モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

中高生に『針路』の描き方を…

2016-09-30 22:38:34 | 学生

菅原です。展覧会中10月6日(木)19:00~21:00の学生対象ワークショップ『針路の描き方』の内容をご紹介をします。

~目標をもって進路を選択し、自らの力を発揮できる未来の実現を。情報社会の発達に伴い、将来が安定しなくなった社会。近年、日本でも「生きる力」の必要性が叫ばれ「キャリア教育」が求められるようになりました。しかし「とりあえず偏差値の高い大学へ /大企業へ」といった偏差値主義はいまだおとろえぬまま。受験勉強と部活に追われ、社会を知り自分を振り返るきっかけが少ない中高生が自分自身と向き合い、自分は社会にどのような価値を提供できるかを考える機会を、私の所属するサークル代表/東京大学・慶應義塾大学の学生達と共に作ります。~

そもそも私がなぜこの団体の活動に興味を持ちワークショップをお願いするまでに至ったかと言いますと、ミオスの生徒との会話で引っかかることがあったからです。
「絵が好きだから美術系に進学します」と聞いたはいいものの、「好き」だけのモチベーションで仕事ができるのか?絵を描く仕事といってもたくさんの職種があるけど、その中で何がしたいか今からきちんと考えていたら受験する学部も違ってくるし…。そもそもこの子は美術系以外の選択肢を一度も考えたことがないんじゃないか?今一度そういったことを考える機会が必要なんじゃないか、とぐるぐると考えるようになりました。
そんなことを考えている最中この団体の方と知り合いこの活動を知り、絶対にみんなのためになると思い、お願いしたのです。
 
ここからは経験談になってしまうのですが「そんなもん聞いてないよ!」と言わず、とりあえず聞いてください。笑
私も小学生からずっとミオスに通っていて、絵が得意でした。
美術系に進んだ人たちと同じように、クラスで言う「絵が上手い子」で、修学旅行のしおりの表紙やポスター等、なにかと頼まれたものです。そうして絵が上手い子として生きていたら、自然と私は絵を描く仕事に就くんだと思うようになりました。
しかし高校生の時、心理テストのような適正職業診断を受けさせられたのですが、そこに一番に出た職業は教師でした。改めてその診断を自分から検索してやってみても、出るのは決まって教育者。
私はかねてから学校の先生という人たちがあまり好きではなかったし、「ええ?私のようなちゃらんぽらんが先生なんて。なんでクリエイターって結果が出ないの?」と不服に感じていました。
そして美術系の専門学校に入り小原先生と奇跡的に再会し、こうしてアトリエミオスでアルバイトをさせて頂くようになって、先生としてのやりがいや魅力を知り「自分にはこういう選択肢もあったんだ」と初めて思えるようになりました。
未だに自分は教職が向いているな、という意識はあまりないのですが、大人から子供までいろんな人と触れ合えるこの環境はとても勉強になっているし、私は自分で思っているよりも人とコミュニケーションを取るのが好きな人間なんだという大きな発見がありました。
それは、小原先生から「先生やってみない?」とお誘いを受けた時に、私が頑なにクリエイターにこだわり「先生なんてやりません!」と突っぱねていたら、気付けないことでした。
だから、ミオスに通うみんなにも、自分の得意な絵だけではない自分の新しい可能性を探してみて欲しいと思ったのです。
…とまぁ私の話が長くなってしまいましたが!団体の行っているカリキュラムはこのようなものになっています!

1.未来の自分を考えるワーク
「なりたいもの」と「やりたいこと」は違う。
将来の夢について考えるとき、「職業」から考えがちです。
そこで、架空の街の地図からたくさんの職業を探し出し、「それが何をしているのか」を考え、職業ではなく、まずは自分がありたい姿、やりたいことを見つめ直します。

2.次の一歩を考えるワーク
将来の自分に近づくためにすべきことはなんだろう?
「未来の自分について考えるワーク」で見つかった「将来の自分」を緑の生い茂る「畑」に見立て、そこにたどり着くには「どんな肥料や水が必要だろう?」と問いかけます。
ありたい自分に近付く次の一歩を考えるだけでなく(例:本を読む)、それを本当に実行するために何ができるのか(例:家ではできないから、図書館に行く!)というところまで考えます。

3.最終発表
「将来自分は何がしたいのか」「そのために何を始めるのか」「このワークショップで気づいたこととはなんだったのか」
それぞれが自分に真っすぐに向き合えたかどうかがわかる発表になることが理想です。

今まで私が携わったワークショップでの体験では、全く意見が言えなかったグループワークで、生き生きと話せるようになったり、自分が発言するだけでなく、意見が出しにくい子も巻き込みながら話し合いを仕切れるようになったり、大学の学問の話を聞き、今まで思いもよらなかった疑問でいっぱいになったり、「これがやりたい」と、自信を持って言い切れる夢をみつけたり、自分の弱い部分と向き合い、それを認められるようになったり、と、初めて会った時とは全く違う顔つきをしていたのが印象的でした。ミオスでも、そのような成果がみられるワークショップになるよう、頑張ります!

※定員に達しておりますので、今後の参加申し込みは承っておりません。また、学生達にリラックスして意見を出してもらう為、部外者(保護者を含む)の見学はご遠慮頂いております。ご了承下さい。

団体HP/ http://unicul-lab.net/

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異世界のお城

2016-09-29 22:05:10 | 幼児

幼児クラス

今週は朝から深夜(早朝?)まで、展覧会の準備に追われております。作品搬入日もかなりのハードワークではありますが、その前に用意しておくものや制作しておくものが膨大な数あり、今仕事は追い込み状態です・・・。さらに準備しながら、もっとこうした方が良い飾り方になるのでは?と、構想は増えていくばかり=仕事が増えるばかり。。。

こちらの幼児クラスの作品も、もちろん!展覧会に出品致します。先週制作したばかりの最新作ですが、ナント!1回の授業で作ってしまいました。2個のペットボトルに高低差をつけて高い塔を作り、ドーム型の窓が魅力的なお城です。異世界に出現しそうなお城は、宇宙を想定して制作しました。ぜひ会場で、じっくりとご覧くださいませ!今日はまだ準備がありますので、この辺で失礼します。(Eri Ito)

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ハッチングのデモンストレーション

2016-09-28 23:22:03 | 展覧会

水曜午前大人クラス担当の鈴木です。展覧会中に行うワークショップのご案内です。
私が得意とする技法のひとつ『ハッチング(描画法の一種で、複数の線を細かく重ねていくことで、絵に重厚感を与えることができる技法)』のデモンストレーションを会場で行う予定です。ハッチングの歴史は古く、固着材として卵を利用するテンペラ画において重要な技法です。テンペラ絵具は速乾性で、画面上の隣接する絵具を混合することが性質上困難である為、一定の面を平行(または交差する)線で埋めていきます
会場の都合上、油彩ではなく水彩絵具で行いますが、小原先生曰く「おおっぴらにやると怒られる可能性あり!」とのことなので、気まぐれゲリラ的に行っています。「見られたらラッキー☆」位な感じで、ふらりとおいで下さい。もし制作風景がお見せできなくても、ご質問にはお答えします。

『古典的絵画技法のデモンストレーション』
8日 (土) 13:00 ~ 15:00 川崎市国際交流センター展示会場にて

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入選おめでとうございます!

2016-09-27 20:27:58 | 大人 水彩

日曜クラスの箕輪さんが透明水彩で描いた『光をはむ』が、上野の森美術館が主催する~第29回日本の自然を描く展~に入選されました!
主役は鹿と言うより木漏れ日のやわらかさでしたので、題名に『光をはむ』とつけられたのですね!作品と題名の両方から優しさが伝わってきました。
作品を描いて終わりではなく、公募展に出品する意欲は素晴らしいことだと思います。美大受験生のごとく、真摯な姿勢で自主トレ制作までされる箕輪さんだからこそのなせる業ですね。感動しました!

箕輪さんへ 美術館の壁に掛かり客観的に見えたのですが、日本画も向いているのではないかと思いました。透明水彩とはアプローチの仕方が大分違いますが、表現したいことがじんわり出てきそうな気がします。残念ながら日本画は、ダイレクトな表現には向いていませんので、時間を掛けて制作してもいいかなと気持ちに余裕のある時がはじめ時だと思います。その気になったら声を掛けて下さいね!

そして、皆さんにお詫び。すみません、今日が最終日でした!一度ブログでご紹介させて頂た作品だったので、会場で拝見させてもらった時に撮った写真でお知らせしようと思っていたら、最終日にしか行けなかったという…ごめんなさい!反省してます!
ちなみにこの作品のご紹介記事はコチラ

話しは全く変りますが、展覧会会場となる国際交流センターで打ち合わせしてきました。(毎回のことですが、真ん中のいかがわしい映画監督のような南澤先生が目立ってイヤだなー。)毎日毎晩、準備を頑張っていまーす!あと1週間で間に合わせるぞ!

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絶賛準備中…

2016-09-26 19:58:37 | 展覧会

 展覧会準備風景

どうも幸介です!!皆様からの出品作品も集まり、展覧会の準備に大忙しのアトリエです。搬入当日は時間がめちゃくちゃ足りない!!ってことで、当日の作業をスムーズにするために、絵の配置・順番などはシミュレーションして決めてしまうのです。上記画像は小学生の油彩の配置決めを行っている状態ですね!!難しい!!!

明日から展覧会の初日の10月4日までは、授業はお休みとなります(皆様間違えて来ないで下さいね!)が、講師達は準備に追われて普段よりも忙しい毎日……毎回思いますが、準備は終わるのでしょうか。

ということで本日は短いブログですが、準備が大変ってことでお許しくださいませ…!!では皆様、展覧会にてお待ちしておりまーす!!

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丁寧に描かれた作品達

2016-09-24 18:32:41 | 大人 デッサン

當山  左上 ・ 鉛筆デッサン / 右 ・ ペン画 / 左下と中央 ・ 色鉛筆

岩田です。今回は土曜午後クラス、當山さんの作品をご紹介させて頂きます。本日は新作のデッサンに加え、ご自身で描いていらっしゃる作品もご紹介をさせて頂こうと思います。
では最初はデッサンから。前回は、ワイン瓶、洋ナシのデッサンをアップしました。今回は、銅製のヤカン、石といったモチーフ。いきなりハードルが上がった感じですが実にしっかり描かれています!ヤカンの形、質感など本当に良く観察しています。
デッサンを描く上で、比較的台上のモチーフについつい気を取られがちになります。でもこちらのデッサン、布も含め台が丁寧に描かれているんですね。その為に台自体の空間もしっかり捉えられています。更に主役のヤカンは見ごたえ十分です。
お仕事の合間をぬって描いているという作品もまず目を引くのは丁寧な仕事。画材も様々に使い分けながら創造した世界を展開させています。妖怪の作品はペンで描かれたもの。キャラクターのデザインやレイアウト、細かい所まで工夫され実に面白い作品。ク―ピーや色鉛筆を使った作品も良く見ると何か隠れたストーリーがありそうです。
10月4日から行われる展覧会で當山さんの作品がご覧になれます。是非お楽しみに!

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夏の宝石箱

2016-09-23 00:01:29 | 小学生 工作

いよいよ寒くなって参りましたが、今回は夏真っ盛り8月のカリキュラム虫の標本箱作りの様子をお伝えします!

9/19の記事で松井先生が説明してくださった通り、紙で立体の虫を作り→アクリル絵具で着色→ニスを吹き付けて完成!という、文章で説明すればとっても簡単な手順の作品です。
しかし、そこに大先輩先生方が長年培ったノウハウを盛り込み、ただ手順を聞いて作っただけでは再現できないほどのクオリティを実現しています!
あまりに手軽さと仕上がりの釣り合いが異常なので、私個人的にすごいカリキュラムだと感動した1つでもあります。(大袈裟?)
 
そのノウハウといいますと、本当のところ秘密にしたいのですが………特別に事細かに記載しますね。笑
まずこの色味なのですが、一見ただの茶色に見える虫でもよーく見ると光の加減で他の色が見えてきます。これが虫のリアルさを引き立たせているのですが、その色味を再現すべく、単色で塗るのではなく様々な色を塗り重ねているのです!
そして、特に大切な仕上げがニスを吹き付けることです。これで昆虫独特のテカリが出て、本物そっくりになります。
極め付けにホンモノと同じよう虫ピンで箱に固定して、スタンプでアルファベットを1つ1つ押し作った名札もつけて出来上がりです。
 
生徒たちも、先生の参考作品を見てテンションだだ上がりで早く作りたい!という子がたくさんいました。
手始めにカブトムシ、蝶を作ったと思うと、3匹目からはオリジナルの虫作りを始めたりして、教えているこちらも未知の生物に出会えてとっても面白かったです!
オリジナルの虫のアイデアといいますと、野菜に擬態する虫や、石ころに擬態する虫、それもはや虫なの?と思うものまでバラエティに富んでおりました(笑)

箱に入れ作品が出来上がると、本当に宝石箱のようで、完成させた生徒たちのやりきった顔を思い出すとこっちもニヤニヤしてしまいます。
昆虫採集には行ってないけど、作ったことが丸々夏の想い出に残る素敵な課題でした!
では皆様、本当に寒くなって参りましたのでお身体にお気をつけて!
(先週風邪をひいてお休みを頂き反省中の菅原より。)
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小学校受験予定園児・保護者対象『テキスト体験講座・紙工作ワークショップ』

2016-09-22 22:07:21 | 小学校受験講習会

私立小学校受験の出願が始まりました。来月からの入試本番を迎え、連日受験準備総仕上げの授業が行われ、緊張感も高まってきます。小学校受験で多くの学校が絵画制作の試験を実施しています。与えられた課題に従って絵を描いたり工作する課題ですが、ご家庭で学習するのは難しく、その勉強法にお悩みの方が多くいらっしゃると思います。

アトリエ・ミオス小学校受験クラスでは、受験に向けた基礎固めを中心に、平面絵画と立体工作の授業を行っております。また、絵が描けない苦手意識の高いお子様にも描き方が理解できて、絵が好きなお子様にはその力を伸ばし得意に導く、独自メソッドテキストを発行しております。毎週、教室で新しいことを学んでいても、ご家庭で取り組まなければ技術は定着しません。また進め方を間違えてしまうと、それが原因でお絵描きも工作も嫌いになってしまうかもしれません。「楽しければどんどん伸びる!」をモットーに、絵画制作の受験対策を早めに取りかかることで、お子様の意欲を育んで頂きたいと思います。

10月4日~10日開催予定の『アトリエ・ミオス生徒作品展』会期中に、小学校受験予定の園児・保護者対象の『テキスト体験講座・紙工作ワークショップ』を行います。講座では、ミオスオリジナルお絵描きテキストを実際に無料でお試しいただけます。簡単な紙工作コーナーもあります。小学校受験クラス担当講師が絵画制作についてアドバイスさせて頂きます。また小学校受験クラスについてのご相談も可能です。お気軽にご来場ください。

10月9日(日)14:00~16:00 川崎市国際交流センター 第1会議室

入退室自由(事前予約不要) 参加費無料

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ポスターの作り方

2016-09-21 21:23:16 | 小学生 絵画

田野です。雨の日が続き気温が急に低下し始めておりますが、体調の方はいかがでしょうか?私は急な寒さにやられ少し風邪気味です..

今回紹介させて頂くのは、夏休みの小学生のポスターコンクールです。長期休暇ならではの課題でしたが、8月の最後までに完成すればいいやー!とのんびり夏休みの思い出に浸りながら描いている子もいれば、今日までにここを終わらせる!と計画性を持って作り上げている子など、様々でした。
ちなみに私は夏休みの課題は最後まで先延ばしする派です..笑

コンクールの課題に沿って、コンセプトを考えてから絵に起こしていましたが、伝えたい事を絵にする事はなかなか難しいものです。
私が受験期に教わった事として、広告などの人に見てもらうという明確な作品を作る上でポイントになる事は
① 伝えたい事が分かり
② どの広告よりも目立ち
➂ そして新しいという事
です。見てもらいたい人は一体誰なのか、ターゲットを決めて作成する事が大切であると学びました。と言っても3つのポイントが揃った広告を作るのはそう簡単に出来るものではありませんが..
今回のポスターはそれぞれの作品が、誰よりも目立つぞ!という気持ちで色調にこだわっているなーという印象で、色が大好きな私もワクワクしながら見ていました。

私も現在、ミオスでの授業風景イベントのポスターを作成していますが、生徒さんが見て楽しんで頂けるようなポスターを作れるよう頑張っています!展覧会で作成したポスターは掲載致しますので是非ご覧ください。

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文化の芳香

2016-09-20 22:05:27 | 小学生 絵画

本日ご紹介するのは、火曜日小学生(高学年)の油絵。       (南澤)

文明開化以来、絵画といえば油絵。かの岡倉天心翁が何と言おうと、全国のお母様方が納得する文化教育としての地位は揺らぎません。「ゲルニカ」がピカソなのは知っていても、「蒙古襲来絵詞」や「融通念仏縁起絵巻」は誰か知りません(僕も知りませんw)。いきなり話がそれておりますが、兎に角、油絵は(親御さんに)ウケる!のでありますから、講師陣もいつになく熱が入ります。それでは、ミオス文化事業の集大成をご披露いたします。今年も傑作ぞろい!

左上から 優 5年 / 日和 5年 / 奈央 6年
慶徳 6年 / 天音 5年 / 花菜 6年
聖奈 6年 / 未楓子 6年 / 渉太 5年

優: もの凄く上手です。吹き抜ける秋風が肌に伝わって来ます。無名の小学生の作品でありますから値段こそ付きませんが、どうぞ家宝になさってください!

日和:珊瑚に守られている安堵感と、深海の青さが見せる不安が織りなす微妙な心象は、少女ならではのものでしょうか。日和ちゃん版ニモは素直で好感が持てます。

奈央: 合掌作りの家屋。大人が真剣に描くと「八墓村」みたいになりがちなモチーフでありますが、彼女の優しい色彩により、夢のある美しい絵になっております。

慶徳: 仲良し悪ガキチームの遠足でしょうか。スタンドバイミーみたいで素敵です。これまた大人でやると、おにぎりがスルメイカに換わり醜悪な宴会みたいですから、良い時に描きました。

天音: 花と動物に勝る可愛さはありません。これを少女が描くのですから、可愛さ二乗です。ジイジやバアバに観せた日には、感無量になって健康被害がでないか心配なレベルです。

花菜: 透き通る水面にカモの描く波紋が滲む美しい作品になりました。どうかこのまま絵を描き続けて、ヤクルトを配達しながら両親を介護するのが夢だなんて言わないでね、花菜ちゃん!

聖奈: なんだか昔話の一場面のような、お地蔵さんが愛らしい佳品となりました。しつこいようですが、大人が真面目に描くと「犬神家の一族」になるので難しいテーマでありましたが、彼女の美しい心が成功させております。是非、綺麗なお母様に見せてあげてくださいww

未楓子: 概して夕日と海の絵というものは、お土産やの薄っぺらい駄作になりがちでありますが、この作品には骨太な3原色が配置されているお陰か見所のある1枚となりました。僕の意見を聞かない強い意思が、成功の秘訣でしょうか(笑)

渉太: 水面に映る銀閣寺を、もはや老練な手腕により描ききりました。かつて心の脆弱さを講師にネチネチいびられた日々がウソのような成長ぶりは、感涙に堪えられません!

以上でありますが、幾つかの作品は展覧会でもご覧になれるはずですから、お楽しみに〜!

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個性の標本

2016-09-19 21:29:01 | 小学生 工作

 気づけば日暮れが早くなり、夏も終わりかあ……ということは大学の長い長い夏休みももうすぐ終わり!?と頭を抱えております。松井です。

本日ご紹介するのは小学生クラス・8月の制作、標本箱作りの作品です!まずは紙工作で立体的な虫を作ります。頭や腹、足などパーツごとに制作し、組み立ててアクリル絵の具で彩色しました。最後にニスで仕上げたカブトムシなどは特にリアルな質感になりましたね!虫が完成したら箱に入れ、タグをつけてオリジナル標本の完成です。本物の虫標本とはまた違う思い出が詰まった標本がたくさんできました!

標本箱づくりはポスター制作との選択制だったため、ポスターを描いている生徒がチラチラと隣を気にして……なんてことも。そのため月曜クラスでは8月の最終週にポスターが終わった生徒も含めて全員でカミキリムシを作りました!床で輪になり、みんなで工作するのは机の上とまた違った楽しさがありますね。出来上がったカミキリムシも長い触覚や鮮やかな色が素敵です!集合写真で……あれ?裏を見せたり耳に当ててる不思議な子は誰ですか?

こちらの標本箱は選んだ虫も様々、色の選び方も様々で個性が満載。よく見ると節や触覚までキッチリ作ってあります。展覧会で出品予定の生徒もいますので、是非近くでご覧くださいね!

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様々な工夫が

2016-09-17 17:45:00 | 大人 油絵・アクリル

佐藤M 油彩 

岩田です!今回はチケット制で来ていらっしゃっています佐藤道夫さんの作品です。

こちら佐藤さんの家の近くの風景です。非常に奥行きを感じる作品なのですが一枚の絵の中で空間を魅力的に見せるための様々な工夫がなされています。

中央に広がっているススキ、何といってもこちらが一番の見せ場です。手前は絵の具を盛り上げ立体的に、そして奥にいくに従って徐々に背景になじんでいく。こちら筆で作ったのでしょうか、ナイフでしょうか。ご本人にお聞きするのすっかり忘れてしまいましたがとても繊細なマチエールで表現されているのです。更に色も良く見るととても複雑。ススキ同士の隙間の影の色、これがまた良い色出しているんですよ!

夕日が建物に反射する様、こういった表情も多分佐藤さん描きたかったのだろうと思うのが高架下に広がる建物群。あまり目立たない部分ではありますがここも是非注目して頂きたいところです。逆光になっている手前のグレー、夕日を反射している側面の色。この関係がなんとも絶妙なのです。美しいのです。

画面の中に魅力的な部分を沢山持っている作品だと感じます。ご自身がどこを一番見せたいのかということと構図の関係、そうしたことをより深く考察することで更にバランスの良い作品へと昇華していくと私は思います。

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知恵の女神の象徴

2016-09-16 21:27:52 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆

大竹です。夏休みボケが抜けきれていない中、新しく課題が始まったり実習が控えていたりして猫カフェでいやされたーい!と思っていましたがフクロウカフェもいいかも・・・?!とこちらのフクロウの作品を拝見して気が変わってきました。

ご紹介させていただくのは前回の虎の綿密な毛並みのを色鉛筆で表現された菅原さんの新作です。顔、首回り、胸の羽毛の質感の違いをしっかりかき分けられていて素晴らしいです!胸のふわふわした羽に思わず触れてみたくなります。このフクロウ、瞳の上の黒い羽毛が眉毛みたいで可愛いですね。特徴的な羽の模様も一つ一つ丁寧に描かれていてフクロウらしさがよく表現されています。白と黒の羽の合間にオレンジが入ってるのも綺麗ですね。本当に写真でご紹介する形となってしまうのが歯がゆいです・・・!

フクロウはギリシャ神話では知恵の女神アテナの象徴ともされることから、森の長老や賢者のキャラクターとして描かれることが多いです。菅原さんのフクロウも、鮮やかな夕焼け色の瞳から知性が感じられます。瞳のツヤっとした小さな光も、絵の中のフクロウに命を与え作品全体の印象に大きく影響を与えています。猛禽類にはノネズミやモグラを仕留めることから少々怖いイメージもあったのですが、菅原さんのフクロウからは森の傍観する守り神のようなやわらかい印象を受けました。ペットは飼い主に似ると言われますが、動物も描き主に似るのでしょう。

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魅惑の鳥たち

2016-09-15 23:15:08 | 幼児

幼児クラス

展覧会の作品搬入締め切りまで、あと1週間となりました!(締め切りは、9月21日)先日会場となる国際交流センターで展示打ち合わせを終え、いよいよ準備がスタートしました。

今日ご紹介する作品は、展覧会で幼児クラスの生徒さんが合同出品する予定です。この鳥は、画用紙ではなくダンボールにクレヨンで描いているのがお分かりでしょうか?所々、クレヨンの塗り残しのあるところから、ダンボールの地の色が見え隠れしていたり、ダンボールの少し凸凹した質感が、クレヨンで表面を塗った時の風合いが良いですね。配色はカラフルな南国風であるにも関わらず、ダンボールという素材を使ったことで、どことなく素朴なで愛着のある鳥たち。最初は段ボールの破片に、自由な構成で配色を楽しんで、色遊び♪「みずいろの となりは ピンクが かわいいかな?」といった感じに、自分にとって気持ちの良い色でどんどん塗っていきます。こういう色遊び制作は、お友達と楽しくお喋りしながらも描くのも良し、決まった法則の配色を間違えないように、集中して一言も喋らず没頭するも良し!

制作の手順としては、あらかじめ別紙に「こんな鳥がいたら素敵だな」とイメージした鳥を下書きしました。その鳥の各パーツには、ダンボールのカラフル配色のどの部分を当てはめると生えるか、パズルを組み合わせるように鳥を作っていきました。さて、魅惑の鳥たちをどのように展示するかは、会場でのお楽しみに~!!(Eri Ito)

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頑張ります!

2016-09-14 22:24:28 | スタッフ講師

皆様、はじめまして!
9月から水曜の大人クラスのアシスタントを担当することになりました、田野朱莉と申します。
私は、小学生の頃と、高校生の頃の計約4年間ミオスの生徒として在籍しておりました。
現在は、武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科1年としてファッションやセノグラフィ(舞台美術)など様々な勉強をしております。(上記作品は予備校時代に描いた受験用の平面構成と、想定デッサンです。)
ミオスは私にとって、新しい事にチャレンジをさせてくれる大切な場所でしたが、まさか私が先生としてミオスのブログに記事を書く日が来るとは思いませんでした。笑

小学生の頃はとても静かな性格で、休み時間は本を読んだり絵を描いたりしていました。それからものづくりをする事が好きになり、ミオスに生徒として通うことになりました。ミオスでも私は、静かに黙々と制作をしていましたが教室の皆で制作している空間がとても好きで、高校生になり進路を考える事になった時、ミオスでの楽しかった日々を思い出し、アートの業界で仕事をしていきたいなと決心しました。
アートの業界で生きていく事は厳しく、相当な覚悟を持っていかないといけないという事もここで学びました。
大好きなミオスで、アシスタントとしてお手伝いが出来ることを嬉しく思います!
私は身の回りにある新しいもの、面白いものを探すことが大好きです。
口下手で、知識もまだまだ足りませんが、皆様と一緒にワクワクするものを探しながら私自身も成長出来たらと思っております。
一生懸命頑張りますので、これからよろしくお願い致します。

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