左から、美釉(3年) 和博(5年) もえ(5年)
酒井です。続々と作品が仕上がってきました小学生クラスの油絵作品。今日は火・水曜クラスから、一言個人講評と共にご紹介させて頂きます!
美釉 爽やかなブルーが今の季節にピッタリ。初夏の空気を感じさせる1枚です。美釉は今回3度目になる油絵ですが、年々観察力が上がってきているのを感じます。言われなくても「ここが終わったら、次はここが足りないからやるの」といったストイックなスタンスには講師もたまに押され気味?金属やガラスなど、それぞれ違った質感を描きわけることの難しさを知った美釉の、今後の成長が楽しみです。
和博 火曜クラスのお調子者第一人者。教室内のどこにいても和博の声が聞こえてくるほどです。それでもなんだかんだ言って、この大量のモチーフを画面いっぱいにしっかり描き切るのですから文句も言えません…。液体に浸かったガイコツや眼玉など、描いているものはなかなか禍々しいのですが、暗い雰囲気になりすぎず、純粋な冒険心に溢れています。ムードメーカーの和博らしい作品に仕上がりました。
もえ 良く言えば大胆。悪く言えば大雑把な彼女。「もっと丁寧に!」と何度悲鳴をあげたことかわかりませんが、2年前の静物を思うと本当に成長したなぁと涙を禁じ得ません。一色でベターっと塗りつぶしてしまうので何回も描き直しを命じられた金魚鉢も、最終的に映り込んだ布を描くことで透明感を出すことが出来ました。色数は少なめですが貧相な感じは無く、さっぱりとした潔い一枚です。
左から、操希(2年) 栞里(3年) 絵奈(3年) 創太(3年)
操希 2度目の油絵。去年は風景だったので、静物は初めてです。静物ならではの実在感・ものの重さをどっしり感じられる一枚です。「工作の方が得意なんだよ~」とぼやきながら、なかなか出ないOKサインにもめげずに頑張りました。途中で青いベタが赤い金魚になりましたが、この金魚と木靴の赤色が作品全体の色彩に花を添える結果となり、作品の佇まいを確立させました。夏の間は是非お家に飾って頂きたいです。
栞里 大人が思い描く「子供の絵」を体現したような、天真爛漫な作品。栞里の描く絵はいつも大人に大人気なのですが、彼女自身はちょっと技術が追いつかないと感じているようです。「大人はこういうのが大好きなんだよ!」と伝えるも、首を傾げてイマイチわかっていない様子・・・。正確さや丁寧さは大人になればある程度身に付くもの。彼女ならではのタッチをもう少し楽しませて貰いたいところです。
絵奈 描く前から本人が「これ難しそう…」と目をつけていた天使の像。読みは大当たりで、透明感を表現するのに最後まで苦戦しました。背景の枝と赤い実のテクスチャも、わざと盛りあげるようにして存在を強調したところが面白いですね。彼女の「もういいでしょ!」攻撃と闘うのはなかなか大変でしたが、最後までねばったかいがありましたね。今までの絵奈にはなかったシックな作品です。
創太 レトロな玩具のモチーフに相応しい、鮮やかな色合いが目を引きます。まさにこの雰囲気を求めていた!と思わずガッツポーズ。個人的には今回紹介した7枚の中で、色彩部門優勝作品です!背景のピンクと床面のエメラルドグリーンの対比も美しいですね。もの同士の重なり合いも絶妙で、安定した見やすい構図がとれています。是非大人になるまで大切にとっておいて欲しい作品だと思います。
まだまだ油絵作品の紹介は続きます。皆さん是非、お気に入りの一枚を探してみて下さいね!