モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

暖かい日にぴったりな1枚

2021-07-13 22:13:06 | 大人 日本画


古谷 日本画(岩絵具・和紙・顔彩)

通り雨のせいで傘を買いました、一平です!本日は日曜クラスの古谷さんの日本画をご紹介します。

旅先の風景を日本画に収め、非常に味わいのある質感に仕上がっています。草が生い茂っているような立体感の与えづらい部分の描き方から、ピンク色のブーゲンビリア(違ったらすみません)のトーンまでとてもこだわって描かれていました。そういったこだわりのポイント(ここまで描きたいというゴール)をしっかりと定めて、そこに向かって着実に歩みを進めていく古谷さんの丁寧さは絵からとても感じるのですが、僕がいつも思うのは古谷さんの質問のレベルの高さです。例えば陰影の付け方を質問される方はいらっしゃるのですが古谷さんの場合、「ここの花の影は形を観察しながら付けていったのですが、なんだか違和感があるのでどこが変か言ってください!」と一旦ご自身で考え実行しそれでも掴みきれなかった部分を先生に聞いてみる、という質問の仕方なので我々としても遠慮なく言えますし、古谷さん的にも違和感の正体が分かるという非常にwin winの関係が築ける質問の仕方なのです。

また、絵に関して手前奥の演出はもちろん素晴らしいのですが、影が特に素晴らしいです。絵のレイアウトとして茂みがかなり大きく入っていて、普通ならここで空間が潰れてしまいそうなものですが、地面に落ちる影のおかげでどのくらいの質量感なのか、どのくらい強い光が当たっているのかという所を推測でき、それにより結果的に絵の中で奥行きが生まれています。絵の定石として地面に光と影を順番に何本も配置する事で奥行きになっていきますが、この絵の中では手前の影と奥の光の2つだけでこんなにも自然にスーッと奥に行っていますすごい。素晴らしいのですがなんだかどこか悔しい気持ちです

今回ブログで書いたことは普段絵を描かない人からしたら細かい部分で、もしかしたら気づかないところかもしれません。ですが絵はもちろん、僕が専攻しているデザインを含めた「美術」とはそういった人の目には触れづらい水面下のこだわりの積み重ねだと思います。そういった意味でも「美は細部に宿る」という言葉がとても似合う一枚です。

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暖かい景色の中で

2021-07-06 22:24:35 | 大人 日本画


加藤 日本画(岩絵具・顔彩・金泥・和紙・パネル)

雨が止まらないですね、一平です!本日は日曜クラスの加藤さんの日本画をご紹介します。

暖かい空気感の中に広がる花畑がとても美しいこちら。麦わら帽子を被った少年が虫カゴを持って通りかかりそうですね。これだけ沢山の花を描いていながら花びら一枚一枚の薄さ、独特の透け感まで感じるような繊細なタッチに目を惹かれます。花は基本的に上向きに咲くものが多いので、慣れていないと描くときに全てひまわりのように正面を向いて平面的になり絵に奥行きを出しづらくなってしまいがちですが、そんな気配を1ミリも感じさせず爽やかな夏の雰囲気を描き切りました。よーく見ると蜂が花にとまっています。この場合、蜂を主人公にして絵を構成していきそうなものですが本当に花畑の中を歩いている時に偶然蜂を見かけて、そーっと歩いていく様な情景が浮かぶくらいとても自然でありながら生命感も感じる気配感です。

また、素晴らしい描写力のリアルな花畑と蜂だけでは終わらず、絵全体が暖かい色彩だけだと画面が緩く見えてしまうためキュッと引き締める爽やかなブルーも挿しています。色彩の構成、どのくらいの塩梅で色を入れるのかの判断も本当に素晴らしいです。花びらや背景に少し使われている金も上品で良いですね。

日本画1枚目とは思えない加藤さんの勘の鋭さと確かなデッサン力を感じる表現に僕は毎回「めっちゃいいっすね!」「最高っす!」しか言えなくなってしまい本当に不甲斐ない限り、お恥ずかしい!

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猫ファンの皆様へ

2021-06-01 23:02:58 | 大人 日本画


渥美 岩絵具・和紙(日本画)

半ズボンを解禁しました、一平です!本日は日曜クラスの渥美さんの日本画をご紹介します。

初めての日本画はご実家の猫を描かれました。縁側に佇む姿が可愛らしくもあり、凛々しくも見えます。ちなみに初めてとは思えない描写力に、我々講師陣はタジタジでした。
実際には『
猫の身体は細く、毛のボリュームがある』という特徴を感じさせるような毛並み。また、その毛並みがあるにも関わらず、なんとなく身体がどう丸まっているのかが分かるのも素晴らしい箇所の一つ。いざ描こうと思うと毛に埋もれた関節が分からなくなってしまいがちなのですが、そんな事もなく自然に体勢が見えてきます。
背景を寒色、猫を暖色でまとめているのも絵として非常にわかりやすく見やすいですね。背景のブルー系でのまとめ方も立体感が破綻せず描写されており、涼しげでとても良い感じです。
渥美さんのデッサンを見ているとモノの立体感、またそれがどうそこに置かれているのかを捉える、空間の感覚が非常に鋭いと感じます。今回の背景の青い空間のように実際のモノ、空間と色味は変えていても、絵の中で立体感が自然に見えて来る、というのは実は凄く難しいのです。

自分が気に入った風景を探してきてそれを描くのももちろん良いのですが、渥美さんの場合は経験、記憶を描いているので、猫を飼っていない僕でも絵から愛を感じますね。今までデッサンを沢山されていた分、ここからは好きなモノや場所をどんどん描いていただきたいです!ちなみに現在渥美さんは油彩に挑戦中。またまたご実家の猫を描かれています。ミオスの猫ファンの皆様、乞うご期待!

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季節の変わり目です

2021-04-06 23:47:35 | 大人 日本画


古谷  左 アクリル  /  右 日本画(岩絵具・パネル貼り和紙)

三つ編みが快適な事に気付きました、一平です!本日は日曜クラスの古谷さんの作品をご紹介します!

左がアクリル、右が岩絵具で描かれています。画材は違いますが季節の変化を作品の流れから感じますね。寒い冬を耐え忍び、ようやく暖かい春が来て蝶が飛び立っていくようなストーリーを連想してしまいます(古谷さんはその気は無いかもしれませんが

左の風景画はご自身で撮ってきた写真を参考に描かれています。日本らしい少し重たい雰囲気の雪景色の描写が非常に素晴らしいです。自然の中の雪景色ではなく、住宅街という人工物の中の雪景色を描いているという点が意外と新鮮で見ていて面白いですね。そんな一見すると冬眠中のような静かな絵ですが、よーく見てみると雪の中に足跡があり、ここで生活、もっと言えば生命を感じられます。このように一枚の中に時間の経過を感じさせる物、現象を配置するのは見ている人の想像をかき立てさせますね!

次はこれからの季節にぴったりの爽やかな作品。一枚目とは打って変わって暖かい雰囲気が素敵です。岩絵具は初めて使ったとの事でしたが、疑ってしまいたくなるほど要領を掴むのが早く、日本画初回とは思えなかったですね。飛んでいるアゲハ蝶の羽根の色分けや重なり合っている部分の、微妙な明暗の差が丁寧に描かれています。アゲハ蝶という小さい生き物をここまで大きく入れた事もダイナミックで気持ちのいい構図を作るのに一役買っていて、一枚目でここまで伸び伸びとした物が出来上がった事が凄い。古谷さんはキチンと物事を理解してから進めるタイプだと絵を見て思っていたので、こういった思い切りが見えて新しい一面が見えた気がして嬉しいです!

筆が早く、ご自身で考えられた事をどんどん実践していく古谷さん、現在はまた新しい日本画を制作しています。次の作品が既に楽しみです!

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蠱惑と、侘びさびと

2021-02-27 23:18:57 | 大人 日本画


當山 左/日本画(岩絵具)  右/鉛筆・色鉛筆

寒さ和らぐ日も多くなりました。岩田です。
本日は、土曜日午前クラスの當山さんの作品をご紹介します。

様々な生物をモチーフとして、見ているとどこかゾワゾワしてくるような、或いは気持ち悪さと美しさが同居するような蠱惑的な絵画を制作しています。
今回掲げた作品もそうした雰囲気が封じ込まれているのが見て取れます。

左手は蝉を描いたもの。数年もの間土の中で幼虫として過ごしたのち、地上に出て鳴き声を謳歌する時期はほんの数週間。
木の幹から地面に落ち、やがて風化し土に還っていく。こちらの作品を見ていると、そんな成虫期の命の儚さのようなものまで表現しているのではと感じられてくるのです。
静寂の中で朽ちていく儚さに美を見出す。いわゆる侘びやさびといった日本人の世界観をも作者は表現したかったのでしょう。

右手はカメレオンを大きく画面に取り入れた作品。
一点集中、質感までも徹底して描いています。こちらは蝉の作品に対して非常に大胆な印象を受けます。思わずグっと見入ってしまいますね。
色を使ってそこはかとなく描きこんだ部分とモノトーンで描き放ったところが美しく対比され、當山さんの柔軟な発想が功を奏した作品と言えるでしょう。

色々な引き出しから作品のアイデアを取り出し、一枚の作品へ仕上げていく姿に今後も期待します。

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柔らかい光

2020-07-10 22:40:08 | 大人 日本画

米本  岩絵具・顔彩 / 和紙・パネル

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、米本さんの日本画の作品です。こちらは長い時間をかけて制作され、ようやく完成しました。

制作中に近しい方に関わる事故があり、当時は絵を描く気力もなくしてしまったそうです。少しずつこの竹の絵と向き合いながら心を静めていかれたのでしょうか、ほの暗い竹やぶは奥に行くにつれ少しずつ明るくなっていきます。この明るい光の部分には銀なども使用されており、上品な輝きを持っています。ところどころに黄緑色も使われているおかげで、絵の中で白が強く出てきてしまうのを抑えているのでしょう。地面の土も細かく丁寧に書き込まれており、歩けば足に柔らかい感触が返ってくる様な質感がよく伝わってきますね。奥に行くにつれ青みがかった色に変化していく竹の色合いも美しいです。下書きの際に竹の位置や大きさに気を使われていた記憶がありますが、そのおかげで竹の配置のバランスも良く、安定した画面になりましたね。顔料そのものの色の良さも相まって、見る人の心の癒しになるような、全体的に優しく穏やかな雰囲気となっています。

生きていく上で、理不尽な悪意や不幸に傷付けられる事は少なくありません。まだ20年ちょっとしか生きてない私には想像も出来ないような事が沢山あるのだと思います。そうした傷の癒し方は人それぞれですが、ミオスで制作に取り組む時間が米本さんにとって少しでも癒しとなって下されば幸いです。

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日本人としての表現

2020-06-20 20:52:44 | 大人 日本画


當山 岩絵具(日本画)

本日は岩田がお伝えします。
今回、ご紹介しますのは土曜午後クラス在籍、當山さんの作品です。
當山さんの前回の金魚の作品はこちら
前回、今回と耽美な世界を岩絵具という描画材を用いて描き出されています。

花鳥風月を主題に、どことなく暗部を纏ったこうした作者の表現は、自然が多く、湿度を伴う風土を有した日本人ならではの感覚を根源としており、欧米的なオーバーリアクションで何かを伝播したりするものや、哲学偏重で難解なそれらの表現とは全く違った魅力に溢れています。

主体となるものを派手に主張させるでなく、静かに淡々とそれらがうごめく様を紙の上に描く、故に絵を見ているこちらが多様なものを想像する余地を与えてくれているのでしょう。
又、色同士を織り重ねた美しい背景を作りつつ、所謂、時、場所、場面といった具体性を排しているところも、その一端を担っています。

とはいえ、ここから當山さんに期待したいのは、、生物を如何に魅力的に描き出すかということ。
印刷物からの情報だけでは限界があるので、実際に野山に分け入り、スケッチなどを重ねたり、描く対象を自ら撮影したりすることで、新たな発見や感動を得て欲しいと思います。

そうすることで、真に素晴らしい作品へと昇華していくことでしょう。

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清らかな印象を与える絵

2019-10-05 19:58:28 | 大人 日本画


七菜子 岩絵具

岩田です。最近は暑かったり涼しかったりで大変です。
本日は、土曜日午前クラスに通われている七菜子さんの作品をご紹介。
以前にもお伝えしたように、こちらのクラスは夏に日本画を同時スタートした方々が数名いらっしゃいますが、その中でも七菜子さんは、時にチケットを追加購入し午後の時間も使いながらじっくりと時間をかけ制作をされてきました。

こちらは、古道具のピューター(中世のイギリスなどで盛んに作られた錫の皿)にアケビをのせた様を描いたものです。
先ず、日本画でこのモチーフを選ぶというところにセンスの良さを感じざるをえません。
何層にも重ねた岩絵具のマットな質感が、経年の変化で古びた皿の佇まいと大変マッチしています。アケビのくすんだ緑も非常に美しい色合いで表現されており、野山から摘んできて直ぐのような瑞々しささえも湛えています。
花などの自然のものを特に透明水彩を使って描き続けてきた七菜子さんにとって、独特の描き方を求められる岩絵具という素材は中々思い通りにいかないという部分を含みながらも、不思議と波長が合っているようにも見受けられます。
もしかしたら描き始めの時点で、完成予想図が頭の中に割合しっかりとイメージできていたのではないでしょうか。
非常に透明感があり、清らかな印象を見る者に与える作品です。

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ちょっと怖いけど

2019-09-16 23:39:45 | 大人 日本画

 
馬込 岩絵具・金泥(日本画) 

今週は3連休でしたがアトリエは通常通り授業がありました。来週の3連休はおやすみですよ、一平です!本日は水曜クラスの馬込さんの日本画を紹介したいと思います!

今回描かれたのは動物のような、中国の神獣のような、はたまたお化けのようななんだか不思議な生き物(生き物なのかも分からない)です。
馬のような足に、鬼のように真っ赤なツノをたずさえ、体にはサラサラの白い毛。そしてお腹の部分からはカラフルな巾着のようなものが溢れ出ています。一見、少し不気味ですが、ずっと見ていると可愛らしくエサを待つ犬のようにも見えてきます。

お祭りのヨーヨーのようなポップな色合いと影の部分に少し青を入れた涼しげな白い毛の色の対比がとても美しいです。背景の黄土色(金泥)の濃淡は3パターンほどで床と背景の色がしっかりと描き分けられています。写真屋さんのロールスクリーンのように、同じ色味で背景と床を描き分けるのはなかなか難しいのです!また背景が控えめな色な分、謎の生き物の色が際立ち、とても不思議な存在感を強く感じます。仕上げに左上に雅印を押し、完成です。

ちなみに僕の中での「不思議な」というのは神様のような目に見えないものを絵を通して見ているような感覚の事です。本来見えないはずのものが絵の上なら見ることができる、という特別な感覚は昔の人の方が強かったかもしれません。
昔の人は自然災害のような人間にはどうしようもない脅威、雨や穀物など自然の恵みも全て神様や妖怪のせい、おかげだと考えていました。どうあがいても避けられない事への恐れや感謝、祈りを向ける対象が欲しくてお地蔵様が出来たとも言われています。

今回の馬込さんの絵からは少し怖いけれど惹きつけられる、脅威も恵みももたらす、かつての日本の神様のような捉え方にも似た不思議な力を僕は感じました。
  と、ここまで神聖に持ち上げて書いたのに、小原先生からこの絵が自画像だと伺いました!ええー!?自画像だったのですか?もしや目の周りの赤いのは眼鏡?胸の巾着のようなものはおっぱい!?騙された。ちょっとショック…

8月の終わりに水曜夜間大人クラスの皆様に加余子先生、旭先生、僕の3人、通称「平均年齢下げ部隊」を誘って頂き、暑気払いに参加させて頂きました!
アトリエで絵を描かれている皆様しか知らないので、普段やっている事、好きなもの、日本の将来、嫌いな人のタイプなどなど授業では聞く事ができない話をおいしい串カツを食べながら聞く、とてもおもしろい時間でした!僕の大学での事や好きなものもたくさん話させていただいて、聞くのも話すのも楽しかったです!
僕たち若者三人はご馳走になってしまいました。皆様本当にありがとうございました!

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坂本さんへの期待

2019-09-07 19:24:49 | 大人 日本画


坂本 岩絵具(日本画)

早いもので9月となりました。秋も近づいております。
今回は、土曜午前クラスの坂本さんの作品をご紹介します。お堀沿いの桜の並木が最盛期を迎えた春の景色をモチーフに描かれました。手前から奥へゆったりと広がった空間が目を引きます。

坂本さんにとって岩絵具は未知の素材ではありながら、やはり色の取り合わせという意味ではいつもながらのセンスが反映されています。
以前からも水面を描くことはしばしばありましたが、それを表現する上での色の取り合わせが何とも美しいのです。桜の色が影の投影と共に水面に反射して、うっすらと紫がかった色など絶妙な色をあてはめているのが見てとれます。
それでも全体的には桜を主役として引き立たせる為に、抑えるところはちゃんと抑えるといった絵作りもぬかりがありません。

今回は、日本画の最初のチャレンジということで桜の花の柔らかさ、繊細さはまだまだこれからという印象をもつ反面、坂本さんが岩絵具描を扱い続けるならば、どんな絵を見せてくれるのだろうかという期待感があります。

幾ばくかの面白みを岩絵具に感じたとしたら、是非又描かれることをお勧めします。

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光を読む。

2019-08-31 17:04:32 | 大人 日本画


箕輪 岩絵具 / 日本画

本日は、土曜日午前クラスの箕輪さんの作品をご紹介します。
土曜クラスの方々は、夏に何名かが揃って日本画をスタート。皆さん、最初は慣れない材料や描画法に戸惑いなどもありましたが、岩絵具の特質を徐々に把握しながら面白い作品を制作されていきました。

箕輪さんは朝顔をモチーフにされました。濃淡を活かした背景に紺色の花が映えています。ツルもバランス良く配され、そうした構図取りにも箕輪さん独自のセンスが感じられます。
何枚かある葉に強弱をつけて描き分けている分、それに伴いツルの中にも背景に溶け込むところやそれとは逆にコントラストをつけるところを作り、前後関係を明瞭にしても良かったでしょう。

平面上に3次元的仮想空間を構築するには、一方向から差している光を設定することがキーポイントです。以前私が行った勉強会でも花単体を描く時に光の設定の話をしましたが、今回のようなツルを描く上でも大変重要な事柄なのです。

そういう意味では、箕輪さんが現在取り組んでいる石膏デッサンは、ものに光がどのように当たっていて、それによってものがどのように見えるかを観察する良い機会です。「光」を意識し対象を観察しましょう。

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様々な色を取り合わせて

2019-08-24 00:16:29 | 大人 日本画


河内 岩絵具(日本画)

岩田です。ようやく日射しも和らいできました。

本日は、土曜日午前クラスの河内さんの作品をご紹介します。
花が密集しているだけに、大変細かい描き込みが必要となるモチーフですが、日本画の題材としては巨匠と言われるかつての御仁たちもその美しさに魅かれ、絵に描いているのを良く見かけます。

河内さんの作品も梅雨から初夏にかけて旺盛に咲き誇っているその姿を美しい色合いで表現しています。一つ一つの額の中にも中央から外へと向かって濃淡を上手く作って描いているのを見てとれます。
浅葱色、濃紺といった同系の色を取り合わせた繊細な描き込みは河内さんならではでしょう。又、花だけではなく葉に使われている色も赤みを帯びたものから背景の緑青色まで、所謂緑といわれるような中にも様々な色を取り入れているところも見逃せません。

紫陽花という花は、一度描いただけでは中々一筋縄にはいかないものでしょう。是非今度は違う描画材でも描いてみて欲しいです。

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岩絵具へのチャレンジ

2019-08-17 01:13:40 | 大人 日本画


白仁田 岩絵具/日本画

暑いですがお元気ですか。岩田です。

本日は、土曜日午前クラスの白仁田さんの作品をご紹介します。
近年は、透明水彩を中心に描かれている白仁田さんですが今回初めて岩絵具に挑戦しました。ご本人曰く、どうも水彩絵の具とは勝手が違うようで、扱いにくいとのことでしたが、重層的に色を配置した背景が大変美しい作品となりました。

岩絵具は、鉱物やガラスの粒子の大きい粉体で重い為、透明水彩などと比べると画面上で色が溜まりやすく、通常のそれと同じような感覚で扱おうとすると違和感を感じてしまうでしょう。
しかし経験を経て扱えるようになれば、他素材とは全く違うアプローチの作品を生み出すことができます。

今回の作品は、梅の枝の色合いに深みがありリアリティーを感じますし、鳥の顔や羽根の表情にも白仁田さんならではの繊細さが見て取れます。
ご本人が思っている以上に魅力的な作品となりました!思い立つことがありましたら是非又、日本画に挑戦されて下さい。

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蠱惑的世界

2019-08-03 19:39:01 | 大人 日本画


當山 日本画(岩絵具)

皆様お元気ですか。土曜日の人、岩田です。

今回は、土曜午後クラスに通われている當山さんの作品をご紹介します。
初めての岩絵具に挑戦した當山さん。率直にいって描画材が変わっても、その素材に上手く順応し作品に仕立て上げる力を持ち合わせている方だと今回も感じました。

選んだモチーフはランチュウ。調べてみると和金を品種改良してこのような形態になったとのこと。人間というものは中々奇妙な生き物を作り上げるものだと感心してしまいますが、日本画のモチーフとしてはその不格好な姿が不思議と絵になります。

當山さんの作品も紺色を基調とした背景に赤白模様のランチュウの存在が何とも言えぬ独特な雰囲気を醸し出していますね。
ぷくりと膨れたお腹周りも鱗の下に置いたパステルトーンの絵の具が白の下から透け出し、とても面白い効果を生んでいます。
岩絵具を始めて触ったとは思えない位、巧みな描き方をしているのです。
眼の辺りなどは、色鉛筆を使って描いているのですが、こうした細かい部分はご本人にとってはお手のものでしょう。

ここ最近の作品は、當山さん独自のある種蠱惑的な世界観がストレートに画面に現れ始めていると感じています。
これからも自身の審美眼を通して、美しくも怪しげな世界を表現していって下さい。

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画面の中の時間

2019-07-19 19:12:18 | 大人 日本画


松岡 日本画

大竹です。今回は松岡さんの二枚の日本画をご紹介させて頂きます。

まず左の枝垂れ桜の作品。小さな雪の粒が集まっているかのような桜の花が美しいですね。こうした穏やかな風景の花を見ていると、じんわりと心が柔らかくなっていくようです。今週は夏休みで元気が有り余る小学生達に埋もれないよう大声を張り上げてヘトヘトになっていたので、肩凝りを優しく解されたような、そんな気分になりました。こうした時に、やっぱり絵美術は人の心に必要なのだなと思ったりします。

こちらの作品、下書きも拝見させて頂いたのですが、それも凄く面白かったんですよ!赤と黒のペンと修正液で描かれていて、同じ枝垂れ桜の風景なのに雰囲気が全然違って見えて…(下書きの写真も撮らせて貰っておけば良かった…!)

そして右の雫がこぼれ落ちる寸前を切り取った作品。こちらは色の揺らぎが素晴らしいですね。一目でじっくりと時間をかけて作られたとのなのだとわかります。見れば見るほど様々な色が見えてきて、まるで宝探しのようですね。海の底にも見えてくるような背景の青にウットリしてしまいます。雫を生んでいる葉の形、色、入れ方も面白いですね。奥の葉の水はチョロチョロと流れていってしまっているのに、なぜこの水滴だけは大きく膨れ上がっているのでしょう?なんとも不思議な時間が流れている画面です。

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