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読書感想「正義をふりかざす君へ」真保裕一

2020年03月21日 13時20分49秒 | 乱読本感想
徳間書店 2016年3月4日
タイトルを見ただけで真保裕一の硬派な小説だろうなと思った。
ちょっと不可思議な導入。
離婚した元妻からの依頼って・・・私立探偵でもない元夫に。
自分の不倫の証拠写真を撮った者を探してくれだなんて(小説でもなきゃ)普通無いだろ!
だけどそこから始まる。
元新聞記者の不破勝彦、色々あって逃げ出した故郷に舞い戻ると、再び色々と物騒なことが起こる。
地方政治、選挙、企業買収、確かに物騒な問題を抱えているアイテムだ。
そしてそれはどちらかと言うと男の世界。
登場する男たちがふりかざす”正義”は一面では”正義”だが、他方から見ると矛盾を抱えた”正義”だ。
正義をふりかざす男たちの誰が何を企んでいるのか?
最後には分かるんだけど、このお話はただの犯人探しの小説ではない。
ちょっとネタバレするが、最後の最後で登場するのはほとんど出てこなかった”女”
女である私にも想像できないタイプの女。
共感はできないけれど、この人はある意味スゴイ人だなと思った。

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