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往還日誌(36)







■朝、ミスドーで柴田さんへJunction vol.126の感想を書く。小説と詩の違いという話題が草野さんとの間で展開されている。私は、俳句と詩の違いを常に念頭に両方書てきたので、たいへん興味深く読んだ。

その後、ニコのTHE FRAGILITY OF MODERN SOCIETIESを読む。これは、一つの社会における話だが、国際政治の世界に置き換えると、ここで言われている自らの意思を成員に押し付ける力がなくなったdominant social institutionsを米国国家利権村と読み替えることができる。米国の作り出す秩序に、noあるいは自分の方が正しいと主張する国家(個人ではなく)がグローバル・サウスを中心に増えてきている。そのときの、根拠は、個人レベルと同じように、knowledgeなのである。知識社会は、国際社会の秩序をFRAGILEにするまでに拡大していると観ることができるだろう。もちろん、それは個人レベルと同様に、望ましいことだろう。少数の「帝国」が仕切る時代は終わりつつある。

きのうから続く質問への回答で、Tさんが某大学の金融論の授業で使っているPPTを送ってくれたので、あらまし見て、きょうの仕事に生かした。めずらしく仕事は夜7時過ぎには終了した。

京都へ来て、詩のモチーフが「ものから場へ」変化してきた。

Mouvement et Tempsの連作は、ものへのまなざしを詩にしている。なので、これはこれで、一つの詩集としてまとめるのが望ましいのだろう。詩よりも現実の方が先行してしまっている。この齟齬が大きくならないうちに手を打つべきだろう。






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一日一句(2944)







夜の橋ふりかへり見る櫻かな






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往還日誌(35)







■きのう、きょうくらいで京都の櫻の見ごろも終わる。

 一昨日、千本釈迦堂のしだれを観ることができた。しだれは地まで届いている。

 遠くを見て目を休める目的で、折り畳みの椅子を調達した。ベランダで使うために。

 これを、鴨川で使ってみたらどうか、というアイディアが浮かんだ。ニコの本など、仕事の本を読むためである。

 実現は週末になるだろう。天気が気になるところである。

 俳句を毎日作っていて、ふと、芭蕉の方法論の重要性に改めて気が付いた。

 「松の事は松に習え、竹の事は竹に習え」(三冊子)

 これをさらに徹底させてみようと思い立った。

 現代の俳句は、「存在」から離れて言葉に凭れすぎている、としばしば、思う。

 現代詩のレトリックを一行にした安い俳句が多い。

 このため、「浅いインパクト」を求めがちとなり、句がある意味で、「暴力性」を帯びる。

 作り手に罪はないが、それを良しとする選者はいかがなものだろうか。

 芭蕉の思想は、ものの本質に迫ったフランスの詩人、フランシス・ポンジュの方法とも響きあっている。

 画像は平野神社の桜苑。





 
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一日一句(2943)








上京の夜を枝垂るる柳かな







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一日一句(2942)







此の道はいまに続くや辻の花






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一日一句(2941)







しだれ櫻ひかりと影にめぐまれて






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一日一句(2940)






いにしへの佳き力あり夜の花






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往還日誌(34)







■朝、7時に起きて、J.J. Rousseau読書会の準備。Du Contrat Socialを、ルソー専門家の哲学者N氏、ルソーに関するエッセイを、雑誌『Idee』に発表しているK氏と一緒に、このテクストを読み始めて1年になる。

18世紀に書かれたことを忘れてしまうほどに、アクチュアルで、いつも、時間を忘れて議論に熱中する。フランス語もだいぶ慣れてきた。英語もそうだが、フランス語も、ラジオ・テレビなどの情報をじかに聞き取れるようになることをめざしている。

午後に上洛の予定だったので、私だけ早めに昼食を食べ始め、雨の中を出発。車中は、ずっと、ニコの『THE FRAGILITY OF MODERN SOCIETIES』を集中的に読む。前回の京都滞在中に、この本の重要性に気が付いて、今回はもってきた。

一定庵到着後、少し休んで、ライオン・キッチンで「ぐつぐつハンバーグセット」に目玉焼きをプラスして夕食とする。

その後、ファミマで京都新聞とソフトクリームを買って、夜の三つの橋を渡る。

賀茂川、高野川、鴨川の夜の櫻はほぼ満開になっている。

詩「夜の三つの橋 1」の英語版を先日、ロミーに送ったところ、きょう、詩で返事があった。

今回の滞在は少し長いので、目的は5つ設定した。





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一日一句(2939)







西行の櫻の夜の深さかな






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一日一句(2938)







奥武蔵こころのうちも花の雨






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