verse, prose, and translation
Delfini Workshop
飴山實を読む(33)
2007-09-20 / 俳句
■旧暦8月10日、木曜日、![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fine.gif)
日焼け止めが欲しいくらいの日差しだった。午前中、自律訓練法を受けるために国府台病院。症状は、安定しているが、運動と昼寝の後に若干、強くなる。今日は、睡眠が上手く取れなかったので、ややきつい。帰宅後、終日仕事。
◇
送行のひとりは雲を見上げをり
■送行(そうあん:行をアンと発音するのは唐宋音)で秋。送行とは、夏安居を終えた僧が自分の寺に帰ること。夏の期間(陰暦4月16日‐7月15日:ちなみに、2007年だと新暦では6月1日‐8月27日に当たる)、僧が外出しないで、一室に籠もって修行することを夏安居というらしい。その実態はよくわからない。しかし、この期間は、梅雨と梅雨明け後の蒸し暑い期間にあたり、当然、クーラーも扇風機もないであろうから、身体的にきついはずである。しかも、丸2ヶ月外出しないというのは、メンタル面でも参ってしまうのではないだろうか。一人ではなく集団で夏安居はするらしいことも句からうかがえる。そんな修行がやっと終って、晴れて自分の寺に帰る日が来た。空には、雲の峰ではなく、秋の雲が漂い始めている。そんな一瞬を詠んだ秀句だと思う。「送行のひとりは」という措辞の上手さには驚く。空を見て解放感を実感したのだろうか、これからのことを思ったのだろうか。
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日焼け止めが欲しいくらいの日差しだった。午前中、自律訓練法を受けるために国府台病院。症状は、安定しているが、運動と昼寝の後に若干、強くなる。今日は、睡眠が上手く取れなかったので、ややきつい。帰宅後、終日仕事。
◇
送行のひとりは雲を見上げをり
■送行(そうあん:行をアンと発音するのは唐宋音)で秋。送行とは、夏安居を終えた僧が自分の寺に帰ること。夏の期間(陰暦4月16日‐7月15日:ちなみに、2007年だと新暦では6月1日‐8月27日に当たる)、僧が外出しないで、一室に籠もって修行することを夏安居というらしい。その実態はよくわからない。しかし、この期間は、梅雨と梅雨明け後の蒸し暑い期間にあたり、当然、クーラーも扇風機もないであろうから、身体的にきついはずである。しかも、丸2ヶ月外出しないというのは、メンタル面でも参ってしまうのではないだろうか。一人ではなく集団で夏安居はするらしいことも句からうかがえる。そんな修行がやっと終って、晴れて自分の寺に帰る日が来た。空には、雲の峰ではなく、秋の雲が漂い始めている。そんな一瞬を詠んだ秀句だと思う。「送行のひとりは」という措辞の上手さには驚く。空を見て解放感を実感したのだろうか、これからのことを思ったのだろうか。
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琉球と沖縄:沖縄の文学(4)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/f7/280cd2c50d399d7e66e065ba680fe33e.jpg)
◇
島桜咲くがはなむけ出郷す
触覚の力で蟻は焦土這ふ
草蝉や島の十万鎮もれり
機高鳴る合掌ほどく福木の葉
斑猫や島には島の詩の系譜
矢野野暮(1907-1990)大分県生まれ。戦後、沖縄で数田雨篠らと句会「みなみ吟社」を結成。伝統俳句の立場から風土性を掘り下げることを提唱し、戦後の沖縄俳句界の支柱として活躍した。編著に『沖縄現代俳句集-タイムス俳壇十二年』がある。
■野暮さんの方向性は、共感できる。俳句の良いところを活かしつつ風土性を深めている様子が伝わってくる。島に生きる誇りと哀しみ、怒りが、声高ではないだけに、余計に響いてくる。
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