モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

雪の白さも

2012-03-09 22:33:34 | 大人 パステル・色鉛筆・他
Yamazaki_01m
山崎 アクリル

春を感じる…花粉症で。庄司です。空気が緩んできたなぁ~と思っていたら、とうとう来てしまいました。花開くのは大歓迎!なのですけれど。

今回は水曜午前大人クラス、山崎さんのアクリル画をご紹介します。
春の訪れを感じさせる雪景色を描かれていた山崎さん。どうも絵の印象が軽く見えてしまう…ということで、一度中断して油絵をお試しになられました。油絵でどんどん表現を身につけて、中断した絵も最後まで描き上げたい!と、この作品を再開しました。その目で見ると、枝に積もる雪などがべたっとしすぎていたり色の深みが足りない…など物足りなさを感じられたと思います。
なので、ばしっと変更!空も重く見えていた色を変え、雪を削った後に新しく透明感の出るジェルメディウムなどを使って塗り重ねて描いていくと…。ご本人も「あ、意外と良いかも!?」という作品に仕上がりました。
雪の色合いに御注目ください。冬の間に積もった雪が暖かくなってだんだん緩んできている情景が感じられますよね♪遠景の山もぼやかし加減がとてもきれいで、幹と枝の力強さが際立ったと思います。
こちらの風景は油絵でも描かれていますが、画材が違うとこんなに変わるの?というくらい印象が違うんですよ。例えばこのシャープさは油絵の方では見られません。そのかわり雪解けの空気は油絵の方が更に良く出ていたり…といった風に。

アクリルはすぐに乾いてしまう性質がありますから、少しづつ塗り重ねて馴染ませながら深みを出したりしたいという時はなかなか上手くいきません。しかし、乾燥が早くどんどん描き進められるメリットがあります。水の量を調整すれば、水彩風から厚塗りまで様々な表現にも対応できます。油絵は乾くのが遅く、お手軽さの面では今ひとつ…。ですが絵の具自体の色も深みがあり重厚さも出しやすく、馴染ませたりぼかしたりも簡単にできますし、油絵でしか表現できない味もあります。なんだか正反対?の様に感じますが、どちらも描けば描くほどに楽しく味わいのある画材です。

山崎さんも、油絵を描いたことでアクリル画にまたひと味加わったのですね。経験した画材が影響し合ってその人の絵が更に深まるのだと思います。決して無駄になりません、どんどん挑戦していましょう♪

コメント (2)
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