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一日一句(709)







かちはりはまこと昭和の味したり






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一日一句(708)







惜春の小津の映画を観てゐたり





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一日一句(707)







山笑ふ我も思はず笑ひけり






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一日一句(706)







惜春は命惜しむに似たりけり






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一日一句(705)







円空の仏たちまち春の風






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一日一句(704)







砂時計たちまち落ちて春の砂





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高木仁三郎の言葉(45)




高木仁三郎の言葉 #47

実際にも、原子炉心に重大な破損や危機が生じた事故のケースをみると、ほとんどが、原子炉停止後の冷却の失敗に起因するものである。たとえば、スリーマイル島原発事故(1979年)では、原子炉停止後に進行した空だきによって、停止後2、3時間後に、本格的なメルトダウンが生じた。またこの事故では、ごく小さな破断口から冷却水の流出が長時間続くという、それまで安全対策上重視されなかった事故シナリオが進行し、事故に至る道筋が多様にあることを印象づけた。

高木仁三郎セレクション p.80

The words of Jinzaburoh TAKAGI(1938-2000), people's scientist against nuclear power#47

The nuclear power plant as a technological system

Investigating real nuclear plant accidents where severe breaks and crises arose in the core, most of them came from the failure of cooling after a plant shut down. For example, in the case of Tree Mile Island accident (1979) a serious melt-down happened a few hours after shutting down caused by a continuing “no-water burning” after coming to a stop. Moreover, a progressive accident scenario in the accident that the coolant continued to flow out from a tiny breaking whole for a long time shows us various ways to a severe accident, which had not been counted so far from the point of view of security measures.

Jinzaburoh TAKAGI selection p. 80



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一日一句(703)







風水にあやかり春の模様換へ






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浮雲(成瀬巳喜男監督、1955年)


(1955)(白黒)(東宝)(キネマ旬報ベストテン第1位)(第10回毎日映画コンクール日本映画大賞)

監督…成瀬巳喜男(キネマ旬報監督賞)
製作…藤本真澄
原作…林芙美子『浮雲』
脚本…水木洋子
撮影…玉井正夫
美術…中古智
編集…大井英史
録音…下永尚
照明…石井長四郎
音楽…斎藤一郎
監督助手… 岡本喜八
出演…高峰秀子(タイピスト後にパンパン/幸田ゆき子)(キネマ旬報主演女優賞)
………森雅之(農林省の技師/富岡兼吾)(キネマ旬報主演男優賞)
………中北千枝子(富岡の妻/邦子)
………岡田茉莉子(向井清吉の女房/おせい)
………山形勲(伊庭杉夫)
………加東大介(向井清吉)



上記のように、国内の評価は高い。フランスをはじめとした海外での評価も高い作品である。が、映画としては、二流だと思う。どうして、そう思うかは、演出の拙速さにある。この映画は、女にだらしがない男(森雅之)と男にだらしがない女たちの物語で、隠れたテーマは、「嫉妬」だと言っていいように思う。この構造自体、真新しいものではなく、日本に限った話でもない。その意味では、普遍性がある。問題は、男と女が、関係を結ぶまでの経緯が、メインの高峰秀子を除くと、きわめて、省略された形でしか、したがって、非説得的な形でしか提示されていない点にある。この部分は、高峰秀子との関係性を中心にもってくるための、映画づくりの戦略と言えなくもないが、一回、温泉場に向う夜路で、抱きしめたくらいで女は靡かない(岡田茉莉子との関係)し、一回キスしたくらいで、すぐに部屋に上がり込むような関係になることはない(よく行く居酒屋の女給との関係)。むしろ、反発を買うのが普通だと思う。こういう関係に短時間でなるとしたら、ある集団の中で、その男に非常な価値が集団によって付与されている場合である。たとえば、キムタクを考えてみればいい。インテリの女性は別にして、普通の若い女の子なら、上記のようなことをキムタクにされたら、たいてい、本気になって追いすがるのではないだろうか。農林省の元役人、富岡兼吾の場合、こうした価値づけはない。多少イケメンなのは確かだが、それだけで、ごく短期間に、こういうドンファンみたいなことは成立しない。ドンファンになるには、社会的な媒介が必要なのである。その点の描き方が、拙速すぎるように思えるのである。

しかし、二流映画には二流映画の役割がある。この場合、日本社会の社会構造を浮かび上がらせている。それは男のダブルスタンダードという構造である。社会(つまり男社会)に向ける顔と女(家族あるいはプライベートな領域)へ向ける顔の使いわけである。これを体現しているのが、太宰にそっくりな森雅之演じる富岡であり、設定が農林省の役人なのは、とても象徴的なことである。富岡のメンタリティーは、政官財学の領域に暗躍する連中のメンタリティーと実は非常に近いものをもっている。富岡は、女にだらしがない男だが、そこがポイントではない。女に向ける権力的な態度や女に対する見方、女への精神的な依存、甘えなど、つまり、プライベートな領域での社会関係(男女関係)の作り方の原理が同じだと言いたいのである。これは、原子力ムラを構成する人々を具体的に想像してみればいい。だれとは言わないが。


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高木仁三郎の言葉(44)




高木仁三郎の言葉 #46

熱の制御の問題をとくに厳しくしているのは、炉心に蓄積した放射能じたいがその崩壊熱(原子核の壊変に伴う熱)による発熱効果をもつことで、原子炉心では原発の運転停止(核分裂連鎖反応の停止)時にも、その出力の一割程度の発熱がある。この熱出力は炉心内に蓄積した放射性物質の減衰に従ってゆっくりと減少するだけなので、炉心に制御棒を挿入することによって終結せず、長い時間冷却を維持する必要がある。その間に冷却材喪失が生じると、空だきが起こる。

高木仁三郎セレクション pp.79-80

The words of Jinzaburoh TAKAGI(1938-2000), people's scientist against nuclear power#46

The nuclear power plant as a technological system

What particularly makes the control problem difficult is that the radioactivity itself accumulated in the core has the pyrogenic effect from its decay heat (the heat with the disintegration of an atomic nucleus). That’s why the core of a plant emits the heat almost as much as 10 % of its heat output even after it shuts down (stopping of nuclear chain reaction). This heat output can’t end by inserting a control rod into the core and the long-term cooling must be needed only because it decreases slowly in accordance with the decrease of the radioactive materials accumulated in the core. If the loss of coolant occurred in the interim, there could be no-water burning.

Jinzaburoh TAKAGI selection pp.79-80



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