モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

季節はずれのクリスマスケーキ

2014-06-30 21:55:16 | 小学生 絵画
201406301
小学生クラス 夢のクリスマスケーキコンテスト

どうも!!梅雨真っ只中ですが、雨の合間の日差しも強くなり、昨日なんかは蝉も鳴きはじめておりました。夏ですね!!!そんな今日このごろ、本日お伝えするのは小学生クラスの皆が応募した「夢のクリスマスケーキコンテスト」のケーキ図です!!季節はずれ!!!

こちらはコージーコーナーで開催されている「ケーキを考えて応募して、グランプリと準グランプリにはイラストを本物のケーキにしてプレゼント!」というコンテストです。小学生のアイデアを立体化する、もしくは大人が具現化する、というのは、クリエイターなら誰もが興味をそそられます。打算的なものも無く、偶然性を孕んだ美があります。ひとつの美の完成形ですね。それは成長と共に失われ、一般的には決して大人が到達できないものですが(到達できたのは天才と呼ばれるピカソやマティスぐらいでしょうか)、そこらじゅうの子どもたちから面白いほどポンポンと生まれます。

今回アトリエで描いた彼らも、「甘いものが好きじゃないから、こんがり焼けたターキー型にした」とか「サッカーとクリスマスを合わせて赤いサッカーコートにする」だとか、「クリスマスツリーにプレゼントが実ってさらにそこからまたツリーが生えて」などなど、彼らの想像力を生かしたケーキがたくさん生み出されておりました。

今回のこのコンテスト、小学生以下なら誰でも応募できますし、しかもグランプリでケーキもらえちゃうなんて出血大サービス!来年機会があったら、お子さまのいる家庭は是非参加してみてはいかがですか?

田中幸介

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ズルイ絵

2014-06-28 20:27:12 | 小学生 絵画
Abura14
左上から  萌花 4年 / 操希 3年 / 健生 3年
下段  啓人 2年 / 晴基 4年 / 蒼良 2年

岩田先生欠席の為、オバラです。
1年で一番楽しみな小学生のカリキュラムである『油彩の授業』ですが、1ヶ月半掛け続々仕上がって来ました!
まずは第一弾、題して『ズルイ絵』。
10才までに与えられた特権である『稚拙美(幼稚でつたないが、素朴さ・純粋さが感じられる美)』が顕著に現れた作品達のご紹介です。

萌花 - 持って生まれたほのぼのとした性質から、私と田中先生の寵愛を一身に受けて自由でゆったり伸び伸び育っている萌花。選んだ写真もお花畑の向こうに見える水色の屋根の教会とペンションという幸せの象徴とも言える風景。どんなに心が荒んだ時でもこの絵を見れば爽やかな涙を流して終わりにできそうな気がします。寵愛昂じて尼になす…(かわいがるのも度が過ぎれば本人のためにならない)わ、わかっていますって!

操希 - 私の「なんでこの写真選んじゃったかなー?」第一声から始まった今回の制作。「そう?でも綺麗でしょ?」と、本人はいたってのんきに描き始めましたが、賢い子なのですぐに台詞の意味がわかり始め「何を描いているかわからなくなっちゃうから難しいって言われたんだね?でも自分で選んだんだから頑張るぅ。」と健気に微妙な色を数種類作り出し、少しずつ塗り重ねました。見事なダイヤモンド富士になりましたね!
Abura141_2

健生 - 飽きっぽいが為にすぐにイタズラをはじめ、何度私に激怒された事か。しかしビビるのは周りだけで本人は全くへこたれないという強い精神力?の持ち主。飽きて絵を台無しするのを防ぐ為に薦めた“絵の具を厚く塗り重ねるマチエール技法”にハマリ、これでもかと盛り上げました。「でもお花は綺麗に残さなくっちゃ!」と、うっかりはみ出すと丁寧に拭き取るマメさも加わり、目を惹く完成度になったのは、なんとなく悔しい。

啓人 - 手前の植物の輪郭に補色で描いた下塗りの赤を残したのが、この絵を成功に導きました。大胆な赤の輪郭の中をガサガサと荒っぽく緑で塗った手前の山と、深みのある水の色を引っ張るような塗り方で描き分け、自然な遠近感を出しています。もちろん狙って出した技ではないので、褒められても本人全く分からない様子。同じようにとぼけた顔してさりげないイタズラを繰り出すヒロトならではの技法に思えます。

晴基 - 聞いていないようで聞いている、わかってるようでわかってない、意外性のある外し技が得意のハルキ。作品もまさにそんな感じの、狙っているように見えて遊びから偶然できただけの形・色・マチエールが絶大な効果を発揮しています。富士山も空もこんな色ではないし、花畑も黄色と緑のチューブを直接画面に押し付けて絵の具を出してみただけ。なのになぜだ!この色使い!この迫力!真似出来ない…

蒼良 - エンゼル・スタジアム(カリフォルニア州にあるMLBのロサンゼルス・エンゼルスのホーム球場)に自分が行ったならともかく「お父さんが行って撮ってきた写真」である事と、キャップ型の複雑な建築物でなので、イマイチ魂が込められませんでしたが、勝気で生意気な性格を逆手に取った煽り文句に騙されて「やってやるぜ!」とばかりに細かいところはクレヨンまで駆使して鉄骨一本一本まで描きました。

こんな名作に囲まれたアトリエで、展覧会に出品する為の作品を夜な夜な制作する私。来週の土曜日に搬入ですが、挫折感と敗北感に苛まれ鬱屈しつつ毎日朝帰り。

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空に解ける山

2014-06-27 15:11:40 | 大人 油絵・アクリル
Kamai_13釜井 油彩

傘を忘れた日に限って雨が降ってくることが多いので、なるべく降られない道を探しウロウロしてしまう日々です。そろそろ梅雨も明けて欲しいところですね。

さて本日ご紹介するのは、水曜午前大人クラスより釜井さんの油絵です。
釜井さんは油彩を始めてから、気に入った写真やご自身で撮った写真から風景を主に描いてきました。
今回も海外で撮った実際の景色を描きながらも、どこか非現実的で古代にタイムスリップしたような気分を感じさせる作品です。木々の濃厚な緑からも熱帯の空気が感じられ、ひょっこりと恐竜が顔を覗かせそうです。

実は今回は、下地にあえて薄い色を使い描くことに挑戦しました。油絵に慣れていないとどうしても軽くなってしまい難しい描き方ですが、おつゆがけで空にピンクや紫、ライム色をたらしこんだりして薄く明るい色味を追求しました。

そびえ立つ山の青も美しいです。山の描写などは、かなり枚数を描いていることもあり安定して筆を進められています。
画面の半分を占める緑の表現も苦労させていましたが、思い切った赤を入れ、絵が引き締まりましたね。陰の部分などに青や紫を入れたりとしていくことで、暗い部分も単調でなく深みが出ます。手前の芝生のなだらかなカーブも、タッチと色彩で見事です。こうした着実に描く部分が画面を支え、不思議なリアル感が現れ作品を面白いものにしているのですね。

たくさんの場所を訪れ滞在していた釜井さんの作品からは、その土地々々の空気や魅力に作者の愛着といったものが感じられます。行って、帰って、思い返すその時の気持ちが伝わってきて、ワクワクするような懐かしいような不思議な気持ちになります。見る者の気持ちを刺激する作品に仕上がりましたね!

そんな釜井さん、次回は川崎の夜景を描こうかなぁ…ということですので、皆様お楽しみに! 庄司でした。

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サッカーの絵

2014-06-26 23:47:59 | 幼児
1_2
幼児クラス 

ワールドカップ終わってしまいましたねぇ。
ちょうどサッカー最終日となってしまった水曜日、幼児クラスの子達も朝から試合を見ていたそうで、選手のプレーは脳裏に焼き付いているようです。
授業中にも試合の写真を見せて、選手の動きがどのようなフォームになっているか再度確認。
上の写真は年中&年長さん作品ですが、筋肉質なボディでボールを蹴りあげている様子や堂々とした構えのポーズのキーパーも力強さが良く出ていますね。
Youji2_5
そして、こちらは入会して間もない年少さん達の作品です。
3か月前には親子クラスに在籍していた子もこんなにも迫力のある絵が描けるようになり、急激な成長にドキッとしてしまいます。これから先が楽しみで仕方ありません。

お知らせです!!
夏のワークショップのお申し込みが始まりました。
幼児クラスは、毎年通常クラスの授業に一般の方も合同で参加していただくスタイルでしたが、すぐに定員に達してしまい参加できない方が多くいらしたので、今年は通常授業とは別にワークショップを企画いたしました。
幼稚園生対象の内容と幼稚園生・小学生合同のワークショップがあります。
お申し込みは、お電話で受付いたします。(044-411-1600)

伊藤



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はじめまして、安本です。

2014-06-25 23:11:24 | スタッフ講師
Erika
木曜学生・大人クラス担当の安本依里花です。

小学六年生から高校三年生の五月までミオスの生徒として在籍し、六月~受験終了まで美大受験予備校に通ってから多摩美術大学統合デザイン学科合格後の現在、ミオスの講師をやらせていただいています。
画像は右上2枚が受験期のもの、他は大学の課題作品で左が基調色調の色彩演習と右下が空間構成スケールモデルの写真です。まだ自主制作の作品も少なく経験も浅いですが、その中でも私が大切だと思っていること、私にしか感じられないことを担当させていただく方全員に伝えたいと思っています。
私の作品はとても上手いと言えるものではありませんが、一つ一つの作品に好きなところがあります。このことが作品制作や絵を上達させる上で一番大切だと思っていることなので、今後一緒に「好き」な作品を作っていきましょう!一つ大切なことは言ってしまいましたが、もっとお伝えするのはまた制作を手伝わせていただく際に。
どうぞよろしくおねがいします。

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はじめまして、関です。

2014-06-24 23:25:00 | スタッフ講師
Kan6
はじめまして、木曜小学生クラス担当の関栞奈です。
ミオスでは、高2の冬から受験の終わりまで生徒として在籍し、長期休暇に大手美術予備校に通っていました。現在は武蔵野美術大学映像科に所属しています。

画像のケンタウロスが棲む森やシロクマと一緒に空飛ぶ鯨の観測など、想像の世界を描くことが好きです。自分の頭の中の景色を私以外の誰かに見てもらえるのはとても嬉しくて、楽しいことです。また、自らデザインしたエコバックなども自主的に製作したりしています。
青い四角が目立つ画像は感覚テストと言って、映像科を受ける際の実技のひとつでした。テーマに沿った場所や出来事のイメージを文章と絵で表現する、というものです。(画像は使われていない部屋というテーマでした)

大人なら難なく伝わる事でも、子どもに説明する時はある程度噛み砕かないとほとんど伝わりません。それは難しくてとても頭を使います。そして、子どもはアドバイスしたことをものすごく素直に反映するので伝わっていること、いないことがよくわかってしまうのです。恐ろしい!

どうしたら、上手く伝わるのかな。無理やりやらせても楽しくない、面白いと思わせながら絵を描いてもらうにはどうすればいいのかな。講師、だなんて名乗るのは余りにもおこがましくて日々が勉強です。
他の先生方と比べて彼らと歳が近い分、気軽に何の気負いもせずに楽しく絵を教えていけたらと思っています。頑張ります!

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鬼教官月間!

2014-06-23 21:58:14 | 学生
20140623
学生クラス 習作

どうも!!もっぱら学生には厳しい、幸介です!先週の小原先生のブログにもありましたが、美術系の大学への進学を考える学生の育成・および指導について、毎週のように小原先生と頭を悩ませております。

ちょっとでも良い所を見つけて、それを大事に大事に伸ばして、じっくり時間をかけて確固たるものにしていくやり方もあるんだと思い、やってきた部分もありました。それは自己主張の弱く「他に特技が無いから消去法で美術系に進学」という生徒が増えたからです。手を変え品を変え、毎週さまざまな課題を考えていました。そしてちょっとでも何かが成長しそうになったら「そうだよ!!良いよ!!」と褒めてみるのです。それは生徒の成長が嬉しくて褒めていた面もあります。しかし『何か良いとこ探さなくちゃ』と思って褒めてみたりしたのも事実。

最近気付いたのです。ヤル気のある生徒、例えば「こういう職業につきたい!絵が描きたい!!これが将来の夢!!!」と意欲的な生徒は、自ら様々なことに興味を持ち、どんどん上手くなっていきます。講師の言葉を反芻し、自分のものにしようと必死です。そんなどんどん成長していく生徒に対して僕らが言うのは「甘えるな!!まだまだ上がある!!」と、賞賛の言葉ではありません。

ヤル気があまり表面に出ない生徒、受身で講師から指示を待つような生徒の場合、自分で考えて吸収しようと言う意欲が少なく、やはり上達も遅いです。でも、先にも書きましたが、少しの成長を見て「よくなってるよ」と僕は褒めます。

上記二つのパターン、一方は成果を100出しても「おまえなら150出せる」と良い、かたや一方には10の成果で「すごい!10も伸びたね」と言う。これは間違ったことなんじゃないか。だって100と10の伸び率なら、100の成果を出したほうが頑張ったに決まってます。10しか成果が出ないような努力なんて、努力のうちに入らないと思います。僕は100成果を出した方を褒めたいです。やっぱり、性格とか性質によって評価を変えるのは正当でないし、両方に失礼ではないかと思うようになりました。

個人差はあるけど、もし10しか成果が出なかったらやっぱりダメだし、例えばもしそうなってもそこで「ヤバイ!!100やらなきゃ!!」って焦ったり危機感を覚えるぐらいでなければ、美術系への進学は無意味になりかねません。そもそも、デッサンとか絵を描くのが受験勉強って、物理や数学を必死に勉強しなきゃならないよりよっぽど恵まれてるというか幸せなことなのに、それすら怠けるようならもう、良い人生は訪れないです。良い成果は着いてこない。

最近は「やれることをやらなかったり、嫌なことを避けて通るような人間は先生は許せない!!そして嫌なことから逃げた後にはそれなりの結果だから覚悟しろ!!何かを得るためには何かを失うんだ!!」と断固たる決意で生徒に言葉を投げかけています。これが合う人合わない人もいるんだろうけど、しばらくは学生に対しては鬼教官月間で行きたいと思います!!

田中幸介

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クロッキー会中止のお知らせ

2014-06-21 20:19:53 | クロッキー会
20146『前回6月7日のクロッキー会にご参加頂いた方々の作品と、モデル』



7月5日に予定しておりました、『人物クロッキー会』は、都合により中止させて頂きます。

楽しみにされていらっしゃいました方、大変申し訳ございません。

8月のクロッキー会はお休みですので、次回のクロッキー会は9月6日(土)16:00~18:00となります。

またのご参加、お待ちしております。

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人待ち時

2014-06-20 23:15:12 | 大人 油絵・アクリル
Nagase_20永瀬 アクリル

『待ちくたびれて首じゃなく腕が伸びちゃった』(と、永瀬さん談)


本日ご紹介するのは水曜午前大人クラスより、永瀬さんのアクリル画です。何枚もアクリル画を描いている永瀬さんですから、もう画材の扱いはお手の物といったところでしょうか。現在は、より深く、鑑賞する者の想像を刺激するような作品を目指して制作に勤しんでおられます。

今回の作品では、部屋の隅で頬杖をつき、思い悩んでいるような、誰かを待っているような女性の姿を描きました。一目見てぐっと惹きつけられ、また彼女の心情に思いを馳せてしまう…そんな一枚になりました。

途中まで、背景のドアはもっとおぼろげで、窓とも取れるように描いていました。しかしそこからドアを少し開け、壁と床をしっかり描き込んだことで、より物語性が増し作品に感情移入できる入り口が開いたように思います。曖昧にしたり、描かないことだけが想像を刺激する術ではありません。よりはっきりと形作ることで、かえってこれはどういうシチュエーションだろう…と気を引き、見る者に考えさせる事ができるのです。
そして出来上がった背景、この色合、まさに永瀬さん節全開!憂い顔の表情と白く浮かび上がる腕が、背景の分割の中で美しく浮かびます。

頬杖をついている腕は、実際の人体と照らし合わせればリアルな長さではありません。しかしこの作品をしっかりと支えています。ところどころに嘘が入っていますが、それをすんなりと受け入れさせるのは、この空気の中ではこの長さでなくてはいけないような、そうした画面作りが出来ているからこそと思います。それは感覚で描く永瀬さんが、これこそが心地良い形、という気持ちを大事にしているからではないでしょうか。
そうして作り上げた画面に、感覚だけでなく、画面の中でしっくりときているか、冷静に他人の目になって見ることと理論立てて構成する余地が入ってくることでより魅力的になり完成されていくのですね。

ドアの下部分に入る水色なども、ここになければ絵がたるんでしまいそうです。ほんの些細なところですが、チラリと見えるだけでグッと引き締まりお洒落になるということは、ファッションでもよく感じられますよね。永瀬さんはファッションセンスも素晴らしいので、それが遺憾なく発揮された色選び、差し色にはいつも唸ってしまいます!
遊び心を常に持って生活していくことで、より美術的な感覚も鍛えられますね。手に入れたものは自分の中、作品にどんどん取り入れて、永瀬さんのように絵の具と遊び、楽しみましょう! 庄司でした。


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小学校受験保護者座談会

2014-06-19 21:45:04 | 小学校受験
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今秋小学校受験をされる生徒さんの保護者様を対象とした座談会が行われました。
あと4か月で本番を迎え、緊張感も徐々に高まる時期です。これから大きな山を乗り越えていくために、日頃絵画制作について気になっていることを少しでも解消し、これからどのように対策をしていけばよいか、参加者の皆様とお話をしながらそのヒントを探っていきました。

まずは、お子様がいつもどのような気持ちで制作に挑んでいるかを体験していただく為に、10分という制限時間を設けてクレヨンで絵を描いてもらいました。(写真はその様子です)
事前に回収した「絵画制作のアンケート」には、様々なお悩みや質問が寄せらました。それには過去に幼稚舎・早稲田に合格された生徒さんの作品を参照しエピソードを付け加えながら解説いたしました。今年の参加者は、10名と多くの方にご参加いただき、すべての疑問・質問にはお答えができませんでしたが、これから迎える夏休みと入試直前にやるべきことが少し見えてきたのではないでしょか?

アトリエミオスの小学校受験クラスでは、『表現したいイメージを具体的に形にする』『完成した作品を自分の言葉で相手に伝え理解してもらう』能力を鍛えること、そして自分で知識を得る喜び、達成する満足感を味わえるように、まずは“自分で考え、積極的に行動し、発信する”ことを重要視しています。教えられた通りに答えることよりも、自分で発見したものを発展させていく創造性にあふれていることが大切です。
子どもらしい素直な反応で楽しく意欲的に取り組む姿勢で、いつも通りの自分らしさを試験当日に出し切ってほしいと願っております。

一つ目の山=夏休みは、もうすぐです。私達も全力でサポートしていきます。         

伊藤


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ニューフェイス

2014-06-18 00:18:00 | スタッフ講師
Erikanna_5オバラです。新しいスタッフが入りましたのでご紹介します。
左/安本依里花
右/関栞奈
共に元アトリエ生徒で、3月に巣立っていったばかりの大学1年生を、今度はスタッフとして引き抜き出戻りさせました。
私と田中先生がここまで育てたので、大人として社会の役に立てる人材に近付けるよう、更に磨きを掛ける予定です。
エリカ先生は木曜学生クラスの講師、カンナ先生は木曜小学生クラスの講師です。
どうぞよろしくお願い致します。(来週、作品共に自己紹介してもらいます。)

せっかくなので最近の学生クラス(美大受験生)の様子を…
マイペース過ぎる高3のK。3週間無断欠席だったので、田中先生と今度来たら、「早い内に引導を渡すのが彼女の為だろう。どちらかタイミングあう方が言おう。」と決めました。
私が「休む時も連絡入れない。態度もやる気あるのか、ないのか曖昧。悪いけど先生だって人間だから、聞かれた事に対して生返事しかしないような手応えないヤツに、一生懸命はできない。私も幸介先生も、積極的に教えてないのわかるよね?
私達はKがちゃらんぽらんな生き方して充実感得られなくても、痛くも痒くもない。だけど、そんな態度が続く限りこちらも不愉快だし、適当にしか教えないから、態度を改めるなり、アトリエ辞めて人生投げて適当な生き方するなり、決めて。」と、かなりキツく活を入れたら少し改心しました。

いつも受け身な高3のA。改善する為に今自分でモチーフを組み、エスキース(下書き)を取るというのをやらせてます。
わざと大雨の日を選んでエスキース帳を買いに行かせ「モチーフの構図を決めたりするのに自分で使いやすいと思うエスキース帳を」と言って買わせましたが、小さなメモ帳でした…Why?
「なんとなく」の答えだったので、怖いもの見たさの好奇心からあえて何の忠告もせずエスキースさせると、同じ場所(しかも酷い構図の場所)から立って見たのとしゃがんで見たの2枚。
「何故この2枚を描き、どっちを選ぶの?」
「…。何も考えずに2枚描いただけなので、わかりません。」
「なんでこんなどしゃ降りの中、エスキース帳買いに行かせたと思う?今更ながらエスキースをやれと言われた目的はなんだと思う?」
「言われた通りしただけなので、意味があるとか考えませんでした。」
「先生の意地悪で買いに行かされたとか答えてくれた方が、何も考えてないよりずっとマシ。ペットですら飼い主の心の機微を汲み取ってくれるから、Aは家畜だね。」と罵倒しました。
ちょっとだけ頭使うようになって来ました。

自分で考える事が苦手な高2のM。今まで教えてもらった事を咀嚼しようとか、発展させるとか以前に、ほとんど覚えていないことが判明。
モチーフの組み方を付きっきりでアドバイスして、ダメな理由、直すコツなどアドバイスし、教わった具体的な内容を言葉で書く時間を与えましたが、「狭い」「重なり」「下へ」などと書いてありガックリ。
「これ後で見直して、自分で何のことか分かるの?」と聞くと「あ、わかんないかも!」でした。
いまだに、同じことの繰り返しで成長が見られません。

小さな事でも誉めながらやって来ましたが、おだてて甘やかして、かろうじて美術系の大学入れたって、結局どこかで誰かの迷惑になるなら、世の中の厳しさをオブラートに包まず教え、傷つけてでも目を醒まさせるのが、愛情じゃないか?と、スタッフ皆で悩み中。
負けず嫌いな人間じゃないと成長しないのではないか?というのが、目下の結論ですが、投げてはいないので頑張ります!

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バイオリン作ってます!

2014-06-17 21:46:22 | 学生
Erina

お久し振りです。えりなです。もうしばらくブログに登場してないので、知らない人も多いと思います。。。
アトリエには小学生3年?ぐらいから来ていました!
現在は、イタリアのクレモナで楽器製作学校に通っています!
学校が夏休みに入ったので、アトリエに遊びに来ました!!
クレモナは、みなさんも良く知ってるあの映画”耳をすませば”の天沢清司くんが留学に行ったところです!
実際に行ってみると、だいぶ地味なところです。
ちょっと中心街を出るとあたり一面畑のような感じです。そこで平日は学校に行き、家に帰って作業をしたり、宿題をしたり、時々フェスタに参加したり・・・。そんなゆるーい日々を送ってました!
ちなみに今住んでるアパートはあの有名なバイオリン製作家”ストラディヴァリ”の家の斜め向かいにあります!
イタリアの建物はどれも色がカラフルで可愛いと思うんですが、どこもとても古いので、天井が落ちてきたりすることが普通にあります。私のアパートも蛇口が取れて水が噴出しました。天井も若干はがれて落ちてきてます・・・。
それから、私がまずイタリアにきて驚いたのは、製作授業3回目の日にマエストロ(先生)が”皆、明日僕は学校に来ません!”と伝え、次の日マエストロがストライキしたことです。
イタリアではストライキが普通に良くあります。人によっては、帰国の日に電車がストライキで動かなくて、飛行機に乗れなくて帰国できなかった・・・なんてことも。

アップした左の写真は、作業風景です!マエストロがバイオリンのネック(柄)の部分についてる渦巻きの作り方の説明をしてます!
ちなみにこのマエストロ、義眼で片目で作業してます!主にアンティークの楽器を製作するマエストロなんですが、すごくセンスがあるマエストロです!作業に関してはとても丁寧に教えてくれて、とっても面白いです!
それから私が作っている楽器の横板です!クレモナで有名なクレモネーゼという名の楽器のモデルを使っています!
来年そのクレモネーゼの生誕300年なので、それに向けて仕上げるつもりです!
いつか完成した楽器を見せられたらいいなぁと思います!





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0号の第1号

2014-06-16 21:58:36 | 大人 パステル・色鉛筆・他
201406162
斉藤 「白菊」 桐箱・カシュー漆

どうも幸介です!本日ご紹介するのは大人クラスより斉藤さんの作品。小学生・学生・そして大人クラスの方々も数名行っている人気の「カシュー漆」を使った作品です。

まず、子ども達と違い、大人ですから漆本来の工程である「塗っては削り、塗っては削り、フラットにしていく」という作業を入念に行い、かつめっちゃ細かい図版を描き入れての完成となりました。菊の花びらの、絶妙なポジショニングで金色が入れてあります。金は、少なくても多くてもダメ、一箇所に集まってても離れすぎててもダメ。なので、この金の配置はかなり難しかったのではないかと思います。

全体の仕事の丁寧さもありますが、こちらの作品の一番の粋なポイントは、菊の葉です。一見、花しか描いていないように見えますが、みなさま、画像を見てお分かりいただけますでしょうか…

なんと!!絵具の凹凸で葉を描き入れてあるのです!!これすごいカッコいい!!っていうか今回の作品、斉藤さんは秋の展覧会のときに教室で行う、『0号の作品展』に出展されるようなので、そのときの皆様にはこの奥ゆかしい立体感を確認していただきたいです!!

ということで、教室内展示の0号の作品提出第一号となった斉藤さんの作品。一番目にこんなに出来上がってる作品(しかも半立体作品という変化球)を出されたらハードル上がってしまいますね!ちなみにこの0号の作品展、私達講師陣も出展し、さらには希望者には入札制にして作品販売も行うとのウワサも…。僕はこの斉藤さんの作品を見て俄然制作意欲が湧いてきました!!皆様はいかがですか?

田中幸介

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距離感、影色について。

2014-06-14 02:13:00 | 大人 油絵・アクリル
Photo_3神宮

『白い薔薇』

『様々な陶器2』

油彩

すっかり暑くなりました。もう紫陽花も花を咲かせています。梅雨が明けたら夏ですね。皆さん体調に気を付けてどうぞお過ごし下さい。

今回は神宮さんの油彩2点をご紹介致します。何といっても神宮さんは仕事が速い!ご本人の目標とする完成予想図に近づけていくプロセスまでしっかり頭の中で思い描き、絵を描いていらっしゃいます。無駄が無いんですね。

「白い薔薇」はシックな色使いの中に可憐な薔薇の花が5本主役に描かれています。花弁の中央に行くに従って微妙に変化していく色調を美しく捉えていますね。
手前に差してある薔薇と奥の薔薇までの距離も意識して描かれていますが、更に手前と奥の距離感を出すために奥の薔薇に若干暗さを足してあげても良さそうですね。そうやって背景とのコントラストを弱めてあげるだけで効果がかなりあると思います。

もう一枚の「様々な陶器2」も隅々まで良く観察して描いていますね!こちらの作品も前述のように空間を出すためにもう少し演出があって良いですね。
特に奥のグレーの陶器などは、ある程度乾燥した後、背景に近い色を一度その陶器の上に薄く塗ってあげて、存在を弱めてあげてから加減を見つつ描きこんでいくというのも一つの手です。

そして今回、少々アドバイスさせて頂いたのは「影色」の作り方です。描いていく上で色を暗くする為に黒色を使うことはある意味必要不可欠なことかもしれません。しかし影の色を作る上で黒色を主体として考えるのは少し注意が必要です。あまりに黒色に頼ってしまうと知らぬ間に画面が妙に黒ずんでしまっていることがるからです。

黒色を使うことも必要ではありますが出来れば補色などを多用して有彩色で影色を作ることをお勧めします。その為には12色相環や補色への理解といったことも必要かもしれませんね。ネットで調べると12色相環もすぐに出てきますのでちょっと頭の隅にでも入れて頂けると良いかもしれません!


岩田俊彦










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実は大人クラスでも…

2014-06-13 15:30:44 | 大人 水彩
Suzuki_02鈴木 透明水彩

このモチーフ、見覚えのある方も多いのでは…。以前のブログにのっていた学生の油彩で登場していた、小原先生が意地悪でセットした難しーくわけわかんないモチーフです。実は大人クラスでも挑戦していた方がいました!

というわけで、本日は水曜午前大人クラスより鈴木さんの水彩画2点をご紹介します。今までの作品ではきっちり描き込んでいる鈴木さんなので、大胆なタッチも試して欲しい!と私が勧めたんですけど…、これは難しいよーと苦戦されていましたが、堂々完成です!

鈴木さんはじっくり真面目に描かれる方です。一つ一つのモチーフに熱中し強い情熱で向き合っているのです。その分描き過ぎてしまうので、その克服を今の目標としています。

最近完成した上の作品は、ごちゃごちゃしたモチーフですから、自分の中でどこに重点を置くか定めて整理しなければいけません。今回は何より鹿の骨がメイン。ここはじっくり描き、角のゴツゴツとした質感に骨の少しぬめっとした色と形もよく表現されています。
骨以外のモチーフと背景も、手を入れ過ぎないことに気を配って進められました。赤い布や新聞紙も、もっと描きたい!という気持ちをぐっと抑えたことで纏まりがでたのではないでしょうか。垂れる毛糸がまた美しく、画面に緊張と遠近感を与えています。
背景も白で抑え、影は思い切り黒に近い色をおくことで骨の美しいフォルムが浮かび上がっています。全体がぐっと引き締まって格好良い作品になりました!ぜひぜひ学生たちの油彩とも見比べてみてくださいね。

Suzuki_03その一つ前の下の作品では、実は途中までは背景も明るく描き進めていました。過程の写真も見ると、軽い印象だった画面が一気に引き締まり、重厚感が出てきたのがお分かりいただけると思います。

描かない部分を見定めて省略したり暗く塗りつぶすのはポイントですが、どこまで描けばいいんだろう…と、ついつい描き過ぎてしまうことってありますよね。現在の状態を冷静に見られるよう、頻繁に作品から何メートルか離れて見ることも重要です。

透明水彩では、白を残す描き方なので特に頭のなかでの設計図が大切になってきます。後戻りできない一発勝負も多くなります。ですが、鈴木さんのモチーフに真摯に向き合う姿勢こそがその勝負にも打ち勝つパワーです!

というわけで…次回作ではかなりの勝負してますよ~!皆様乞うご期待! 庄司でした。

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