加藤 透明水彩
武蔵美では芸祭準備期間が始まり、浮き足立った気分になっています、ナツメです。本日は日曜大人クラスより加藤さんの水彩画を2枚ご紹介します!
ひとつめの作品では神戸の風景を描かれました。夕方頃でしょうか、少し陽が落ちている時間帯の影と光の加減が絶妙です。一方向からの光を意識して、物や地面の影を描いているので光が綺麗に見える上、その中でも手前はコントラストを強く、奥は弱めに描いているので一体感がありつつも距離も感じるようになっています。風景画は、次にご紹介する静物画と比べてもどこをどれだけ描くかという全体の描き込み度合いのバランスを取ることが難しいのですが、遠近に合わせて難なく描かれています。
そして2枚目は静物画。以前の水彩画に続きアトリエにあるモチーフをご自分で組んで描かれました。風景画よりもモチーフひとつひとつに手を入れられる分、とても精密に描写されています。ちょっとした反射や映り込みによりズレなどの非常に細かな部分まで追っているため、ガラスにプラスチック、木などどれも素材が違う中でそれぞれの質感が手に取るように伝わってきます。
ご紹介する順番が前後してしまいましたが、はじめの風景画が1番新しい作品になります。加藤さんは静物画に続いて風景シリーズの制作を計画されているそうで、今回の絵の次はどんな作品になるのか非常に楽しみです!