モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

岩田・展覧会のお知らせ

2023-04-29 15:26:03 | 講師・生徒さん展覧会


左『越えられない循環』5/5~22 / 右『漆 種々様々』5/17~23

お久しぶりです、岩田です。4・5月と2ヶ月お休みさせて頂いているのは、本日ご紹介する2つの展覧会開催が理由です。ここに告知をさせて頂きます。

岩田俊彦名義で活動している芸術表現の展覧会と、【工房tetugi】という妻が主体となって活動している工房の品々を展示する企画展を開催します。

塗ったり、染み込ませたり、擦ったり、研いだり、蒔いたり、撫で付けたり、取り除いたり。
手の加え方の違いで漆は実に様々な顔を見せてくれます。
そこかしこに現れるその結晶の片鱗を淡々と紡ぎ合わせていくことが私の仕事。
そんな漆のまだ見ぬ表情に、心振るわせながら作品を作っています。


『越えられない循環』  岩田俊彦・三浦かおり

2023年5月5日(金)~22日(月)10:00-19:00(最終日は16:00迄)
(木曜休廊、開廊 金・土・日・月、要予約 火・水)
obi  gallery(オビ ギャラリー)
住所:神奈川県藤沢市村岡東3-12-7
電話:0466-25-7581
JR・小田急「藤沢駅」南口ODAKYU湘南GATE前8番のりば  F6渡内中央行きバス「渡内会館入口」下車徒歩1分


『漆 種々様々』  岩田俊彦・岩田梓(工房tetugi)

2023年5月17日(水)~23日(火)12:00-19:00(最終日は17:00迄)
+NOTION(プラスノーション)
住所:東京都中央区銀座六丁目4-13  ヤマザキビル2階
電話:03-3575-4030

 

本日4月29日(土)より5月7日(日)までアトリエ休業に伴い、ブログもお休みさせて頂きます。

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のんびり幼児クラス、新規生徒さん大募集 

2023-04-28 20:20:19 | 幼児

大竹です。幼児クラスでは、3月末に年長さん達が卒園し、現在は少人数でのんびりと制作しています。これからお子様の習い事を考えている保護者様、いきなり大人数の場所だと慣れないかな?とご心配の方にもオススメです。1人1人のペースに合わせ、落ち着いてゆっくり制作して頂けます。お絵かき・工作が初めてのお子様もしっかりサポートさせて頂きます!

幼児クラスでは、1日で1つの作品を完成させていきます。お絵かきと工作を交互に行いますので、片方が好きだけどもう一方は苦手、というお子様でも、得意な事を伸ばし、苦手な部分を克服していけるかと思います。毎回完成した作品をお持ち帰り頂けますので、お家の中があっという間に作品展になりますよ。

お絵かきや工作を通じ、制作技術だけではなく、様々な事を学べる様カリキュラムを設定しています。例えば、工作のねんど制作では、その時期の旬の野菜・果物を制作し、食への関心を高めていきます。お絵かきでも、例えば雨が降った日は傘をさしているポーズを練習したり、カエルやカタツムリを描いたりします。楽しい制作を通じ、色々な事を吸収し学んでいきましょう!

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走る、動く。

2023-04-27 22:42:03 | 小学生 絵画

最近の気温に対応しきれないマユカです!!今回は小学生クラスの作品たちをご紹介します。

今月、生徒の皆に配らせてもらった冊子ですが、実は上記のこの4ポーズの他に15枚のイラスト(子どもに人気のバトルシーン多め)を描かせて頂きました。テキストの製作は、ナツメ先生が担当されたのですが、途中で1ヶ月イギリスに行ってしまったので、私が残りを引き継がせていただきました。ポーズは少し複雑ですが、描けたらきっと楽しい!そんなポーズが盛りだくさんです。


1・2年生

さて、小学生クラス4月のカリキュラムは【人物画】です。
こうして比べてみると、学年の差がなくみんな上手に描けているのは、自画自賛になりますがやはりテキストのお陰かと思われます。テキストの内容はナツメ先生のブログをご参照ください!

このブログで紹介しているのは走っている様子ですね。かくかくとしたロボットの様な風ではなく、とても自然な躍動感が出て見えます。走っているポーズは、横向きにすることで、腕や足などのパーツが見やすくなるため描きやすくなるのです。膝やひじの角度は直角ではなく、さらに追加で少し角度をつけることで自然な関節の曲がり方をして見え、足首の角度により、地面をしっかりと蹴っているように見えます。さらに追加で髪の毛が後ろになびいている様子を描いてあげれば、前へ前へと、どんどん進んでいくような、動きを感じるポーズの完成です。


3・4年生

袖口や短パンの裾など、細かいデティールの描き方も教えましたら、「うわー!ほんとに腕が出てきているみたい!こんなのが描けるなんてスゴイ!」と大はしゃぎ!
人体に立体感を出すとともに、風になびいて服が膨らんでいる様子もあわせて表現できるため、服にもちょっぴり手を加えてあげると人体のみの時と比べてより躍動感が増してきますね!動かない一枚の絵が、アニメーションのように見えてくるようです。また、スカートのなびきやふくらみは少し難しいですが、ズボンよりも動きを感じられますね。同じポーズでも服装によって見え方が変わって来て面白いです!


5・6年生

学年が上がると、やはり顔や髪型にもこだわりが見えてきます。服のシワまでしっかりと描いてくれているため、よりリアリティが増したイラストレーションになっていますね!
人物を描くとき、やはり顔が描きたい!という子が体感的にとても多く、手や足などの難しいパーツは避けられがちです。なのでイラストを描いていても、ポーズは棒立ちにしてしまうこともしばしば...
ポーズに動きがあると、それだけで見ている人を惹きこみやすくなりますから、これからも立っているだけではなく、動きを付けたポーズにたくさん挑戦してみてくださいね!

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ここから、これから

2023-04-26 23:53:59 | 美大・美術高校受験生作品


彩里 高3 木炭デッサン

花粉症でティッシュが恋人です、ナツメです。今日は学生のアヤリの牛骨デッサンをご紹介します!初めての木炭デッサンです。木炭デッサンとはその名の通り柳の枝を焼いて作った木炭で描き、食パンのやわらかい部分で消し、ガーゼでこするといった鉛筆デッサンとは使う道具も描き方も違うものです。濃淡の幅が広い明暗のグラデーションを自然に作る事が出来る反面、その場所、質感、明度に合わせ効果的に手を動かさなくてはいけないのが特徴です。

今回はじめての牛骨デッサンでしたが形はよく取れており、細部まで観察ができています。しかし骨に入ったヒビなどの細かい部分を追っているうちに上面の光が弱くなり、細部は若干目立ちすぎています。見つけるのも描くのも楽しくて、つい描きすぎてしまう気持ちはよくわかる!ですが、「デッサンはモノではなく空間を描く作業」と言われるほど空間への意識が重要です。大きな明暗はその意識への第一歩。次回は強く当たる光を意識してみて欲しいです。

左端ギリギリになってしまった構図のミスに対し、空いてしまった右側に背景を置き自力で対応したのは良かったですね。受験においても、どれだけ練習を重ねて万全に対策をしたとしても、やらかしちゃった!と普段からは考えられないようなミスをすることもあります。そんな時に焦りを受け入れ臨機応変に対応する力があるかないかでは変わってきます。そうは言っても構図が命!実はこのデッサン、右上からの光だったところを左に詰めて描いたため最後に光の向きを左上からに変えました。次回は滑り出しから意識できたら良いですね。今はまだやりたいことに技術が追いついておらずもどかしい部分も多いと思いますが、意欲的で吸収速度が早いので今後の成長に期待が高まります。

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親子クラス 新規生徒さん募集中

2023-04-25 20:23:59 | 親子

親子クラス担当の伊藤です。3月末にクラスを卒業されたお子様が多く、4月は1組参加のプライベートレッスンでした。これから少しずつ新しいお友達が増えることを願って、心からお待ちしています!ものづくりに興味が出てきた2・3歳児のお父さん!お母さん!はじめての習い事をスタートするなら、今がお勧めです!毎年春は少人数クラスなので、慣れないお子様のペースに寄り添って、楽しく制作できる環境をご提供いたします。

4月に制作した作品では、ペットボトルと粘土を使いました。ふわふわ柔らか粘土は、やっぱり楽しい!参加された親子は、ご自宅では油粘土を使っていたので、堅さからのストレスがあったけれど、この粘土の使用感は気持ち良く変形も楽々です!とのこと。

少量の色付き粘土を混ぜるだけで、簡単に着色も可能なので、色から発想してもOK。粘土をこねたり、丸めたり、叩いたり、、、色々な動作をして粘土を変形していくと、その形が何かに見えてくることがあります。はじめから何を作ろうと決めなくても、色や形から自由にイメージを広げる楽しさは、粘土ならでは♪

作品は、ペットボトルを全て覆うように粘土を貼り付けたところから、制作が始まりました。作品例として、海底にあるお城をイメージした作品を用意していましたが、特にそれにはこだわらず。粘土に指を押し当てて、グリグリと穴を開けてみたり、逆に粘土を盛り上げて突起部分を作って見たり、丸めた色粘土を貼り付けてみたり、、、。目の前にある粘土・ビー玉・モールなど、興味を持った物から順々に手に取り、作品に盛り込んでみました。

最初は、高い塔があるようなお城のイメージでしたが、完成間近になると顔にも見えてきました。三角帽子を被ったピエロのようにも見えるし、見方によってはまた違うものを連想しそうです。皆さんは何に見えますか?

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遊び心と説得力

2023-04-24 13:04:28 | 大人 油絵・アクリル


多田 油彩

佐藤です。本日は大人クラスより多田さんの油彩作品をご紹介いたします。

こちらは多田さんがご入会されてから、基礎デッサン終了後に描かれた初めての油絵です。主役の薔薇はもちろん、背景にもマチエールを効かせ、画材の魅力にあふれています。
マチエールは油絵の醍醐味の一つですが、「思い切って絵具を乗せるのに勇気がいる」とおっしゃる方も多くおられます。そんな中で、最初からこのようにためらいのない絵具の乗せ方が出来ているのは見事ですね!生き生きとしたタッチや色使いから、多田さんご自身も、油絵をとても楽しみながらこの作品を描かれたのではないか……という雰囲気が伝わってきます。

また遊び心(現実には見えない色使い)がありながら、説得力のある存在感も印象的です。
全体としては、ピンクの薔薇の背景を青色にすることで、色の対比効果が生まれて花の鮮やかさや美しさが際立っています。
花びらの中で光が当たっている部分には黄みの色、影になる部分に青みの紫色を使うことで、立体感や奥行きを表現されている点も良いですね。花びら自体はピンクなので、明暗に濃いピンクや明るいピンクを使用してしまいそうですが、光の明るさや温かみの表現に暖色の黄色を使うことで単調になるのを防いでいます。一方で青色は寒色であり、視覚的な奥行きを演出する効果があります。影に青みの色を使うと、光の届かない奥(花の中心部)を強調できます。
背景の中で、下にかなり暗い青、上に明るい青をグラデーションのように置いてあるのも、花瓶のどっしりとした重さと薔薇の軽やかさの表現に一役買っています。下の方に明度の低い色を置くことで、画面全体に安定感が生み出されていますね。

鮮やかで目を引くカラフルな色をただ隣り合わせたのでなく、絵に説得力を持たせるための工夫が垣間見えます。また大胆なタッチの一方で、緻密に作品の設計をされたと想像出来るのです。初めての油絵でここまで考え抜かれるのは素晴らしいですね。

次は山道の風景画に取り組まれていますが、色使いのセンスを存分に活かして描いて頂ければと思います!

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暴露します

2023-04-22 23:06:52 | 小学生 絵画


左 ナツメ先生が描いた原稿イラスト → 色々加工 → 右 オバラが直したもの

オバラです。ナツメ先生が描いた上のイラスト左の人物(スカートの子と体操着の子)何かがおかしいのですが、皆さんすぐに分かりますか?
そう、右足と右手が前に出ています。
一応彼女の為に言っておくと、春休みにイギリスへ行く直前まで徹夜でイラストを描いてもらっていて、「どうせ飛行機の中は暇だからそこで寝な!」と無理やり働かせていたのでした。(酷い!まだ学生なのに、ブラック過ぎる!)慌てて間違えたのでしょう。
データをもらった後「フー、危ないアブナイ、入稿する前に気付いて良かった。」と、拙いフォトショの技術で直すオバラ先生。
「さ、印刷屋から届いたぞ!どんな本になってるかな?ワクワク!」

「なにー!?自分もイラレで作った、最初の描き出しの棒人間の手足、間違えてんじゃん!」
授業では「さぁ皆さんクイズです。左の棒人間と、右の棒人間、実はどちらか、おかしい走り方をしています。分かった人は、右・左だけでなく、どこが変かも答えてください。」と間違い探しを楽しんだ後、正直に謝りました。そして大抵の大人が言うように「皆は同じ間違いを犯してはダメだよ!」と…ハ~、ショック。

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からだの長さはどれくらい?

2023-04-21 22:25:41 | 小学生 絵画

大竹です。小学生クラスの4月のカリキュラム『人物画の練習』の授業の様子を紹介させて頂きます。
以前ご紹介させて頂いた『人物画が描ける様になる本』を教科書として進めていくカリキュラムですが、その導入では人の体のバランス(比率)について解説していきました。

子供の描く絵の特徴として、手足が極端に短かったり、頭が大きくドラえもんの様な3頭身になってしまう事が多いです。ですので、導入ではまず実際の腕や足から象った紙を見せながら、「足の方が、腕よりも長いね!」「腕は太腿にタッチできるね!」「体と腕の長さはどうかな?」「体は、頭がすっぽり納まるくらい大きいよ!」と、上から下まで全身のバランスを調べていきます。
その後は「じゃあ、子供も腕より足の方が長いかな?腕は太ももまで届くのかな?調べてみよう!」という事で、大きな紙をテーブルに敷き、そこにノリのよい代表1人に寝そべってもらい全身の形を取っていきます。(どの曜日でも、1人は「やりたいやりたい!!!」と立候補する男児がおります。笑)


テーブルに横になって先生が体を形取る光景、何だか手術をしてるみたいですね。

象った全身の形から「やっぱり子供でも足は長いね!大人と一緒だ!」と視覚的にも分かりやすくなります。口頭だけの説明ではイマイチ理解出来なくとも、実際に本物の体を測ってみると分かりやすいですね!この導入を元に、教科書を参照しながらいろいろなポーズの人間を練習していきます。きっと前よりもはるかに上手く描ける様になっているハズです!

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円錐を上から見たら…?

2023-04-20 23:28:59 | 学生ワークショップ

朝に弱いなとつくづく思います。マユカです!

火曜・木曜学生クラスでは4月の間、デッサンにおいて基本になる形を改めてじっくり描こう!と、1クラス25人×2クラスの50人が皆で一斉に同じモチーフを描く、ということをしています。火曜のブログで佐藤先生が書いていたように、はじめは球を皆に描かせました。きれいな正円をフリーハンドで描けるようになった翌週、今回は球の形を活かして、円錐を描いてもらいました。

円錐は2つの形から成り立っています。側面から見ると三角、上から見るとまん丸な正円。球も輪郭は正円ですが、影のつけ方を変えるだけでモチーフが変わって見えるのは面白いですね!(中央の写真は佐藤先生が撮影して印刷し、各テーブルで見れるように8枚も持ってきてくれました。こうしてモノクロで見ると円錐の特徴的な影のつき方が良くわかります。)

円錐の描き方としては、光が当たってる面の割合がだいたい2/3、残りの面の1/3が影の面になります。この影の両端に、稜線として一段階暗い黒を乗せてあげることで、画面にメリハリが生まれ、見やすいうえ自然な立体感を出すことが出来るようになります。
また、地面に落ちる影も重要になってきます。地面の【影】は三角形になり、円錐の側面から見た形を感じさせるため、この影が無いとどんなに円錐自体の【陰】がかけたとしても、少し違和感を感じてしまうほど、大切な要素です。

球や円柱、直方体などは似たような形のモチーフが多くあり、かなり応用も効くのですが、円錐というのは似たような形が少ないです。(カラーコーンや人物の鼻など)だからこそ描いたことが無い子がほとんどでした。
ですが上記の作品たちを見ていただければわかるように、尖った物を先端から描いた事が一度も無かったとしても、描き方や観察の仕方を知ると、ちゃんと立体感を持ったものが描けるのです。たったの2時間でも、しっかり向き合ったことで描き方も覚えられたのではないかなと思います。

最後に講評会をしました。同じ時間かけて描いた作品全部を並べて、友達の作品と自分の作品を比べることで、自分にないものを知り、次のデッサンに活かすきっかけになれば嬉しいです!!

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「人物画が描けるようになる本」作りました!

2023-04-19 23:58:09 | 小学生 絵画

昼夜の寒暖差に振り回されています、ナツメです。

突然ですが、小学生の描く人体を見たことはありますか?手足が極端に短くなったり軟体動物のようにふにゃふにゃな体だったり、はたまたパーツの位置関係が崩れていたり…… 大人でさえバランスの取れた体を描くのは難しいのに、そうなってしまうのは当然ですよね。そこで今回、説得力のある人体を描けるようになって欲しい!という思いから『なにも見なくても人物画が描けるようになる本』を作りました!今月の小学生クラスではこの本を参考に様々なポーズの人体練習をしています。今回はこの本のご紹介をします!

いつでも&好きなポーズでバランスの良い人間を描けるように、本ではまず骨格を描いてから肉付けをしていく方法を採りました。また、低学年でもわかる&描ける、を目標にしたため基本となる骨格も最大限簡略化しており、取り組みやすくなるよう考案しました。

この本では基本的な立ち姿の練習から始まり、真正面・真後ろと言った描きづらいポーズや動きのあるポーズの描き方や重なっている手足の前後関係について解説しています。走る、座るなどと言った特定の所作だけではなく、どんな動きにも応用して描くことができるのが売りの一つ!ここさえ押さえておけば!というポイントが8Pに詰め込まれています。

同じ・似ている姿勢で、違う動作・ポーズに描けそうなものはないか、探してみよう!少し腕の位置を変えるだけでレパートリーがぐんと広がります!
まさかの、ブレイクダンスとのび太くんに共通点が!?

小学生用のテキストなのに、なぜかビールを飲んでるお父さん!?(もちろんノリ先生の要望です。)

大人クラスの生徒さんでも、欲しい方には差し上げます。ご遠慮なくお申し出ください。

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球体デッサンのワークショップ

2023-04-18 23:51:19 | 学生ワークショップ

学生クラスのワークショップ指導者という大役を任されました佐藤です。
新学期なので、火曜・木曜の学生クラスでは、新中1~高3までの全員で球を描くワークショップを行いました。
説明20分、制作80分、講評20分の2時間です。球1つ描くのに80分は長過ぎだろうと思われる方もおいでと思いますが、二次元の紙上に三次元の立体としてそこに存在するような、触れれば転がりそうな、密度のある球を描くことはなかなか難しいのです。

今回はモチーフとして、カラーボールを使っています。モチーフ自体が持つ色のことを「固有色」と言いますが、カラーボールにはしっかり固有色があるので、まず初めに固有色をつけることを意識しながら描いてもらいました。
上記の資料は携帯で撮影したカラーボールを白黒加工し、印刷したものです。携帯は撮った写真をすぐに白黒に変換できる便利な機能がありますので、皆さんもぜひ試してみてくださいね。

立体的な球体を描くには、いくつかコツがあります。
今回のワークショップで生徒たちに伝えたものの中から、重要なポイントをピックアップしてご紹介したいと思います。

  1. 反射光を意識すること
  2. 床に落ちる影をしっかり書くこと
  3. 球の形に沿って鉛筆を使うこと

以上の3つです。

まずは、反射光について。
上記のデッサンを見ると、球の最下部ではなく明暗の境目が一番暗くなっているのが分かりますでしょうか。この最も暗い部分が面と面の変わり目であり「稜線」と呼ばれます。
一番暗い稜線の下が少しだけ明るくなっているのは「反射光」によるものです。地面に当たった光を反射して、球の下部を少しだけ明るく照らしているんです。
この反射光を取り込むと、球の回り込みが表現され、立体感を出すことが出来ます。

続いて、床に落ちる影について。
影の向きや長さによって、モチーフが置かれている環境を表現する事が出来るので、影は立体感を出すために重要な要素です。
ミオスの教室には光源がたくさんあるので、床に落ちる影も単純な楕円にはなりません。右方向の影と左方向の影が重なり合ったり、影の中にも濃淡があったりと複雑な構成をしています。それらをしっかり観察して描き込んでいくと、デッサンの説得力がグッと上がりますよ!
また、球の特徴として、床に接地する面がとても狭いことが挙げられます。
接地面には一切光が入らないので、影の中でも最も暗く描きますが、球体の接地面を広く描きすぎてしまうとお尻が潰れたように見えてしまうので注意が必要です。

最後に、球の形に沿った鉛筆のタッチについて。
球体に陰をつける時は、横向きや縦向きに塗るだけではなく、球の丸い形に沿うように曲線のタッチも加えてみてください。
球の丸みを意識せずに直線のみで陰をつけようとすると、カクカクして立体感の感じられない面になってしまいます。
ただし床に落ちる影は、曲線を使わずに直線で描くようにしましょう。影は平面なので、球体とは異なりタッチで立体感を出すと却って不自然になります。

学生たちにはこれらを意識しながら80分みっしりデッサンをしてもらいましたが、どの作品もとても良く描けていました!
球体だけを長時間描き続けるなんて退屈……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、球や立方体といった基本形のデッサンは、人工物・自然物問わずどんなモチーフにも応用する事が出来ます。

今、もっと複雑なモチーフにチャレンジされている方にとっても、基本形のデッサンの技術は改めて参考になるのではないでしょうか。
今回ご紹介した球体のデッサンのコツを、ぜひ皆さんの作品作りにも役立てて頂ければと幸いです!

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調子に乗り過ぎ?

2023-04-17 22:50:42 | 学生ワークショップ

オバラです。新学期の始まる4月は新入生の入会も増えますので、不安であろう小学校1年生、中学校1年生には、特に優しく丁寧に接しています。学生クラスに上がった中1は、小学生クラスで最高学年だった6年生の頃「説明省いちゃうけど、見本置いとくから。分かんなかったら友達に聞いて!」とほぼ放置していたので、高校3年生まで在籍する学生クラスで一番下になり、急にちやほやされて「ノリ先生がなんだか気持ち悪い…」と言われる始末。でも中学生からは心の奥までガッツリ土足で上がらせて頂くつもりです。

小学生クラスの方では1年生に、ものすごーく優しくしているのですが「上手に描けないぃ!うわーん」と泣いた子2人。「大丈夫だよ。とっても上手に描けてるよ!」「皆より下手だもん!」「お隣のお兄さんは2年生なんだよ。1年生の時に頑張ったから今こんなに上手いだけなんだよ。だから練習すれば上手になるよ。」「うわーん!もう嫌だー!」と。しかしなんてパワフルなんでしょう。泣くほど悔しいなんて!2年生の先輩たちは「新鮮だ…」という顔をして見ていますが、自分たちもそうであったことは、とっくに忘れているんでしょうね。


上段 小学生クラス『人体の比率について』
下段 学生クラス『球の描き方について』

ちなみに授業の内容、4月は小学生クラス・学生クラス共に、少し真面目なカリキュラムを組み、制作よりも理論で解く勉強を多めにしました。しっかりレベルアップを体感してもらいたいからです。が!面白可笑しくふざけた授業がモットー(どんな絵画教室だ?)なので、かならず笑いを取るようにしています。コントをやっている気分です。

小学生クラスは、人物画を描く前に「人体のパーツの長さ比べをしてみましょう!はい、人体実験(意味が違う)をしまーす!モルモットは実験台に上れ!」どっかーん!
学生クラスは、球を描いてる途中で手を止めさせて「早めに台に影をつけろって言ったのに描いていない奴、これからブッ飛ばしまーす!」「え?影を描いてないだけで殴るの?」「はい、ブン殴りまーす!うぉりゃ!(と餌食になった男子を往復ビンタ)」どっかーん!

絵だけ描いていてもつまらないし上達しないでしょ?息抜きやガス抜きが必要なんです。真面目にやっているのに伸び悩んでいる人は、遊び心が足りないんじゃないかな?美術はしょせん道楽ですよ。身をもちくずしちゃいましょうぜ!?

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衝撃的なタイトル

2023-04-15 19:36:53 | 学生


桂吾 高2『死というものが祝福ならば、辛い人生より死を選ぶ』
右 桂吾 高3 『ギュスターヴ・クールベ 【波】の模写』 水彩

学生クラスに通う桂吾です。左の絵は1月のブログにも載せてもらいましたが、川崎市美術展に出品し、優秀賞を頂きました。

スペインのバルセロナにあるサンタ・エウラリア大聖堂の祭壇をモチーフにしています。
しかし実際の教会とは少し変え、中央部分の祭壇の柱にイエス・キリストの肖像とパイプオルガンを描いてみました。また椅子の影と窓から差し込む光の明度を、強く差をつけるように表現してみたり、より印象に残るよう細部のところで多くの工夫を施しています。

タイトルは、古代ギリシャの哲学者の一人、ソクラテスの名言の一つである「死というものは、実は人間にとって最大の祝福なのかもしれない。」という言葉と、古代ギリシャの詩人の一人、アイスキュロスの名言の一つである「辛い人生より死を選ぶ。」という言葉を組み合わせたものになります。

ちなみに市美術展の講評では「詩人の言葉にもある衝撃的なタイトルとは反対に、厳かで心地よい水彩絵の具の表現が素晴らしい。」と言われました。

右の作品は、ギュスターヴ・クールベ (フランスの写実主義の画家)の 【波】という油絵を模写したもので、本日完成しました。先生には油彩を勧められているのですが、ずっと水彩絵の具で勝負しています。

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心安らぐ休日を

2023-04-14 21:25:17 | 大人 油絵・アクリル


王 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、大人クラスの王さんの油彩作品です。こちらの作品、油絵を始められてからまだ3枚目というのですから驚きです!

油絵が得意とするグラデーションを使い、空の絶妙な色の変化を捉えています。灰色の中にほんのりと暖色が滲む色合いがなんとも魅力的ですね。空の明るさに対して、エッフェル塔や水面は暗めの色で仕上げられており、そのメリハリもまた心地よく目に入ってきます。エッフェル塔は7年に1度塗り替えられているそうですが、今回描かれたのは1954〜1968年のブラン・ルージュ(赤茶色)のエッフェル塔でしょうか?落ち着いた赤茶色が、紅葉した木々とも合わさり哀愁漂う味わい深い雰囲気を作っています。空は筆跡を残さず滑らかに仕上げた分、手前の木々は絵の具を厚めに盛っているのでしょう。絵の具の厚みによっても手前と奥の前後関係が演出されています。
水面に映る風景の揺らぎも美しく、川の柔らかな水温が聞こえてくるようですね。そこに浮かぶボートの紅白もまた可愛らしい!日々沢山の情報に翻弄される我々としては、近所の公園の端あるベンチに座って、この作品のようなエッフェル塔とその前を通り過ぎる船を眺めるのんびりとした休日を送りたいものです…見ていて心癒される1枚だと思います。

2023年現在もエッフェル塔の塗り替えは進行中だそうです。次の色はどんな風になるのか楽しみな様に、王さんがこれからどんな作品を制作し、変化されていくのかも楽しみですね。

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光の温かさ

2023-04-13 23:25:12 | 大人 油絵・アクリル


原 油彩

日差しが暖かくなってきましたね、マユカです!今回は原さんの作品をご紹介します。

季節はだいぶ過ぎてしまいましたが、お隣日吉の慶應の銀杏並木を描かれました。日の光に照らされてきらきらと揺れる銀杏の葉の黄色が空を覆い、秋晴れの高い空の青と黄色の対比が美しく映えています。等間隔に並んだ木々の隙間からこぼれる光はまるでスポットライトのようです。左下に並んだ2人は逆光ですが、手前ですのでピントを当てて細部までしっかりと描きこまれているのが分かります。葉の前後が伝わるように、遠くにある葉は暗く、手前にある葉は明るめに。同じ黄色とはいえ単調にならぬよう様々な種類の色を使用し、空間に深みを出す工夫をされました。
完成に近い状態からもかなり試行錯誤を重ね、何度も塗り重ね、じっくりと向き合って完成させた一枚。特にこだわっていらしたのが光でした。
葉っぱに当たる光と影、道に落ちる木漏れ日の光、並木道の先から差し込んでくる明るい光...画面の至る所に散りばめられた光が、今回の作品に温かさを感じさせる要素になっており、秋の過ごしやすい気候、心地よさが伝わってくるようです。

 

下に載せているのは、2018年3月1日に完成された、同じく慶應の銀杏並木ですが、こちらはパステルで制作されています。人物の描き方や遠近感の表現を比べると、どれだけ原さんの技術が向上したかが良く分かります。
同じ場所をモチーフにしていますが、かなり雰囲気が違いますよね。今回描かれた作品は、木漏れ日が地面に明るく光を落としているため全体的に明るく感じます。下記の作品も、トンネルのように続く並木が美しいですが、並木道というよりも深い森のような印象があります。温かさを感じるような画面作りには、光の使い方がかなり関わってくるのだということが分かります。また、空の青が少し見えているだけでもかなり印象が変わりますね。

この作品を紹介した滝口先生のブログはこちら
今回のブログと合わせて是非ご覧ください!

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