モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

まるでオフィーリアのような

2021-11-26 21:30:31 | 大人 油絵・アクリル


八木橋 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、日曜クラスの八木橋さんの油彩作品です。写真集からピックアップした、寝転がる女性のモデルさんを描いています。
絵の全体を眺めていると、地面、肌、髪、服といったそれぞれ異なる質感を、全て手を抜く事なく描き分けられている事が分かります。制作の際の、作者の丁寧な姿勢が作品から感じられますね。
女性のまろやかな肌を引き立てる為に、床や花弁にはナイフを使ったマチエールが厚めに作られています。キャミソールの薄い布地の質感と、その下にある身体を感じさせる表現もお見事です。日なた部分にエメラルドグリーンが使われているのも、画面の中に明暗のメリハリを作ると共に、女性の肌の色をより綺麗に見せています。そして髪の毛のふんわりとした柔らかさは、細かな描き込みよって作られているのでしょう。髪の毛全てを細かく描くのではなく、顔付近や光が当たって明るい部分に書き込みを絞る事により、粗密のバランスも取れていますね。

初めてこちらの作品を拝見した時、ミレイの『オフィーリア』を連想しました。散らばる花弁と豊かな頭髪、眠っているかの様な女性の姿が、詩的な死を迎えたオフィーリアと結びついたのかもしれません。恐らく意図して描かれたのではないでしょうが、オマージュにも見えてきて面白いですね。

 

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ひんやりと温かな

2021-11-24 23:30:13 | 大人 油絵・アクリル


秦野 アクリル

出来るだけ長く布団にいたくて毎日遅刻ギリギリの時間で登校してます、ナツメです!

水曜夜間クラスの秦野さんの作品をご紹介します!2005年の11月に入会とのことで、アトリエ歴丸16年!私が2歳の時から描かれているんですね!(秦野さんの過去の作品はこちら
一平先輩が1カ月お休みしている為、私が水曜夜間クラスを引き継いでいますが、『穏やかで超絶上手いミオスのベテラン』と一平先輩からの日誌に評されているような方ですので、それは上手くなって当り前ですよね。(そもそも元々お上手です!入会して半年後の作品はこちら

今回は明朝の港の風景!写真では見辛いのですが、船の上の方のアンテナみたいな細ーいところ(名称が分からなくてすみません)のような幅1mmにも満たない細部まで丁寧に描かれていて、細部への気配りが質へと繋がっています。暗さの割合やピントの合わせ具合、まだ日が登っていない明け方の暗さや少し冷たくて静かな港の様子など空気感の表現がとても気持ちいいですね!

私はデザイン科なので受験生時代にアクリル絵具を使って平面構成を制作していました。パキっと分割した色面や高い彩度でムラなく綺麗に塗られた画面に親しみがあったため、1番はじめに秦野さんの作品を見た時にパステル画ですか?と尋ねてしまった覚えがあります。確かにそんな温もりを感じるのですが、もしパステルを使った場合は画面の上で色が混ざっていくため海の光の反射や雲など、暗い色の隣の鮮やかな色はここまで綺麗に描写できなかったのではないかと思います!先程と言ってることが逆にも聞こえますが、アクリルならではの画面に仕上がっていて、画材の扱い方も流石ですね。

水曜クラスでも、ふむふむ、こうやって完成していくのかとこちらが経過に学んでいます。最早何を言っても今更なのでは!?とドキドキしながら書いているのですが、私は秦野さんがこの絵にどんなタイトルをつけるのか気になるので、是非今度教えて下さい!

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線路歩いているような

2021-10-30 20:53:44 | 大人 油絵・アクリル


松下 油彩

岩田です。本日は日曜クラス松下さんの作品をご紹介します。

まっすぐに続く線路を描いた作品。
こういう電車のいない線路を見るとスタンドバイミーの映画などを思い出したりして・・。まるで夏休みの青空の元、友達と線路を歩いている1シーンのよう。少しドキドキしながら永遠と続く線路を歩き続ける。何かとてもワクワクします。

私は鎌倉在住ですが、子供の頃なんかは、海沿いのプールに行くのに鎌倉駅から江ノ電の線路を友達と歩いて、時々後ろから警笛を鳴らされていった非常におおらかな時代でした。今は中々線路をこうしたアングルで見ることもありません。

松下さんの今作は、基礎のデッサンが終わって初めての油彩。植物に使っている色合い、枕木の色、とても活き活きとしていて、影の色も実に美しい。心から描くことを楽しんでいらっしゃる。
そんな気持ちが手に取るように伝わる素敵な作品です。

2枚目からはご自身で道具も用意され、ますます気合の入った一枚となるはず。楽しみにしております。

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画面の向こうから拾えるような

2021-10-29 23:26:18 | 大人 油絵・アクリル


綱島 油彩

最近運転の練習で寿命が縮んでおります、大竹です。今回ご紹介させて頂くのは綱島さんの油彩2点です(記事中央にもう1枚が掲載されています)

アメリカのシアトルの風景です。ブログにはご紹介していませんが、以前にもシアトルのスノコルミー滝を描かれていました。ご夫君と海外暮らしをなさっていた時に飼っていた犬と一緒の写真を元に制作されました。以前より綿密な描写で柔らかな雰囲気の作品を制作されてきた綱島さんですが、今回もまた暖かな陽の光を感じる作品になりましたね。斜面の微妙な起伏による緑色の変化、まだほんのり残る雪の白の組み合わせも美しく、ほぼ黒に近い濃い緑で描かれた木々も画面を引き締めてくれています。画面全体は少しくすんだ色合いでまとめられ、調和も取れていますね。奥に連なる山々の遠近感も見事で、灰色の中にほんのり青色が感じられる空も素晴らしいですね。隅々まで手を抜かず、描ききっているのが分かります。



そして2枚目の作品ですが、1枚目の作品と並べるとサイズが小さくなってしまうのが勿体無いので、上下で分けて掲載させて頂きました。そのおかげで、手を伸ばしたら画面から拾えてしまうのではないかと思うほど、1枚1枚丹念に描かれた落ち葉が見えるかと思います。これまでの作品もそうでしたが、こうした細やかな描写が見る人の心を掴みます。イチョウの緑から黄色の色の移り変わりもとても綺麗ですね。日本から出た事のない私からすると、イチョウや紅葉は和のイメージがありましたが、こうした海外の街並みに黄色い絨毯がある風景もまたお洒落で面白いですね!中央の道も手前から奥に行くにつれて濃い色から明るくなっており、自然と視線を奥へと誘導してくれています。

最近の秋を通り越して冬になってしまったかの様な寒さの中で、綱島さんの作品はじんわりと芯から温めてくれる様な優しさがありますね。色使いやタッチ、制作への姿勢もあるのでしょうが、何より作者の人柄が表れているのでしょう。そうした部分は、技術を磨くだけでは表現できないものなのだと感じます。

 

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型にはまらぬ人

2021-10-16 15:16:50 | 大人 油絵・アクリル


松尾 油彩

秋の気配。岩田です。

土曜午前クラスの松尾さん。彼の絵はいつも型にはまらぬ面白さに溢れている。
絵を描く上で、描き写すという行為よりも構成に重きを置き、様々な要素が混然一体と化すことで複雑な様相を示すのだ。

伊藤若冲。
江戸時代に活躍し、多くの作品を残した絵師。その中に一見普通の絵に見えるのだけど、近づくとまるで小さいタイルが無数に貼られているような、小さいマス目状に区切られ、描かれた屏風がある。

松尾さんのこの作品も、若冲へのオマージュのような要素が含まれているのかもしれない。
でも彼の作品は、若冲のそれよりも更に複雑。完成のイメージを持って描き始ることは困難で、最初はある程度の青写真を思い浮かべながら描くしかないだろう。

作品を見ると、所謂油彩然として描かれている中に若冲のタイル的要素が絡っており、更にそのシルエットがエビなどの生き物のようにも見えるのだ。しかもそのタイルは艶を帯びている。

松尾さんの作品は「実験」。まるで完成が見えないからこそのワクワクドキドキを楽しんでいるようにもみえる。

現在は、カシュ―という樹脂をタイル状に塗り制作を始めている。それを研いで磨いて漆のような質感を出している。

さて、次はどんな作品が紡ぎだされるのだろう。実に楽しみだ。

 

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ふとした瞬間のような

2021-10-02 23:12:41 | 大人 油絵・アクリル


西 油彩

土曜日は岩田が担当します。

今回は、土曜午後のクラスに在籍の西さんの作品をご紹介します。
こちらは、ご自身のお祖母ちゃんです。敬老の日にプレゼントしたいということで間に合うように頑張って描いた作品です。

緻密にというより、その佇まいを重視し雰囲気を大切に描いた作品。
第3者が描いた所謂肖像画にはない、血の繋がった者だけが描ける距離の近さを感じると共に、歳を重ねた年輪とその穏やかさや優しさといったようなものまで彷彿とさせます。

油彩は暫く描いていなかった西さんですが、髪の毛の全体感と流れ、顔の描き方など少ない手数で最大限の効果を生んでいます。
ペン画や透明水彩など多義に渡って画材を扱ってきた成果が表れているのでしょう。

人を描く際に、そのポイントとなるのは何といっても顔の表情ですが、こちらの作品は、撮影しているのにふと気づいて、こちらに顔を向けた一瞬のようにも見えます。
絵は静止画ではありますが、描いているシーンの前後の時の流れが想像できるような、言い換えると鑑賞者の頭の中で動画に変換できるような作品はとても魅力的です。

皆さんも時間や空間といった縦軸と横軸を意識して作品を描いてみると更に面白い作品を作ることができるかもしれません。

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14年前の作品と並べて

2021-10-01 22:40:04 | 大人 油絵・アクリル


鈴木.Y 油彩 左は新作 / 右は2007年10月制作

大竹です。今回ご紹介させて頂くのはチケットでミオスに20年以上通われている鈴木さんの作品です。左は最新作、右はなんと14年前の作品だそうです。両作品ともに居るワンコは鈴木さんの愛犬メルルちゃん。右のピンクのおくるみからひょっこり顔を出しているメルルちゃんは恐らくまだ子犬の頃なのでしょう。

14年前の作品と比べますと、当時は筆をキャンバスに撫でて絵具をこすりつけるしか技法を知りませんでしたが、今は補色の下塗りを効果的に使い、ナイフを多用し、マチエールを活かした画面作りができるようになりました。写真同士を組み合わせているので合成したような違和感もありますが、インパクト重視な見ごたえのある作品になっていると思います。何より、鈴木さんの色選びはとても面白いですね!過去の作品からも既に独特の雰囲気が感じられますが、現在の作品はより自信に満ちた堂々とした色使いとなっています。メルルちゃんは本来黒色なのでしょうが、そこを緑や青色を使用して表現している部分や、象の頭や耳の模様の様な色と筆使いも魅力的です。光が当たっている部分は様々な色を使用して陰影を表現しているのに対して、影の部分はベッタリと暗く塗っている大胆さも良いですね。背景の緑や象の鼻の部分も絵の具をのせた後に少し削っているのでしょうか?凹凸によって象の鼻がよりドーンと前に出てきている様に見えますね!そんな象を見上げている舌をぺろりと出したメルルちゃんの表情もまた可愛らしいです。

20年以上通われているとなりますと、私がまだ保育園か低学年のちびっ子だった頃から絵を描き続けていらっしゃるという事ですね…凄いです!人ひとりが成人するまでの年月だと思うと途方もない様に思えますが、楽しんで描いていると時間はあっという間。このブログを読まれている方も、楽しく描いているうちにあっという間に1年、5年、10年…となっていた方も少なくないのではないでしょうか?

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優しい強さ

2021-09-29 23:33:41 | 大人 油絵・アクリル


大澤 油彩 / 鉛筆デッサン

半袖パジャマも流石に寒くなってきました、ナツメです。水曜クラスの大澤さんの作品をご紹介します!油絵と人物のデッサンの3枚です。

油絵で描かれているのはどこかの海外でしょうか、暖かな光と優しいのどかな雰囲気に包まれたオープンテラスが魅力的な1枚です。ざらっとした粗さのある地面や張っているカフェのテントなど質感によって色の置き方やタッチが変えられているため、それぞれの表情が巧みに表現されていますね。椅子の影などの暗くなるところもグッと暗くしているのでしっかりと空間が存在しています!ものが多いとごちゃごちゃした画面になりがちなのですが大きな色分けでまとめてあるためとても見やすく、暖色の中にところどころ入っている青や緑色のアクセントなどの沢山の明るい色彩に散歩したくなるような心地よさを感じますね!

鉛筆デッサンではふんわり笑った笑顔が魅力的な3人の人物を描かれていますが、それぞれの特徴が抑えられていてその人が持つ空気感が伝わってきますね。左の絵は一番暗いところと一番明るいところの差が大きいため画面にメリハリがついていて力強い印象があり、右の女性と赤ちゃんの絵では背景も含めて全体的に色を置いているためしっとりとした優しい雰囲気になっています!明暗のつけ方もですが構図も対照的な2枚なので、並べて見ることでさらにお互いを引き立て合っているのも見どころです!

油絵とデッサン、一見かけ離れているように見えますがどちらも力強く、上の油絵紹介でも思わず散歩したくなります!と書いてしまうようなエネルギーが伝わってくる作品です!

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深呼吸したくなる様な作品!

2021-09-28 21:06:36 | 大人 油絵・アクリル


八木橋 左 油彩 / 右 透明水彩

ついに髪を切りました!一平です!本日は日曜クラスの八木橋さんの作品をご紹介します!朝日の中に佇む教会と地面に落ちたリンゴの2枚。どちらも派手な絵ではありませんが光が美しく、静かで力強い作品となっています。

まず、リンゴの方は人間に育てられたものというよりは、豊かな森などに実っており自然に落っこちた様な感じが見受けられますね。奥のリンゴから少しずつ腐っているのも時系列を感じられて面白いです。油絵の方にも共通する所ですが、参考にしていた写真よりも魅力的な色彩が素晴らしいです!緑をただ緑で描くのではなく、少し青や赤を混ぜていたりなど一部分を描くのに凄く手間をかけてらっしゃいました。僕も皆さんにいつも言っていますが、いざやろうとすると意外と魅力的な色が作れなくて結構大変なんですよね。八木橋さんはそんな色彩の勘所が非常に冴えております!

続きまして教会の作品。こちらもやはり光が素晴らしいですね。海や川などの水辺は光が反射しているのが視認できるので、意外と頑張れば描けるのですが、この作品の様に光を直接描けない、つまり光が視認しづらい風景でここまで空気感を演出できるとは八木橋さんの力量の底がしれません。家に落ちる木漏れ日などはありますが、それだけでは勿論光を感じさせることは難しい。ですが強く照らされている葉っぱと、コントラストで強く生まれる影の部分の葉っぱの差異。街の向こう側にそびえる朝日の中の山のなんとも言えない白んだ美しさが、朝の繊細な光を我々に感じさせているのです。光を当てるところにはしっかりと当て、影の部分にはしっかり暗さを与える。そんな光の基本はもちろん、光で遠い場所にある山なんだなと距離感まで伝わってしまうとはもう何も言う事はありませんね。こんな場所で朝を迎えたいと思うような素晴らしい空気感です。

どちらの作品もマイナスイオンが出ていますね、深呼吸したいです!

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気持ちがオーバーラップしていく

2021-09-25 23:31:39 | 大人 油絵・アクリル


河内 油彩

秋の気配を感じます。岩田です。

本日は、土曜午前クラスの河内さんの作品をご紹介します。

こちらの作品、正しく私が住む鎌倉の海を思い起させるような一コマ。
卒業という日を迎えた解放感に溢れつつも、未来への希望と不安、まだ学生生活を名残惜しむ十代ならではの心の機微を感じさせます。

こちらの絵を見ていると自分自身の気持ちがその頃へとオーバーラップしていくと共に、描かれていない情景までもが目の前に広がっていく不思議。
鑑賞者にそうした思いを抱かせるのは、作者自身の心が作品中にしっかりと投影されている証であり、絵が持つ力というのはつくづく凄いものだと感心します。

シンプルな絵でありながら、中々難しいモチーフに溢れています。
靴、しかもローファーを通常こうした角度で見ることはあまりなく、その形状も複雑ということで、描くのにはかなり苦労していたと記憶しています。砂地の空間も見事に表現されており、ある意味河内作品の一つの集大成となりました。

河内さんはお引越しで今日が最後となりましたが、またお会いできるのを楽しみにしています!!

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鮮やかな街、モフモフの一匹

2021-09-21 22:18:19 | 大人 油絵・アクリル


植松 油彩

微妙に忙しいです!一平です!本日は日曜クラスの植松さんの油絵をご紹介します!

カラフルな街並みの中に犬が1匹窓に前足をかけている様子が魅力的ですね。首輪をしているので誰かに飼われているのでしょうが、人を1人も描かずに犬だけを描いているのがなんだか不思議さを醸し出していて、建物の鮮やかな色も相まって童話の挿絵のような可愛らしい雰囲気があります。犬の毛束感や建物のパースなどの基礎は流石です!違和感なくしっかりと奥から続いて見えます。普段は風景画を描く事が多く、主にアースカラー(葉っぱや土、海など自然に由来する色)をよく使われていたような印象なのですが、今回は子供達が喜びそうなポップな色彩を使っていて普段の作品とはまた違う顔が見えています。そう考えてみると明らかに人工的なポップな色味なのに人がいないところがなんだか不思議に感じさせるのかもしれません!ここから作品の色幅が増えてより次の作品が魅力的なっていくのでしょう。また、地面の色味を落ち着かせる事で建物の彩度の高い色が綺麗に、より鮮やかに見えてきます。全てを派手にしてしまうのでは無い、鮮やかな色を引き立たせる為の絵の引き算の塩梅が素晴らしいです。実はここまでポップな色を鮮やかな色味を作り出すのに植松さん自身、かなり苦戦していたのですが、僕の「色混ぜない方が鮮やかな色になりやすいっすよ!!」みたいないい加減な言い方からここまでしっかりと絵を作り込まれていったので、やはり流石!と思ってしまいました。(小原先生にちゃんとしなさいって怒られてしまいそうですが)

何はともあれ色彩豊かにも関わらず、立体感もしっかりと見えてくる。それだけに留まらず、しっかりと毛を感じられる犬まで描かれていて絵全体のクオリティが素晴らしいです!

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暖かい空間

2021-09-14 21:28:30 | 大人 油絵・アクリル


矢作 油彩

まだ半ズボンはしまってません、一平です!本日は水曜夜間クラスの矢作さんの油絵をご紹介します。

暖かい陽気の中に青々とした竹林がとても美しく見えてきますね。竹林の奥に見える山脈も光の方に続いていく構図が、とてもポジティブな印象を与えています。散歩中に何気なく通った道がとても美しかった、というような決して派手ではないのですが、思い出に残るような、ただの風景画ではない不思議な魅力があります。
さて、その「口には出来ないけど不思議と魅力を感じるという事を、出来るだけ言葉にしていくのがこのブログ内での我々の役割です!」という訳で僕なりの解釈でお伝えしますと、この絵の魅力を作っているのは「光」でしょう!光は実体があるものではありませんが、この絵のように光源とそれを受ける物体がある事で、相互作用により人は様々な感情を起こされるのです。密度の高い竹林の中から刺す木漏れ日、林を抜けた先にある開放的な光、照らされる木々と照らされていない木々の差異、これらの光がとても澄んでいてこの絵の魅力を形作っているのだと思われます。光がキチンと描写されているので画面全体にかなり寒色を置いていても、暖かい雰囲気が作られているのです。よく見ると林部分だけでなく下の石畳の道にも結構紫や青など寒色が使われているんです。それでもここまで優しくほっこりする絵が描けるというのは素晴らしいです!

今回に限らず矢作さんの作品はいつも濁った色彩が使われていない、とても健康的な作品が多いと感じます。やはり人生の大先輩でもある矢作さんは僕なんかと比べたら様々な事を達観して見ているのでしょうそんな矢作さんの人間としての懐の大きさが絵にも現れております!

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構成の妙

2021-09-11 23:42:26 | 大人 油絵・アクリル


麻場 油彩

岩田です。まだまだ暑い日が続きますね。
本日は土曜午前クラス、麻場さんの作品をご紹介します。

自身で撮影した写真など、風景を主に描かれている麻場さん。
今回も三浦半島に行かれた際に出会った風景を元に描いていますが、決してそのまま描き写している訳ではありません。ほぼ必ず何かしらを描き入れるなどして絵を自分なりに構成することを心がけています。
そうした実際にはない状況を2次元上に想定することは簡単なことではないですが、あたかもそれが自然に見えるよう頭を駆使して描き進めることで、知らぬ間に実力が上がっていくことは確かです。

芸大の受験でも、幾つかのモチーフを手渡され画面上にそれらを構成するという問題が出題されます。モノを構成してあらたな状況を設定することは、徹底した観察と気遣いが求められますが、麻場さんもある意味自分に負荷をかけることで、自ら観察力を鍛えていると言えるでしょう。

今回は、磯場にハシビロコウが佇んでいるというシュールな風景を描き上げました。鮮やかな空の下に広がる空間がなんとも気持ちの良い作品です。麻場さんの構成力も含めた高い表現力が見て取れるでしょう。

今月、麻場さんの作品展が開催されます。オリジナリティー溢れる作品を是非会場でご堪能下さい。

『麻場すみこ個展 ~陽だまり~ 』
会期:9月18日(土)12:00~18:00 
           9月19日(日)11:00~18:00
           9月20日(月)11:00~17:00
会場:ギャラリー自由ヶ丘 自由が丘駅から徒歩4分
   〒158-0083 世田谷区奥沢5丁目41−2

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影への配慮

2021-08-28 18:21:56 | 大人 油絵・アクリル


木村 油彩

岩田です。皆様、体調変わりなくお過ごしでしょうか。

本日は、水曜クラス木村さんの油彩です。
実に様々なモチーフを描き続けてきた木村さん。今回の舞台はパリ。露店での風景を絵にしました。

沢山の野菜が並び多くの人で賑わう風景は、テレビなどでも目にしたことがあります。
木村さんの絵も色とりどりの野菜に目が惹かれます。今日の夕飯は何にしようかと考えながら真剣に素材を選ぶマダムの姿。その表情にもリアリティを感じます。
小原先生に描いても描いても「菩薩のようですねー。」と言われ続けただけあって、何度も描きなおした感が微笑ましくも、木村さんの胆力を感じざるをえません。

絵全体の陰影も大変美しく、多様な色が折り重なり複雑な色を醸成していると共に、影の中にも光を感じさせます。
作品中に広がりや奥行きを感じるのも、そうした影色に隅々まで配慮しているからこそと言えるでしょう。

質が益々上がっている感を覚える木村さんの作品。今後も様々なチャレンジに期待します。

 

お知らせ
明日よりミオスがテナントとして入っております中野ビルの窓サッシを交換する工事が行われる為、土曜日までの1週間お休みです。
皆様には事前にお休みをお知らせしてございますが、足場が組んであったりと危険ですので、特に子供たちは保護者の方が間違えて来てしまわぬようにご注意お願いします。

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シュールな世界をリアルに

2021-07-24 23:54:59 | 大人 油絵・アクリル

暑い日が続きます。体調にはくれぐれもご留意ください。岩田です。
今回は、チケット制でいらっしゃっている追川さんの作品2枚をご紹介します。

様々なエッセンスを取り込んで一枚の絵を創り上げていく追川さんの作品。

こちらの絵は、海の向こうに街の明かりが灯る風景と人の顔を構成しています。よく見ると赤い帯で目隠しされた顔が逆さまに描かれているのが分かるでしょう。

夜景の中に浮かび上がる顔。静寂さと怖さが同居したような、不思議な世界を構築していますね。

こちらは校庭で組体操をしている風景。手前には大きいうさぎが鎮座し、観客かと思いきや、トラックの周りには沢山のフンがゴロゴロと落ちています。上段の作品とは全く毛色が違いますが、あたかも眼前にその情景が広がっているような感覚を持ちえます。

シュールな世界を描いてるからこそ、リアリティーを追求していきたい。それが作者の狙いでもあるでしょう。
だからこそ光の方向やアングルといった抑えるべき事柄はしっかり押さえつつ、出来るだけ不自然な部分を排除していくことで、自分の思い描く世界に一歩づつ近づけているのです。

今回はF15号の大作。追川さんの頭の中を現実化するには、確かにこの位大きい画面が必要かもしれません!

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