの吉凶初詣






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一日一句(2062)







大乱は國より来たり去年今年






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