モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

お休みのお知らせ

2021-06-28 10:47:29 | 大人 油絵・アクリル


秦野 アクリル

小原です。土曜に続けて秦野さんのご紹介。「アクリルは乾きが早く、上から重ねられるので手っ取り早く楽でいろいろ試せますが、絵が乱暴になりそうですね。」とおっしゃる秦野さんですが、画力が高く、元々のお人柄が真面目で誠実、丁寧な仕事をされる方なので、むしろその乱暴さがスパイスとなっています。思いがけないアクシデントのような下塗りも利用できる実力と相まって、インパクトがあってもエキセントリックには見えない説得力のある絵が誕生します。我々講師も唸る事しかできません。

明日6月29日(火)~7月3日(土)まで、小学校受験クラス・小学校受験プライベートレッスン以外の授業はお休みです。お間違えの無いようお願い申し上げます。
尚それに伴い、ブログも1週間お休みさせて頂きます。

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日常に少しのエッセンスを加えて

2021-06-26 22:47:23 | 大人 油絵・アクリル


秦野 アクリル・キャンバスボード

岩田です。今回は、水曜クラスに在籍の秦野さんの作品をご紹介します。

秦野さんは透明水彩やアクリルといった水彩絵の具を中心に描かれています。以前と比べても色使いに思い切りが出てきたように感じられます。
透明水彩を一貫してやっていて、その後アクリルも積極的に描かれるようになりましたが、それぞれの絵の具の特性を消化し、活かしながら作品を積み重ねているのです。

上に挙げた作品は、近所の小高い山を描いたもの。右手の下塗りの段階でコバルトブルーを置いていますが、最後までその色を大胆に活かして仕上げているのです。

こちらは冬の風景を描いた作品。空をモスグリーンに塗っていますが上の作品と同様、違和感がないどころかどこかおしゃれな感じさえします。この絵もご近所の風景を描いたものですが、まるでスカンジナビアの風景ではないかと錯覚を起こしていましそうな仕上がりです。

時に大胆に色で遊びながら、決して奇をてらうことなく、そこかしこにあるであろう日常の風景に少しだけエッセンスを加えて一枚の作品に昇華させていく。
そんな秦野さんのライフワークともいえる作品達に共感を憶えます。

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姉妹対決?

2021-06-25 12:08:11 | 学生


左 かなこ 専1 透明水彩  /  右 ひなこ 中2 パステル

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは姉妹で通うかなことひなこの作品です。姉のかなこは透明水彩、妹のひなこはパステルにそれぞれ初挑戦しています。

まずは姉のかなこの水彩画ですが、初めてながら水彩の持つ色の美しさやにじみを上手く活かして仕上げています。メインとなる真ん中の建物(みますや)をハッキリと描き、周りの建物はあえて薄く手を抜く事で主役を引き立たせる演出をしていますね。さすがお姉さん、と言わざるを得ません。みますやの壁の色も、青や緑・グレーといった様々な色を重ねて古ぼけた風合いを美しく見せています。夏らしい爽やかな風景ですね。あえて言うなら、全体的に主役のみますやが右下に寄っているようにも見えるので、今後は構図の方も意識して取り組んでいって欲しいと思います。

そして妹のひなこのパステル画。画集に掲載されているパステルの風景画を模写していますが、こちらもパステルの持つ混色とぼかし、色の重ね方などを上手く捉えていますね。陸地の緑や黄色といった柔らかな色合いの中に濃い茶色や黒を入れる事でメリハリを付け、優しくもぼやけ過ぎない風合いにまとめています。海面の青色や波の白、陸の写り込みのオレンジなども美しいですね。模写元の絵をよく観察し、手を抜かずに描ききっているのが作品から伝わります。パステルも色をモリモリ重ねていくので、油絵の方に挑戦してみても良いと思います。

姉妹や兄弟で絵や作風が似る事ってあるのでしょうか?私の身の回りでは兄弟で美術系、という人はいませんでしたので(ちなみに、私がミオス生の頃は仲が良かった友達と作品の傾向が対照的だったようです。)…皆様は二人の作品を見てどうでしょうか?共通部分があるのか、それとも対照的なのか…?今後も二人の作品に注目していきたいと思います。

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海の中では

2021-06-24 23:39:18 | 小学生 絵画

暑いしか口に出せないマシーンになりかけています、ホノカです。
突然ですが、ここ最近アトリエにいらした方はすでにお気づきでしょうか?アトリエの入り口に新たに『小学生クラス自画像』が張り出されています!

こちらは小学生クラスの自画像が完成してからおよそ1ヶ月半、ナツメ先生と高校生アシスタントの操希先輩と私を含め3人で、授業の合間に少しずつ貼っていました。自画像はカラーコピーしたものを貼る場所のサイズや形に合わせて、あらかじめボンドで繋げてから壁に貼るという段階を踏んで行われました。
一部の自画像を貼った時点で大人クラスの生徒さんから「楽しみにしている」という声をかけて頂いていたので、私としても「早く貼り終えたい!多くの方に喜んで頂きたい!」という気持ちでいっぱいでした!

思い返せば小学生の時に教室の壁に掲示してあった書道や図工の作品は、どれも知らない間に飾られていましたが、それも先生が生徒の知らないところで下準備をして飾っていたのだと気付かされます。同様にアトリエに通っている小学生の生徒も、授業の時に会う「絵を教えてくれる先生」としての私たちしか見ていませんが、実はその部分は海に浮かぶ氷山の一部であり、海の中には生徒からは見えない別の仕事がたくさんあるのです。
私自身来年度に就職活動を控え、現在はインターンを調べているのですが、固定観念を持っていた仕事も意外と表面だけ見ていては分からないことが多くあるのではと考えさせられました。今はまだ明確に就きたい職というものは決まっていませんが、その表からは見えない部分も含めてやりたい仕事に出会えるように色々と挑戦していきたいです。

と少し話は長くなってしまいましたが、アトリエの前を通りかかった際にはぜひ圧巻の自画像たちをご覧ください!前回張り出されていた版画の自画像もインパクトがありましたが、今回は色が着き、華やかで明るくなりました。小学生のみんなは自分の顔を見つけてみてくださいね!

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鍛錬の賜物

2021-06-23 23:16:32 | 学生


左 璃 高3  /  右 彩加 高2

近頃は随分と日が長いなあと思っていたら夏至が過ぎてしまいました、ナツメです。今回は学生クラスから2人のデッサンをご紹介します!

初めに左の璃の作品。まず見てほしいのはブーツとインク瓶の暗さ!彼女は美術系を目指しているのですが、この時期にこれほどグッとした濃い黒を入れられる度胸は素晴らしいですね。デッサンではモチーフの1番暗いところから描いていくので、1番明るい紙の白との明度の差があるほど、黒と白の間のグレー、つまり中間色の表現の幅も広げることが可能になります。奥に置かれたブロックを見てください。もしブロックが単体で描かれていたら、同じに描いてもここまで綺麗なグレーには見えてきません。ブーツやインク瓶の黒さ・暗さと対比させなければ、ブロックの光は伝わらないのです。璃の技量の成せる技ですね。

そして右の彩加の作品ですが、よく見ると一つ一つの縄目まで細かく追っています。私だったらどうにか誤魔化してしまいますが、逃げずによく観察して描き切ったその根性に感服!モチーフそれぞれの質感の描き分けもさることながら、それぞれが床に落とす影が丁寧に描かれているので、空間がとても綺麗に見えますね。縄やリボン・ホースなどの長いモチーフは、手前・奥の前後関係=空間を出す為に使うのですが、デッサン4枚目にして二次元の平面絵画の中に三次元の奥行きを感じさせるという演出も効果的に使いこなしています!

モチーフ同士をどう引き立て合うか、全体のバランスを冷静沈着に考えている璃に対し、彩加は趣味で通っているので、楽しく描けるところをムシャムシャ美味しそうに食べている(?)印象を受けました。どちらもデッサンだけでなく絵を描く上でとっても大事なことです。(そして二人共とってもお洒落で、服装も毎週こだわっているところも、絵を描く上でとってもとっても大事なことだと思います!)

ちなみに私も美術系を目指す前のデッサンはそれなりに好きで自由に描いていましたが、進路を決めてからは評価を気にしがちになり伸び悩みました。どうやってその状況を打破したかは「ここは描いてて楽しい!」という場所を1箇所でも見つけるようにしたこと。ささやかでも「楽しい」を自覚するようにしてからは、絵に対する取り組み方や気合の入れ方も変わったので、それ以降、大学生になった現在も、作品制作の時は苦手な課題でも少しでも楽しんで作るようにしています!

デッサンは立体を作る際でも役立つ『基礎・オブ・基礎』なので、2人とも今回の作品を糧に、次に繋げていって欲しいですね!

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【和】な2枚

2021-06-22 21:11:41 | 大人 油絵・アクリル


原 油彩

微妙な天気が続きますね、一平です!本日は水曜クラスの原さんの油絵を2枚ご紹介します。

人くらい大きい和太鼓を力強く叩く音が聞こえてきそうな臨場感、ライブ感を強く感じる一枚。バチを振り上げて今から太鼓を打とうと反る上半身の大きくもしなやかな筋肉と、それを支えるガッシリとした下半身の筋肉に目を奪われます。(ちなみに元々僕は筋肉マニアです。)
背景と男性が乗っている櫓を暗めにすることで男性の迫力がより際立って見えてきます。
男性の肌にほとんど白に近いかなり明るい光を当てたのも、筋肉の隆起を際立たせつつ、絵力も底上げしている素晴らしい演出です。光が強いことで汗ばんだ体に見え、より動きを感じられます。この間描かれていたバレリーナの絵もそうですが、今にも動き出しそう、音が聞こえてきそう、と平面の静止画から感じさせるのはとんでもない事です。

そして雪で霞む景色の中で、お湯に浸かって温まっている猿達の絵。こちら、実は少し前に完成されていたので季節外れのご紹介となってしまい申し訳ありません。
猿達がとても気持ちよさそうなのが可愛らしくホッコリします。この絵を見ていると人間も元は猿だったんだよなぁと改めて思いますね。多分僕も風呂に入っている時には同じ顔をしています。
赤らんだ顔と灰色の毛並みに被る白い雪のコントラストが、遠目で見ても近くで見てもとても綺麗です。宙に舞う雪のゆっくりと空から降りてくる独特のスピード感も、あえて雪のサイズに差を持たせる事で表現されています。ホワッと降ってくる繊細な雰囲気と、深呼吸をしたら肺が凍ってしまいそうなツンと冷たい空気感が素晴らしいですね。そんな厳しい冬の寒い山の中で身を寄せ合って温まる猿達は、見ていると穏やかで暖かな気持ちになります。

太鼓の絵はめちゃくちゃアクティブで、猿の絵は静かで穏やかな絵で本当に同じ人が描いたのか?となるほどの振り幅。原さんの描写力はもちろんですが、絵を見た人に何かを思わせる力が凄いですね
次は何を描かれるのでしょう!

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新刊発行と指導者講座のお知らせ

2021-06-21 23:44:07 | 小学校受験講習会

2月にこちらのブログで制作中とご案内をしてから4ヶ月も掛かってしまいましたが、ようやくお披露目です。
お絵描きに苦手意識があるお子様でも少しづつステップアップできる小学校受験用テキストのシリーズに、ご家庭で指導をする保護者向けの新刊が出ました!

今までの5冊のテキストとの最大の違いは、前頁フルカラーで132枚もの幼稚園児の絵が掲載してある点です。
小学校受験をされる方で塾に通われていない方は皆無でしょうが、どちらのお教室でも「お見本や掲示物は撮影禁止です。メモで写してください。」と注意がございますね。
難関校に合格された先輩達の作品はぜひ真似してみたいと思っても、手帳へのメモ書きではお子様に伝わらないどころか、絵心の無い保護者様は、ご自分でも後から見ると良く分らないイラストになっていることもままあるでしょう。
当校では先輩達の合格再現作品など惜しげなくお見せし、撮影も許可しておりますが、生徒さん達から「作品集を発行してください」との声を頂き、このような形で1冊の本にまとめてみました。

当校自慢のカリキュラム『割りピン人形』が、大小2体作れる制作キット入りで、2体の組み合わせで親子のコミュニケーションなど、重なりが容易に理解することが可能です。
ポージングを変えれば、どのようなシチュエーションも思い通りに描く事ができますし、大きい人形を下(手前)に、小さい人形を上(奥)にセットする事で遠近法も学べます。
人形遊びの感覚で楽しめるので、苦手意識を持つお子様でも、絵を描いてみたい気持ちになるかと思います。

定価 6,600円(本体価格6,000円+税)+送料370円
購入希望の方は、以下のメールアドレスに、件名『お母様の手で指導するテキスト購入』とし、※お名前・配送先住所・電話番号・お子様の年齢(学年)を添えてお申し込みください。
mios@ace.ocn.ne.jp
振込先等の入金方法など確認の返信を3日以内に致します。もし返信がない場合お手数をお掛けしますが、再度ご連絡頂けますと幸いです。ご入金確認後、配送致します。

ようやく本日、緊急事態宣言が解除されましたので、1年振りに【新刊出版記念 小学校受験指導者講座】を開催します。とは言えまだたくさんの方を集めることはできませんので、こちらのテキスト購入者様限定の少人数で行う予定です。
内容は、テキストに沿った『人物の複雑な動き(ポーズ)と、2人以上の人物の重なり』の導き方をお話させて頂きます。

日 時 7/12 (月)  10:30~11:30
参加費 5,500円

事前にメールで、件名『受験指導者講座申込』とし、①氏名 ②電話番号 ③住所 をご連絡ください。(保育・絵画指導者の方はご職業を、保護者の方はお子様の年齢もお書きください)
定員がございますので、参加可能かどうかを返信いたします。

絵画も制作も、ほんの少しの変化で、あっと言う間に技術は向上します。
例え話ですが、水の温度をどんどん下げても、0℃に達しなければ氷になりません。でも0℃になった瞬間、一気に凍り始めます。
冷蔵庫で何年冷やしても水は凍らないように、制作の数をいくら増やしても(あやふやな努力をいくら繰り返しても)、自分で描きたい・作りたいイメージは出来るようになりません。
また、ペーパーのお勉強はギリギリまでやることに意味も効果もありますが、美術は追い込みがききません。早めの取り組みで自信を持っておかないと、指示を聞くだけで精一杯、オリジナリティのある創造性まで出すことは難しいでしょう。試験直前にやらなければならないことが多すぎ、蔑ろにされてしまう前に、しっかり基本を身に付けていってください。

私共のテキストが、受験制作の域だけでなく、小学校に行ってからも図工が大好き・得意でいてくださるよう、家庭学習のお役に立つきっかけになれば嬉しいです。

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安定した力で。

2021-06-19 21:43:02 | 大人 デッサン


殿山 鉛筆

岩田です。今回は土曜午前クラス、殿山さんのデッサンをご紹介します。

昭和40年代生まれの私にとって、この黒電話は正しく定番のかたちのもので、全く同じ型のものを我が家でも使っておりました。
使い込まれ、何とも言えない味わいを醸し出しているこの電話機。殿山さんのデッサンからも味わい深い雰囲気がにじみ出ています。

描き出しから完成まで、客観的な視点をちゃんと持ち合わせている。非常に安定した力をお持ちです。
あらためて見るとかなり複雑な形状のプロダクトですが、細かいニュアンスまで卒なく且つ丁寧に追っているのが見て取れますね。

どちらかというと端っこから描きをされるのですが、しっかり最後には辻褄を合わせてくる。とはいえ全体的に徐々に進められると、更に無駄なく合理的に、尚且つ早く描くことが可能でしょう。
ちょっと手間がかかりそうですが、このモチーフを透明水彩でも描かれると良いなぁなんて私的には思っています(笑)。

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ジオラマボックス・応用編

2021-06-18 20:08:58 | 小学生 工作


左/手前にピントを合わせました   右/奥にピントを合わせました

大竹です。最近は蒸し暑い日が続いて参ってしまいますね。
2度あることは3度ありますが、さらに4度目のジオラマ制作ブログです。
上記の写真は私が過去に発案した時のジオラマボックスです。これを元に、子供でも作りやすいようナツメ先生と改良を重ねて今回の制作となりました。原案はティッシュの箱でしたが、今回は工作用紙を使い箱にしていたり、木は一度クシャッとシワをつけてより木肌らしさを出していたり…その他細かい部分をアップデートしておりました。

このジオラマボックスですが、実は森以外にも様々な物に応用できます。例えば、地面から奥にかけては車道と歩道、左右はお店、木の代わりに看板や標識、動物の代わりに大人や子供を並べれば街のジオラマボックスが出来上がります。都会のコビトの気分を味わえますね。
更に更に、横の奥行きだけではなく、上下の深さを出し深海なども作る事ができます!箱を奥に行くにつれて背が高くなる様に設計し、奥には海底と水面を描きます。水面から差し込む光や魚影を描き込み、上から紐で釣り針などを垂らしても面白いと思います。動物達は魚やダイバー、アリエルの様な人魚などを描いても良いですね!遠くには小さくサメを作り、近くには大きく小魚やヒトデを作り、木々はサンゴや岩、海藻などを配置すれば海底の出来上がりです。箱の覗いた時の気分はなんでしょうか…コビトだと溺れてしまうから、カニ?

制作前に学んだ空気遠近法や一点透視法を活かせば、森だけではなく様々な場所のジオラマボックスを作る事が出来ますね。工作だけではなく、絵画制作の方でも遠近法を活かしていってもらえたらと思います。近くのものは大きくハッキリと、遠くのものは小さく薄く!ジオラマを作りながら覚えてくれたかな?


今回、小学生にあげたプリントです。余っているので、大人クラスの生徒さんでも欲しい方は声を掛けてくださいね。

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覗き込まないと見えない世界

2021-06-17 22:42:10 | 小学生 工作

一日に飲む水の量が倍くらいに増えています、ホノカです!

今回のブログでも昨日、一昨日に続き小学生クラスのジオラマ制作の様子をご紹介します!ジオラマの詳しい作り方はナツメ先生のブログに、一平先生のブログには制作の際の難所が紹介されているのでそちらも併せてご覧ください。

ジオラマはまず背景になる森の風景・動物を描き、厚紙を組み立てた箱に配置していきます。この背景は見本を見ながら水彩で描いていくのですが、先月描いた自画像で水彩に慣れたのかとても細かく丁寧に描けていましたね!背景の紙はハガキサイズの小さなものでしたが、「空気遠近法」を意識した青色や「一点透視図法」の構図などに気をつけていたので、自分でもびっくりするくらい上手くかけたのではないでしょうか?

また一平先生も話していましたが、背景をクリアしても動物たちの配置という難所が襲いかかります。単品では違和感のない大きさでも、他の動物や色画用紙で作った木、背景までの距離との兼ね合いで動物が大きすぎた!や逆に小さすぎた!という声も多くあがりました。確かにここが一番の難所ですが、大き過ぎるものは覗き穴のかなり近くに配置したり、木に重ねて置いたりと工夫してバランスの良い配置にしていきました。

そしてこのジオラマの面白いところは上から見ても何も分からないところです。箱に開けた覗き穴から覗くことで自身がコビトになったようになれるので、上から見ても木が邪魔をして森の中の様子は分かりません。この影響()なのか、とあるクラスでは3年生の生徒が「みんなで交換して見せ合おう!」と提案し、高学年や低学年に関わらず作品を見せ合っている姿に、我々講師陣は涙がちょちょぎれ、あのノリ先生も思わず感涙していました。

久しぶりの立体工作だったので自画像の時に見せた静かさとは正反対の賑やかなアトリエに戻りましたね!その楽しみながら作った気持ちも作品にしっかりこだわりとして現れているのでもっといろんな人に見せびらかしてあげましょう!

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おうちにジャングル!

2021-06-15 21:20:35 | 小学生 工作

いくら寝ても眠いです、一平です!
本日は昨日に引き続き小学生クラスのジオラマ制作をご紹介します!とは言ったものの僕は今回あまり小学生クラスのお手伝いは出来ず、かる〜く見本を作っただけなのでそちらを中心に書いていこうと思います。

左上の写真、大きなワニとかなりちっちゃめのワニがいます。これはどちらも僕が作った見本なのですが、まず大前提として今回の工作は、遠くに大きい動物(ワニ、クマ、シカetc)を配置し、近くに小さい動物(ウサギ、リス、タヌキetc)を配置しなければなりません。覗いた時の遠近感をより強く感じさせるためです。
ここでややこしいのですが、大きい動物は遠くにいるため小さく作らなければなりません。そして小さい動物は近くにいるので大きく作らなければなりません。大人でもややこしくなってしまうこのシステムに僕はまんまとハマり、写真の大きい方のワニを最初に作り、小原先生に「どう考えてもデカすぎるだろ!船よりデカいぞ!立体的に作るのが面白くなっちゃった自己満足じゃねーか!作り直せ!」と作り直し命令を出され、子供でも作りやすい、かつかなり小さめに作ったのが写真の小さい方のワニちゃんです。

苦戦する大人が大量発生している(僕やナツメ先生、もしかしたらホノカ先生も?)中、子供たちもかなり悪戦苦闘。クマがとんでもなく小さくなってしまったり、リスを大きく作りすぎて怪獣のようになってしまったりとてんやわんやでした。
ですが苦労して作った時の達成感は格別ですし、その作品への愛着はより深いものになります!それを証拠に出来上がった瞬間ず〜っと中を覗き込んでいる子が多発!壊れないように大事に扱って下さいね!

今現在、某スポーツメーカーの最終面接の準備でドタバタとしているのでこの辺でブログは失礼いたします!最近なにかと忙しくて1週間がホントに一瞬なのですが、頑張ります!

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コビト気分を楽しんで

2021-06-14 21:31:39 | 小学生 工作

暑さはまだまだこれからですがこれ以上薄着にできません、ナツメです。
5月の小学生クラスのカリキュラム、「ジオラマ遠近ボックス」をご紹介します!
ティッシュ箱サイズの箱に開けた穴から中を覗くと、自分がコビトになって森に入り込んだように見える装置です。

どうですか?薄暗い森の中を冒険している気分になりませんか?
それではカンタンに作り方を説明します!

 ①背景を描く
まずは1番奥に貼る森の風景を描きます。
背景は【空気遠近法】と【一点透視図法】という2つの技法を使います。
【空気遠近法】は、奥になるほどぼんやりと薄く、青みがかるように描くテクニックです。
【一点透視図法】は、中央に消失点という場所を作り、そこに向かって奥のものを小さく描くテクニックです。(逆に言うと、一点から放射線状に大きくしていく)
これらの遠近法を組み合わせて更に奥行きを出します。

 ②動物を描く
次に森の動物達です。
クマやシカなどの本来は大きい動物を小さく、リスやウサギなどの小動物は大きめに描きます。
小さく描いた大きい動物は奥に、大きめに描いた小動物は手前に配置することで、遠近感を強調します。

 ③木をつくる
茶色の画用紙を丸めた幹に、緑の画用紙を円錐状にした葉(樹冠と呼ぶそうです)を貼り付けます。木も大中小、と大きさを変えます。(箱ができたら動物同様、手前に大きな木、奥にいくにしたがって小さな木になるよう配置)

 ④箱を作る
工作用紙で箱を作ります。
箱に覗き穴を開けるのですが、ここが一番重要です!面の下の方に穴を開けます。覗いた時に、森を下の方から見上げるようにする為です。(コビトの視線)
地面となる黄緑色の画用紙を貼り、下草やキノコなどを生やし、風景の絵と動物、木を組み合わせて完成です!

今回、ジオラマ本体の試作と、背景・動物の絵の見本を作りました。
特にジオラマはリテイクに次ぐリテイクを重ねた挙句、最終的にはカリキュラムの発案者、カヨコ先生の力添えのお陰でなんとか完成したもので、ノリ先生が小学生に「ナツメ先生の本気だよ!」などと言っているのを聞くと肩身が狭かったです(汗)子ども達が見本を覗いて「わぁーっ!!」と感動してくれたので報われました。カヨコ先生、ありがとうございました!
とにかく工程が多いので授業もてんやわんやでしたが、倒木を置いたり枝を作ったりなど、それぞれ考えて工夫している様子が見られました。おうちでアレンジした作品を作ってみてもいいかもしれませんね。
コビト気分、楽しんでね!

そして来週から、毎週水曜日が私のブログ担当になります。しばらくミオスのブログは水曜日がお休みでしたので、ぜひ忘れずに水曜日もチェックしてもらえたら嬉しいです。お楽しみに!

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グレーデッサンを描く。

2021-06-12 20:32:48 | 大人 パステル・色鉛筆・他


當山 左/パステル  右/透明水彩・パステル  両方とも色画用紙を揉み紙にしてからパネルに水貼り

岩田です。本日も宜しくお願い致します。

今回は、土曜午後クラスの當山さんの作品をご紹介します。
當山さんは、様々な描画材を試しながら制作を続けています。今回はグレーデッサン。左右それぞれ異なる描画材を駆使し描いたものです。

手のデッサンはデューラーの模写。とても雰囲気のある作品ですが、単なるグレーの紙ではなく絵の具を使って紙自体に滲みやぼかしの表情をつけています。時間が経って古びたような味わいが作品に加味されると共に、繊細に描かれた手が非常に美しく映えています。
この雰囲気作りの妙が當山さんの持ち味と言えるでしょう。

左手は青い紙に描いたデッサン。白い紙に黒を足して描いていく通常のデッサンに対して中間色の紙にチャコペンで白と黒を足していくデッサンです。描くほどに中間色の中に徐々に像が浮かび上がってくる感覚は、何とも言えない面白味があります。
髑髏の石膏や白い布。実にリアルに質感が表現されていますね。ペンの動かし方などとても気を使って描いているのが分かります。本当に色々なものを描いてきた方だけあってその辺りは流石。初めて扱う描画材でも直ぐに自分のものにしてしまう當山さんです。

グレーデッサンのポイントとしては、最初から比較的繊細にペンを扱っていくのがポイント。
果たして自分は、白から黒までの色を的確に把握しているかという確認にもなるデッサンです。皆さんも是非やってみてください。

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癒しの風景

2021-06-11 20:33:04 | 大人 油絵・アクリル


綱島 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、綱島さんの油彩の作品です。コロナの事もあり、昨年よりしばらく休会されていた綱島さんのカムバック最初の作品ですので、少し季節外れになってしまいましたがご紹介します。

咲き誇る桜の撫子色と、水面の群青が美しく響き合い、見る人の乾いた心を優しく潤してくれる様です。花びらは一つ一つ丁寧に白を乗せ、上からピンクをのせています。下に白の絵の具をのせておくと、上から載せる色が薄く弱い色でも見えやすくなります。桜もただ適当に描いていくのではなく、そのシルエットにも気を使われています。どこまで枝を伸ばすか、どこまで花を咲かせるか…下の方は花をたっぷりと、上の方は少し軽めにする事で桜の存在感を抜けていく様な軽やかさを両立させています。その先にある空のグラデーションも美しく、じっくりと時間をかけて色を調整された事が見て取れます。
湖の写り込みの描写も流石ですね!水面は青以外にもほんのり桜の色が入っており、単調にならなよう工夫されています。また、奥に行くにつれ色味を明るくする事で奥行きも感じさせてくれます。

今年は花見を楽しむのも難しい年でしたから、こうした風景にはより一層癒されますね。この時世では、作品を観賞する側・制作する側にも心境に変化があったかと思います。しかし、以前の作品のように、綱島さんの風景画には変わらず暖かい優しさがあるように感じられます。

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新しい環境と継続

2021-06-10 23:09:57 | 学生

暑すぎて冷凍庫に氷を量産し始めました、ホノカです!

今回は四月から新たに学生クラスに加わった中1女子たちの鉛筆デッサンをご紹介します。それまでは小学生クラスの様々な曜日に通っていた彼女たちですが、火曜学生クラスで初めて顔を合わせる子もいたので、中央にモチーフを組み囲んで同じものを描かせました。


中一の女子5人の『囲みモチーフ』鉛筆デッサン

小学生の時に比べ、モチーフの数も難易度もぐんと上がったデッサンでしたが、最後までめげることなくよく描き切りました!もちろん全てが上手く描けたという訳ではありませんが濃淡のバランスや瓶の形などなど、アドバイスを貰ったらすぐに直してみるという姿勢はこれからも役立つので大事にして欲しいですね!

ところで女子中学生のほとんどはお喋りで一日の大半を使っていると言っても過言ではないですが、彼女たちも例に漏れず授業中に静かな時間がないほどかしましく制作をしています。私もアトリエには生徒として小学4年生あたりから高校3年生の直前まで通っていたのですが、彼女たちと同じように中学生の時は騒がしくしており、幸介先生にはその話をブログに書かれたことがあるくらいです。今思い返してもずっと喋っていた記憶があるので同じクラスの方々には申し訳なかったなと思っております。笑。

しかし美術系の進路を目指していた訳ではない私が約8年ほどアトリエに通い続けていたのはこのお喋りができる環境があったからです。小学生クラス・学生クラスの時もアトリエには同じ学校の人がいなかったのですが、同じ美術が好きという気持ちを持つ者同士、違う学年でもなんとなく波長が合うのか「週1で話せる友達」をたくさん作ることができました。もちろんアトリエでは制作することがメインですが、どうしてもやる気が出ない時もありました。ですがその友達と話すということを目的にアトリエに向かい「せっかくアトリエ来たし続きやろうかな〜」という風に継続のモチベーションを持つことができました。

学生にとっては学校が唯一にもなるコミュニティですが、そことは違うコミュニティで出来た友人はなかなか得られるものではありません。当時の同じクラスに通っていた友人とは今でも連絡を取ったりしているので、交友の輪を広げられたという点もアトリエに通っていてよかったな。と思う部分の一つです。ノリ先生には持ち上げなくていいよ!と言われましたが通っている時間が長い分感謝する部分も多いと改めて感じました。
これからはその恩返しとして、この後輩たちに居心地の良さ(時には逃げ場)を提供できるように、頑張りたいと思います!

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