モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

高校生最後の作品です!

2021-04-27 23:50:01 | 学生


佳菜穂 高3(ミオス卒業時)

靴がほぼ全部アディダスです、一平です!本日は日曜クラスのカナホの水彩画をご紹介します。

ターナーを参考にして、4時間で描いた透明水彩画。ゴツゴツとた荒れた岩肌と雲の間から太陽の光が差し込む空とのコントラストがとても美しいですね。ほとんど光を描かずに、周りの雲の明暗のみで光を演出しているところが素晴らしい!短い期間で描き切るためのテクニックを感じます。こういった絵を水彩で描こうとすると全体的にぼやけた印象になってしまいがちですが、暗い所にはハッキリとした暗さがあり、雲の柔らかさなども損なわず描写されています。ただ緑の綺麗な森、的なステレオタイプな自然ではなく、自然本来の力強い雰囲気が絵からひしひしと伝わってきます。

4月から武蔵美生となり、今まで先生と生徒の関係だったカナホは、僕と同じ大学生になりました。今は忙しかったり、コロナのせいで変に時間が空いていたりと不規則なスケジュールで新しい環境に慣れようとしている真っ最中でしょう。大変でしょうが大学では本当に色々な人と出会えます。僕も一年中白シャツしか着ない主義の持ち主や15cm以上のヒールしか履かない人、解剖学が大好きな変態ぽい教授など様々な人に会えました。もちろん単純に国籍が違う人達もいるでしょう。そんな色んな考えや文化を持った人に会い、色んなことを考えて、全力で大学生活を楽しんでもらえればアトリエ・ミオスの我々としては最高です!何かあったらいつでもミオスに遊びにきてくれ!と言うより、早くスタッフとしてカムバックして、俺を楽させてくれ!(こっちが本音w)いつも応援してまーす!

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地盤形成

2021-04-22 22:41:56 | 学生

あっという間に日差しが眩しい時期になってしまいましたね...ホノカです!
現在、自身の似顔絵を進める小学生クラスではじわじわと自分の顔に色をつける段階になり、ペールオレンジ一色に頼らず肌のトーンごとに様々な色を塗るのに苦戦中です。デッサンとは異なり色を使って光や陰を作れるので簡単かと思いきや、顔の凹凸は複雑なので丁寧な作業が必要になってきます。完成まであと少し頑張っていきましょう!


2008‎年‎4‎月‎3‎日撮影

それでは今週は、3週に渡って続いたデッサンの基礎情報のラスト『モチーフの選び方』をご紹介します!

モチーフを組む際にはモノの材質、大きさ、形、色や明度の差が異なるものを選びます。せっかく悩んで選んだモチーフですから、そのモノが持つ特徴が他のモノと同じになっていないか注視してみることが大事です。

ラフに形を取ったら席を立って後ろへ下がり、デッサン全体をじっくり見てみましょう。形の狂い、構図のバランスなど、気になる部分があれば最初に修正します。

一通り描き進めた後は、例えば似た固有色に騙され、金属で出来た缶と木材の表面が同じような質感になっていないか、白い卵と茶色のレンガの明るい上面のトーンが近すぎていないかなども確かめましょう。

描くことに夢中になっていくと、視野が狭まり部分的にしか見えなくなっていきます。制作中にこまめに絵から離れて見ることで、冷静な視点で取り組むことができます。その際に違いに気付いた場合は、思い切って立て直してみましょう。

以上、さわり程度ですが、デッサンの基礎情報でした!アトリエに入会したての頃に聞いたこういった話は、デッサンを描かなくなると忘れてしまいがちです。
基本に立ち返り地盤を固めることで、今後建てる建物が崩れにくくなります。油絵を描いている方も、日本画を描いている方も、普段何となく意識している事を改めて気を付けてみると、新しい発見があるかもしれません!

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差し込む光と跳ねる光

2021-04-15 20:52:57 | 学生


火曜学生クラス 囲みモチーフの鉛筆デッサン

髪を紫にしましたが白い服を着るたびに色がつきそうでヒヤヒヤしています、ホノカです!現在の学生クラスには、小学生クラスから上がって来た中学1年生が9人在籍します。まだ小学生気分が抜けずおしゃべり全開、そして私達講師にも「構って構って」と甘えんぼですが、先輩達は割と優しく見守ってくれています。かく言う私も学生クラスに在籍していた頃はとにかく友人たちと話していたので手を動かしなさい!と先生方に頻繁に言われたものです笑。

では、今回は先週の続き、球の描き方をレクチャーします。
白い球は、HBFなどの少し硬めの鉛筆を使って描いていきます。丸い形に沿って線を重ね陰を描くことで丸みのある形を表現することができます。加えて白い球であっても影は当然ありますが、白いからと言ってなんとなく薄いグレーにするのではなく、影の中にも明度差があることに気をつけます。また丸いモチーフを球に見せるコツは『反射光』を入れる事。白い球の反射光は、敷布などに当たった光が反射して、少し明るくなった底の部分になります。一度陰の色を塗ってから、指で撫でて鉛を擦り取ったり、練りゴムで優しく叩くようにして消していきましょう。
また下に出来る影は、均一にならないように気を付けます。球の接地面は点でしかありませんので、接地面の側が一番暗く、離れるにしたがって淡いグレーにしていくと自然に見えます。さらに影は必ず横向きに線を描くことで床が凹んだようになってしまうことを防ぎます。

ここでは無地の球をご紹介していますが、サッカーボールなどの柄のある球を描く際にも反射光を入れることで球体らしさが増します。ですがあまり明るくしすぎてしまうと下から照明が当てられているようになってしまうため、少しずつ明るくしていき、作品から離れて見ることで加減を確認していきましょう。

さて、週更新のようになっているデッサンの基礎情報もあと少しになります。囲みデッサンをしている学生も、描いているモチーフに応用できる情報があるので意識してみてくださいね!

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新たな気持ちで

2021-04-08 22:59:45 | 学生

上着選びが難しい時期ですね、ホノカです。この春から、デザイン科に通う3人の鉛筆デッサンをご紹介します。
A4サイズの画用紙に、ほぼ実物大で描いています。約3時間強で仕上げましたが、受験の勉強では1時間半で完成させていたので、倍の時間があり、かなり描き込みがしっかりできたように感じます。


高1の鉛筆デッサン  左から  風音 / 彩音 / 莉奈

描かれているモチーフを見てみると、リンゴやグラス、マグカップなど...アトリエに通われている方なら一度はデッサンしたことがあるものではないでしょうか。また先週のブログでもご紹介しましたが、3月には小学生クラスでもデッサンを行っていたので、今一度ポイントを振り返ってみましょう。

~カップや筒などでよく見る円柱の描き方~
円柱の中央に基準となる縦線を引き、その線に対して左右対称になるように側面を描き、上下の丸い面は十字に線を引き上下左右で対称となるように気をつけます。この時に楕円の端が尖ってしまったり、正円に近い形になっていると、綺麗な円柱に見えないため注意です。また、上面の楕円より下面の楕円を少し深いものにすることで安定感が生まれます。
そして形が取れたら陰影をつけていきます。その際円柱には壁から反射した鈍い光が当たり、影の際が少し明るくなるため、練りゴムでぼんやりさせたり、指でこすると立体感が生まれていきます。
また円柱は縦の線を多用して塗っていきますが、普段の字を書く感覚で手首を使いながら線を描くと、線にカーブがついてしまい歪んだカップに見えてしまいます。まっすぐの線を描く時には、背筋を伸ばし、肩から腕を動かすつもりで描きましょう。

以上、円柱のデッサンの基本的なポイントでした!改めて意識してみるとデッサンだけではなく、水彩や油絵などでも意識できるポイントもあります。普段油彩や水彩をされている方も、一度振り返ってみると普段の作品に活かせる点が見つかるかもしれません!次回から何をしようか悩んだ際には、基礎に立ち返った鉛筆デッサンもいかがでしょうか?

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花見

2021-04-05 22:22:49 | 学生


小学校受験プライベートレッスン 年長 クレヨン 「家族でお花見に行ったよ」

オバラです。昨日・今日の雨で、最後の桜も散ってしまいましたが、去年よりはウキウキ気分の花見だったのではないでしょうか?
こちらでは、浪人が決まった学生の為に、アトリエ内で慰労会を開きました。合格した学生より、浪人する学生の方が大事に決まってます。もちろん努力が足りなくて落ちたという見方をすれば、合格した者の方を称賛するのが筋なのでしょうが、合格者はすでに褒美をもらっているので、私がわざわざあげなくてもね。なので、26年間一度も誰にもお祝いしてあげた事はありません。
本人に「なんでも望みは叶えてやるけど、どう労って欲しい?」と聞くと「幸介先生と一平先輩と旭先輩と花見がしたい。」との事で、大ぴらに外で宴会はできませんので、室内でやりました。(5人だけで、かなり離れて座りましたのでお許しを。)本当は花びら散る中、「俺も散った…」と馬鹿騒ぎして、一時だけでも息抜きさせてあげられれば一番良かったのですが、残念です。

学生クラスでも毎年、小学生クラスから上がって来た新中学生達を囲み、お菓子とジュースで歓迎会をしていたのですが、2年連続できません。歓迎会をすると、高校生の先輩達と一緒のクラスで緊張しても、一気に場・空気に溶け込めていいんですけどね。残念です。

あー早く学生達に酌させて宴会したい!(結局自分がしたいだけなの、暴露しちゃった!笑)

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伸びしろだらけ

2021-03-30 23:18:57 | 学生

目玉を丸洗いしたいくらい痒いです、一平です!本日は学生達のデッサンをご紹介します。

先日美術系の高校を受験した学生達のデッサンをご紹介しましたが、今日見ていくのは中1と高1の作品です。


中1のデッサン  左 日菜子 /  右 こころ

まず最初は中12枚、先輩達に負けない描き込み量で「上手くなりたい!」という意欲をモリモリ感じますね。まだ入会して日も浅いですが目に見えるものは全部描き切ろうという勢いを感じます。色が濃いものはしっかりと濃く描き、モチーフに映り込むような現象面もしっかりと追えています。パワー全開で見ていて気持ちが良い!中1のこの時期はやり過ぎなくらい描き込んで欲しい派の僕としてはとても嬉しいです。足し算(とにかく描きまくる意識)をマスターしておけば引き算(描くところとあえて描かないところのバランス感覚)も学びやすいですからね!


高1のデッサン  左 璃 /  右 朋

続いては高12枚、こちらの2人もまだ入会して間もないですが全てを描き切ろうとする後輩たちに比べると、色の差や素材感の違いで絵を魅せようという工夫を感じます。色の濃い瓶と色が薄い果物、透明のグラスと色、素材、大きさ全てが異なるモチーフを丁寧に描写しており、中学生達とはまた違う魅力があります。もちろん沢山描いて経験値を貯めようという部分も、グラスや瓶の映り込みなどから感じられ、決して手を抜いているようには見えません。こちらも沢山描く部分とあえて描かない部分のバランスを学んでいくと、より良くなっていきます!

中高生どちらの作品もまだ拙い部分もありますが、見えたものをそのまま描写しているとても素直で良いデッサンです。描けば描くほど上手くなっていくのがデッサン、水彩や油絵を描くときにもそのスキルは役に立ちます。みんなこのままの調子で上手くなられたら2年後が恐ろしいですね!

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これが成長した粘土だ!

2021-03-26 21:56:20 | 学生

天気が変わりやすいので洗濯物を外に干すたびヒヤヒヤしています、ホノカです!

今回は学生クラスで制作した粘土をご紹介します!学生クラスでは
小学生クラスの見本として、また9種類もの粘土(値段も100円から800円まで)の中でどのメーカーのものが小学生に使いやすいか調べる為、粘土制作をしてもらっていましたが、ようやく出来上がりました!関連記事はこちら
途中学期末テストでお休みする子が多かったせいもありますが、1月から作り始めて約2ヶ月も費やし制作するとは!


左上から  桃花 高1 / 愛 高1 / 操希 中3
下段  梢 中1 / 愛美 中1

まずは凛々しさと丸みのある可愛らしさが共存する桃花の作品です。まず最初にその完成度の高さに驚きます!本人はかなりの猫好きなので、とても丁寧に目の虹彩や毛の模様が描き込んであり、全身を覆う毛足の長い毛も表現がリアルでいつも見ている猫への愛がうかがえます。さらにこちらもキメラ生物なのでよく見る猫にはない羽が付いています!羽の先にかけて水色やオレンジっぽい色が使われていることで本当に飛べそうなくらい軽やかで一瞬でファンタジーの世界にいるような気持ちになってしまいますね。

次は一見して岩?ドーナツ?と謎が謎を呼ぶ愛の作品です。左半分の形や色が何とはなしにドーナツのように見えますが実はこちらがしっぽの方。頭は右下にあり鳥のようにキリリと鋭い瞳が覗きます。遠くから見ている獲物に岩に擬態していて近づいたらそのシャープな目線でしっかりターゲットを見据える。そんな狩猟風景もありありと浮かびます。また、体はコブラのように横に膨らんでいたりゴツゴツして鉱石が採れそうな硬さがあったりとにかく強い!強い動物の代名詞といえばドラゴンなどですがそれを覆す様な体の重厚感と目線!数年後にはこのキメラが天下を取っているかもしれませんね....

攻撃だけが強さではありません。守りを固めることも強さの一つ!次は操希の作品です。まず基本として亀の甲羅をしっかりと作り上げており、その表面の滑らかさはどんな攻撃も弾いてしまうほどつるんとしています。また甲羅だけがそこにあることで中は本当に見慣れた亀なのか、はたまた全く違う生物なのか、そもそもこの甲羅に中身なんてあるのか...色々と想像をさせてくれる面白さがありますね。シンプルでありがならも地味に感じないのは均整の取れた形やそういった面白みがあるからではないでしょうか。

そして次にご紹介するのはなんともおいしい欲に忠実に作られた梢の作品です。お寿司にドーナツエトセトラ...たくさんある作品はどれも美味しいものばかり。特にマグロの筋やホットケーキに乗っているバターのとろける感じには食べ物たちの魅力がたっぷり詰まっていてどう?食べたくなるでしょう?と言わんばかりです。美味しそうな色は濁ってしまいがちで意外と作るのが難しいのですがどれも丁寧に作り上げられていますね。この魅力に奥に佇む真っ赤な彼も惹きつけられたのかもしれないです。

最後は愛美の作品。遊園地のメインマスコットみたいに可愛らしい2頭身の恐竜です。低い頭身のものはいかに頭と体のバランスが上手く取れるかによって完成が全く異なってきますが、本人もそこにこだわり着ぐるみのような愛らしさが生まれました。また小さいながらも口の中や目などの細かいパーツもしっかり作り込まれていることで見応えのある作品になっています。色選びも少し大人っぽくなりがちな寒色を使っていますが彩度が高めなものにする事でポップさを失うことなく全体の印象を作り上げています。

 

小学生の自由なキメラとはまた違って落ち着いた印象を受ける学生クラスの作品はいかがでしょうか。技術が身に付いてくることでどんどん自身の思い描くものを作れるようになってきていると思いますが、その調子で時々立体にも挑戦して平面だけでは表せない雰囲気作りも楽しんでみてくださいね!

 

 

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冴えない日々を越えて

2021-03-15 21:11:00 | 学生


なつめ 高3 合格再現作品

どうも幸介です!お久しぶりです。本日ご紹介するのは、武蔵美視覚伝達デザイン科と多摩美グラフィックデザイン科に現役合格しましたなつめの作品。すでになつめ本人にもブログを書いてもらってますね。載せてある2枚とも、受験時に描いた作品の再現となります。

ほんとにもう、よくぞ受かった!という気持ちでいっぱいです。まずはそんな彼女の人となりを、僕の所感ですが書いてみましょう…

彼女は小学校低学年の時からアトリエに通っていました。寡黙で冷静沈着に見える彼女ですが、通っていたのは僕と小原先生の担当する騒がしい雑多なクラス(よく言えば賑やか)。実は下らないジョークやブラックな会話が通じる人で、むしろそんな会話を好き好んで聞き耳を立てています。よく笑う、というか、笑いを堪えられずニヤけてしまうナツメの表情が目に浮かびます。小学校を経て思春期を迎え、自分の描く絵を僕や小原先生に見せてくれない時期もありました!!アトリエに来て教室で絵を描いているのに隠すんですよ。かといって、アトリエを辞める訳でもない。天邪鬼すぎますよね笑笑。後にも先にも、そんなことしてた生徒はナツメぐらいなもんです。(しかも絵は見せるのには消極的なのに、僕と共通の趣味であるゲームの話は喜んでしてくれるという…何をしにアトリエに来ていたんだ…)

そんなナツメが美大受験を決意し、生きる糧であるはずの彼女の趣味も封印し、ほんとうに頑張った結果、見事に現役合格…!コロナ禍の冴えない日々の中、個人的には1番明るく嬉しいニュースでした。ほんとうに良かった。久々に胸がスッとしました。

受験勉強中の彼女に会うたびに「このゲームやった?」「新作出るけどどうすんの?」などと揺さぶりをかけておりましたが、「受験が終わったらやります」とバッサリ僕の言葉を断ち切り、持ち前の頑固さで受験を乗り切りましたね。ほんとに彼女のような人間が受かるべきだと思いますし、これから専門的な美術教育を受けて成長していくのだと思うと、なんというかワクワクするというか楽しい気分になれますね。

なにわともあれ、ナツメ、おめでとうございます!今後作り出すであろう作品も、またボロクソに講評するかもしれないけども、それでも楽しみに待ってまーす!

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川崎総合科学デザイン科 合格再現作品

2021-03-08 22:08:31 | 学生

オバラです。川崎総合科学高等学校デザイン科の合格者に描いてもらった再現作品です。
形も質感も描き込みも空間表現もまだまだ甘い部分は多いですが、本人達の実力を知っている私からすれば、90分で自分の持っている力を全て出し切った絵だと感じます。構図に至っては随分工夫できるようになりましたし、何より「なぜこの構図にしたか説明せよ」の問いに的確に答えられるだけでなく、自分の意志と得意技を反映させながら決定している構図と伝わるところが素晴らしいです。
そう、一瞬で答えられるように徹底的に鍛えました。構図を決めるエスキースは、何百枚も描かせましたから。(1回の授業に4枚程度、週2回以上、約半年間)
もちろんエスキース1枚1枚にダメな理由、良い部分の根拠を説明しました。反射的に「この構図、気持ち悪い!」と避けられるように。
「絵はセンスなんて曖昧なものじゃない。理論と理屈だ。69点の31点足りない理由は明確にある。頭を使え!考えろ!馬鹿じゃダメなんだ!」と言われ続け、ポロポロ泣いたり、虚ろな目になったり、ビクビクしたり、素直に謙虚になったり。
そんな様子を見ながら心では「バカバカ言い過ぎてゴメンね。本当は私の方が頭すんごい悪いんだよ。なのに偉そうにゴメン。」と謝っていましたが、おくびにも出しませんよ。指導者が揺れ動いちゃ、すがる指針がなくなってしまう。半年間毎日威張って怒鳴ってばかりいました。
だからこそ受験が終わった後は、アニメの話も、アイドルの話も、先生の悪口も、毒を抜くが如く付き合っています。今まで厳しくしてきた分、ベタベタに甘やかさないと。

さて今までこのブログで応援して来てくださった皆様は「あれ?毎回5人の学生の絵がアップされていなかったっけ?」と気付くかと思いますが、お察しの通り一人不合格でした。発表後の報告の第一声は小さな「ごめんなさい」。「傷付いているのは自分の方なんだから謝らなくていいんだよ。そんな風に言わせた私こそごめんなさいだ。」と通夜のような電話でした。
翌日お母様とのお電話で「お役に立てず申し訳ありませんでした。」と謝ると「努力が嫌いな上、失敗するのが怖いタイプで、今までの人生はチャレンジする前に諦めてばかりでした。今回苦しみながら戦い抜いてくれた事が何より嬉しく、彼の財産になったと思います。今は落ち込んで『もう美大なんて行かない!』と投げやりにはなっていますが、その選択や決意も、逃げて妥協してでは得られなかった事です。」と言われました。

そうは言っても「受験に失敗しても、人生では勝ち得たものがあった」など、15年しか生きていない学生には思えるはずもなく、早く「自分のウィークポイントが知れてラッキーだったな!」と割り切って傷が癒えるよう祈るばかりです。
これからは遊びながら絵を描かせ、彼が必要とする限りミオスが心の拠り所であるよう努めるつもりです。

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武蔵野美術大学視覚伝達デザインと多摩美術大学グラフィックデザイン合格しました

2021-03-01 22:27:26 | 学生

お久し振りです、ナツメです!
この度武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科と多摩美術大学のグラフィックデザイン学科に無事合格しました。
これまで受験で合格された皆さんのブログは先生方が書かれていたので、なんて書いてもらえるんだろうと内心ワクワクしていたのですが、まさかの自分で書くことになりました。無念です。

さて、約一年半、ミオスでの修行期間も含めるとおよそ二年という長いようで一瞬だった受験生期間ですが、振り返ってみると技術面だけでなく人間としても成長できた良い機会だったので、今回少しだけご紹介します。
美術予備校では、生徒が作った作品について先生方が一枚一枚全員の前で評する講評会というものがあります。私の通っていた予備校では基本的には一週間に一度、受験が近くなってくるとほぼ毎日の頻度で行われていました。
座席が来た順だったので、前方の作品がよく見える席をとるために大体の人が授業開始より1時間ほど早めに予備校に来ている中で、私は一番前の真ん中の席を死守するために2時間前から待機するのが常でした。
しかし着くのが早すぎたある日、「熱意があることと熱心なことは違うからね」と予備校の所長に叱られました。受験期の中でも特に印象に残っていて、ただがむしゃらに進むのではなく報われるような努力の仕方をしようと考えさせられた言葉です。心配性なので結局2時間前に着くのは最後まで変えませんでしたが、努力の姿勢を大きく変えることができたのが、絵の技術に並び大きく成長できた点です。

少し話が逸れますが、講評でボロクソ言われた時など心が粉々でどうしても辛くなった時などはミオスに作品を持ち込みました。予備校とはまた別の視点から粉々にしてもらえたので、むしろしっかり立ち直ることができ、また存在自体が心の支えになっていました。皆さんも何かに挑戦する時は心の支えになる存在を作っておくと勇気づけらるかもしれません。

参考になるのかならないのかわからないような話になってしまいましたが、本当に忙しくてとても辛くて、それが楽しい期間でした。
大学生活ではデザインに止まらず学べることを最大限学び、影響力のあるグラフィックデザインができるよう励みます!

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ちゃんとカンニングしてきた?

2021-02-20 17:58:00 | 学生

暖かい日に感謝。岩田です。

今週は学生作品の紹介が続きます。本日も受験生のデッサンをご紹介します。

川崎総合科学高校、通称カワソウ。エレベーターがついているような立派で美しい建物を有し、公立高校としては大変人気のある学校です。
今年の倍率は1.5倍と決して低くはありません。そんな中、今年もカワソウを目指しアトリエミオスでも受験生達が切磋琢磨し受験に挑みました。

こちらに挙げた6枚のデッサン。
こうして見ると台所用スポンジやプラスチックコップといったモチーフ、無機質で何の魅力もありませんね....。
受験において、数多く並んだデッサンを採点する時に最初から一枚一枚じっくり見てくれるようなことはありません。先ずは「粗より」といって、描けているどうかで幾つかのグループに分けるのです。
その際に大切なのは第一印象。ぱっと見です。
描くものが日常にあるようなものだからこそモチーフとまじまじと見比べるまでもなく、それらしいかどうかが肌感覚でぱっと分かってしまいます。故にたかが日用品などとあなどってはいけないのです。逆にそうしたものだからこそ努々(ゆめゆめ)慎重に観察をして欲しいのです。
そういう意味で上に挙げたデッサンは、ぱっと見の印象がとても良いなあと皆さんも感じると思います。

学科試験に比べデッサンの試験はカンニングが許されている試験です。つまり目の前の答え=「モチーフ」を漏れなく観察し、それらをありのままに紙に描き移せば良いのです。こんな親切な試験他にありますか!?

受験生の皆さんは会場で心行くまでカンニングしたかな?ここに挙げた皆さんは、デッサンを見る限りしっかりちゃっかりカンニングできたのではないかと思います。
自分は思う存分全力でカンニングしてきた!ということであればもうそれで良いのです。受かるかなぁ...なんていくら心配しても後はあちらが決めることです。
先ずは結果がでるまで、自分の生活を心置きなく楽しんでもらえればと思います。

本当にお疲れ様でした!

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女子美付属高校合格者作品

2021-02-19 19:48:06 | 学生

大竹です。先日は川崎総合の受験作品の紹介でしたが、こちらは女子美附属高校の合格者作品です。どうでしょう、中学生の作品とは思えないほどの完成度だと思いませんか?絵具の持つ色の美しさをひき出し、モチーフの質感をよく捉えています。私が思う『良い絵』とは、見ていると自分も絵が描きたくなってしょうがなくなるような、描く喜びが伝わってくるものだと考えているのですが、まさにこれらの絵がそうですね。受験の為の制作なんて時間も限られているし、自分の好きなものを描けるわけでもありません。それでもこれだけ描く喜びが伝わってくるのは、楽しいと思えるまでに沢山描いて描いて描きまくり、自分が思った通りに物が描けるようになったからなのでしょう。


この二人が11月に描いた作品紹介はこちら。より絵としての魅せ方が上手し、レベルアップしてるのが分かりますね!モチーフだけではなく、地面や背景の色までしっかりと塗らなければならないので、全体を踏まえての色選びにもセンスが問われてきます。


上記4枚は一般受験の試験に合わせ、2時間で描いた作品です。たった2時間で、構図を考えて形も取って着彩もしなければならないなんて本当に受験生は大忙しです…二人共お疲れ様でした!これからは好きな絵をめいいっぱい描いて楽しんでね!

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色使いで引き立てる

2021-02-18 23:25:52 | 学生

ホノカです。先週に引き続き学生クラスで行っていた日本画の紹介です!
先週とはまた雰囲気の違った作品が並んでいますので順にご紹介したいと思います。


左から 莉奈 中3 / 由夏 中3 / 晴名 高1

まずは莉奈の作品です。深い青の中に凛と浮かぶ桜が際立っています。背景の青は夜の空とも湖のような水面とも考えられ、見る側に様々な解釈をもたせてくれます。また花びらの白は岩絵の具や水干ではなく、アクリル画の下地材として使用されるジェッソを仕上げに使いましたので、より一層輪郭が際立ち、儚い花というよりは生命力の逞しい桜の木の一部として強さを感じさせています。

次に由夏の絵はご紹介する中では唯一の人物を描いた作品です。日本画特有の線と面としての塗りで、紅の華やかな着物と白塗りされた肌を表現しました。紅白という大胆に主張しあう色がメインであっても、背景に落ち着いた藍をもってくることでまとまりが生まれています。写真では伝わりにくいですがそれとは対照的に、髪飾りの部分に金箔を貼り繊細な細工を丁寧にあしらいました。また奥の格子に同じ赤でも明度を抑えた色を使い、単調な印象を与えないようにしている気遣いも素晴らしいですね。

最後は晴名の作品です。月で照らされた木々とその向こうに佇む猪という、どこか幻想的な印象を受けるこの作品。月の淡い光で全体が柔らかい雰囲気になっておりますが、影の暗い部分をハッキリ描くことで月明りの当たる場所がより際立ち、猪の存在感が増していますね。花札の猪鹿蝶をイメージしたとのことですが、輪郭がある花札の図柄とは異なって主線がないことで、繊細さがより醸し出されたのではないかと思います。

以上になりますが、学生の作品はいかがでしたか?アトリエに通っていると水彩絵具やアクリル、油絵具に触れる機会は多くありますが、岩絵具などの日本画で用いられる画材はなかなか使用することがないかと思います。
このように普段使用しない画材に触れることもアトリエでしか経験できないことですので、デッサンや絵画のスキルを上げるだけでなく新しいことへのチャレンジも楽しんでみてください!

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自画自賛上等!

2021-02-16 22:05:54 | 学生

最近あったかいですね、一平です!本日は川崎総合科学デザイン科の受験の記事を昨日のオバラ先生に続けて書かせて頂きます!
昨日の小原先生のブログでは同一のモチーフを描いたみんなのデッサンを紹介していましたが、今回は木、プラスチック、金属、スポンジ、アルミホイルなどなど様々な質感のモチーフを載せております。見ていて楽しいですね。デッサンは質感が違う物を描き分けるという作業の連続であり、硬い、柔らかい、黒い、汚れている、薄いなどのモチーフの「情報」を描いていくものです。これらの作品、全て丁寧かつ克明に「情報」が描かれていて見応えたっぷりです。是非実物を見て欲しかったですね…(見た事がある大人クラスの方もいるかも?)
ご存知の方も多いかと思いますが、美術系高校の試験はデッサンが多く、かつ与えられたモチーフを自分で構成しなさいという課題が多いです。正直めちゃくちゃ大変!僕は高校は普通科だったので高校一年生の時に予備校でデッサンを初めてやりましたが、こんなに大変なのか…と昔の僕は嘆いていました。と同時に中学生の頃からこの大変さを味わっている彼らの事を本当に尊敬します。君達はスゴイ!!
周りは勉強しているなか自分達は勉強に加えて絵も描かなきゃいけない、しかも人によっては「絵描けば受かるんでしょ」とぶっ飛ばしたくなるような事を言ってくる奴もいたかもしれません。不安やイライラで押しつぶされそうな日もあったでしょう。でも何年か後には笑い話に出来るし、そんなキツイ環境下でも腐らず絵を描き続けた事は絵以外の事でも活きてくると思います。忍耐力は美術系には必要なスキルの1つなので!僕は受験が終わった直後は受かっているかな...というドキドキよりもやっと終わった!最高!という解放感の方が先に来たのでみんなにも変に気負いせず今まで頑張った自分を褒めてあげて欲しいです。自画自賛上等!
ちなみに僕の受験期は「明日急に俺の他の受験生みんな消えちまえ…」「明日から一生ハワイで過ごしたいな…」とネガティブモードを拗らせまくっていたのですがみんなはどうだったのでしょう。落ち着いたらみんなの受験の感想、愚痴、先生たちへの感謝、または罵詈雑言をドシドシ受け付けたいと思います!最後になりますがみんな本当にお疲れ様でした、心置きなく爆睡してね!

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川崎総合デザインのデッサン試験内容

2021-02-15 23:08:53 | 学生

オバラです。本日ザーザー降りの雨の中、川崎市の公立高校の受験が行われました。
川崎総合科学デザイン科の今年の倍率は1.5倍。公立高校では高めでしょうか?
ミオスからは5人が挑みましたが、「3人に一人落ちるってことは、ミオスの受験生5人の中から一人か二人は落ちるってことか…」と弱気になる学生もいたので、「バカだなー、うちからは一人も落ちる訳ないじゃん。ミオス史上、川総の受験者がいなかった年は無いんだけど、26年間で一人しか落ちたことないんだから!」「あー、でも一人は落ちたんだ…。俺が二人目になるかもしれない…。」加余子先生がすかさず「私が川総受験した時は、公立高校にあるまじき3倍だったんだからね!3人に一人しか受からなかったんだよ!?それでもミオスからの受験者は全員合格したし!倍率半分で良かったって思ってくれないと!」と言っても救いにならない学生もいて、一平先生が「メンタル弱過ぎだろ!」と嘆いていました。


まぁしかし、そんな危なっかしいやり取りがあったとは思えない作品をご紹介します。
この絵は昨日=つまり受験前日に試験と同じ90分で描かせた作品です。そつなく上手く描けるようになりました。
今日の試験問題は『発泡スチロール製フェイクレンガ・針金・紙コップ』だったそうですが、3つのモチーフ全て何度も描かせたものばかりですし、前日のこのCD-ROMの方がずっと難しいので、簡単に感じて余裕で描けたのではないかと思います。

試験時間が短い場合、必要なのは技術というより反射神経です。
この素材が来たらこの強さで、この大きさならこの場所に置き、これとこれの組み合わせならこっちを実物よりも少し大きく濃く、というような事を一瞬(5秒くらい)で判断して取り組む。その反射神経を何度も何度も繰り返し鍛えました。
最後に掛けた言葉も、「テニスでボールが飛んできた時じっくり考えてラケット振ったら、もうボールは自分の後ろに行っちゃってんだろ?脊髄反射でベストな攻撃の選択をしなけりゃ負けんだよ。
武器は十分与えた。武器の使い方も教えた。あとはどの敵に、どの武器で、どの技を、どの位の強さで、どのタイミングで繰り出すかだけど、それも実践で戦えるまでになってる。もう敵が出てきた瞬間に勝手に手が動いちゃってるはずだから、自分を信じて描けばいい。
もし今まで見た事もない敵が出て来ても、過去に戦った似ているタイプの敵に使った技で立ち向かえるはずだし、受験生全員『えー?なにコレ!?』とビビってると思えば落ち着いて怖くなくなる。緊張して足がすくんでも、手はガンガン動くから心配すんな!」というような感じでした。

5人の中で同じ中学校の生徒はいませんでしたが、当然顔も名前も覚えています。「朝お互いに合ったらニッコリ『おはよう!頑張ろうね。』と必ず挨拶すること」とも助言したので、ちょっとは心強いことでしょう。5人は敵ではなくて戦友なんですから。
いやまぁ皆お疲れ様でした。発表まで半月もあってドキドキだけど、自分を労ってあげてね。長かった受験戦争ご苦労様でした。

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