オバラです。今回の小学生クラスのカリキュラム『絵本とその一場面の粘土立体制作』は、コロナ自粛が納まり学校が始まった頃からスタートしました。
それもあってか、何人かの保護者様より「うちの子の作品が異常な気がして心配です。大丈夫でしょうか?」と、相談されました。
子どもの描く絵には、潜在的な願望や不安を表現していることが良くあります。言葉には出さず、絵で自分の内面世界を外に表出します。
特におとなしく静かな子どもは伝えたい事があるのに伝える術が未熟な為、心の中に溜まった不満を絵を描くことによって発散させようとする、心の防衛機制をとると考えられます。
しかし、子どもの心を抑圧しているものが他にあるとしたら、それは何でしょうか?
コロナによる生命の危機を過敏に感じ取っているというよりは、親の過保護や過干渉が精神的に負担であることが多かったりします。
そういう家庭の子ども場合、不気味なものを好んで求める傾向が出て来ることがあります。
かと言って、それほど深刻に考える必要はありません。昔から子どもたちは多かれ少なかれ、そうした不気味なものを好む傾向がみられますので。
異常な精神状態に見える絵も、子ども達が大人になる為、アイデンティティ形成の一つの過程であると私は考えています。
倒錯した世界を視覚化することで、自身を肯定し分析し、葛藤を乗り越える方途を見い出そうとしているのではないでしょうか?
身代わりや厄払いとしての見方をして、ゆるーく見守っていこうと思います。
余談
実は私も1年生の頃、お岩さんの絵ばかり描いていた時期がありますが、恐怖を克服する為でした。夜中に一人でトイレに行けなくて母の事を起こすと、鬼のような形相でトイレのドアの前で待ち『オバケなんてなーんも怖ぐねっ!じぇに(銭)がねぇーのが、一番おっがねっ!』と言われ続けるのが怖かったからですw ね、不気味な絵を描いてても、心配いらないでしょ?(小原家の子育てが心配だってね!)