モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

希望の形

2020-09-17 00:39:23 | 大人 油絵・アクリル


鈴木 油彩(F20号ー727×606の大作です)

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは鈴木さんの油彩の作品です。最初は小さいキャンバスで描かれていましたが、これは大きな画面で描いた方が良いと、改めて30号という大きなキャンバスで制作されています。

子供達のモデルはお孫さん(一番おチビちゃん)とご近所のお友達との事。コロナが少しおさまって来た頃の場面だそうです。外出するにも感染の不安が付き纏い、顔には常にマスクで息苦しさを覚える毎日が続く中で、子供たちが楽しげに地面に転がっている姿は暗い気持ちを吹き飛ばしてくれますね。この子達がこんな笑顔でいられるなら、この先もきっとなんとかなるんだろう!と、そういった希望さえ芽生えてくるような気がします。下敷きになっている青い服の子なんて、マスクに隠れているのにその下には弾けるような笑顔がある事がよく伝わってきます。色作りも何度も繰り返されたのでしょう、地面には様々な色が組み込まれています。子供達の落書きの電車の出発点は暗く淀み、線路の向かう先は明るくなっています。子供達も表情から体の捻れまでも良く観察されていますね!楽しく遊んでいるうちに、もつれて地面に転がってしっちゃかめっちゃかになってしまうのもまた楽しい!というこのシーンに至るまでの動きも予想させてくれます。小さな丸みを帯びた靴も子供らしくて可愛いですね。

私はこの作品を観ていると、なんだかこの先やりたい事や行ってみたい場所がいつくも浮かんできます。そうした事を考えている時は、実際に行動している時よりも楽しく、明るい気持ちになりませんか?先の不安で暗い気持ちになった時は、またコチラの作品を観に来ようと思います。

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ライブ行きた〜い!

2020-09-15 23:20:10 | 大人 水彩


大平 透明水彩

最近は長ズボンを履きます、一平です!本日は日曜クラスの大平さんの透明水彩をご紹介します!

躍動感が感じられるとてもカッコいい構図ですね。豪華にライトアップされたステージの上でとても楽しんで演奏している「ライブ感」を強く感じます。アトリエの大人の生徒さんの絵は綺麗な風景や自身のお子様など比較的穏やかな情景を描かれている方が普段多いので、なんだかここまで動きのあるミュージシャンの絵が良い意味で異質に感じられました(笑)この絵を見ていると今は行きにくいライブに行きたくなりますね。そんな気持ちを想起させたこの絵は罪深い!(褒めてます)

また、躍動感という面では光沢のあるジャケットのシワの付き方や、明るい照明の光が当たっている時の適切な陰影の明度、髪の乱れ方など細かい箇所で演出されています。やはり、強い光が当たっているという事はそれだけ強い影が出来るという事です。柔らかい雰囲気が良いのか、それともガツンと強い印象を与えた方が絵が生きるのか、陰影はそんな空間の雰囲気も伝える道具なのです。布や肌に濃い影を付けるのが汚してしまいそうで抵抗がある方にぜひ見ていただきたい作品です。服のシワはもちろん、首元や脇の下の腕の影、ギターを持つ手の甲などかなり暗く色を付けていますよね。そういった思い切りの良さがあって、ここまで動きのある一枚絵を作り出すことが出来るのです。

いつも自分のペースを乱さない大平さんですが、「今回の絵は久し振りに早く完成できそうです!」とウキウキしていたのも束の間、コロナの影響でアトリエが休講となってしまった為、「結局いつもと同じ制作期間が掛かってしまいました。」としょんぼりされていました。コロナめ!!

追伸 大平さんと言えば、サイン代わりに必ず入れるニコニコキャラクター(太陽光で動く人形)が有名ですが、さて今回はどこに入っているでしょうか?
答え マイクスタンドに刺さったピックに描いてありまーす!

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小学校受験の絵

2020-09-14 23:19:40 | 小学校受験

オバラです。小学校受験を来月に控え、年長さんのプライベートレッスン受講の予約が毎日朝からたくさん入ります。
元々4人いたプライベートレッスン担当の講師が全員50代の為、相次ぐ介護で忙しく現在私一人となり、なかなかご希望の時間に予約が取れず申し訳なく思います。
とは言え良い事もあり、引継ぎが必要なくなったので、その子に合う導き方(アドバイスの仕方だけでなく、発破の掛け方もやる気を出させる為に重要)を試行錯誤しグングン可能性を引きだす事に成功していると自負しております。

このスイミングの絵を描いた年長さんのお子様、何度同じことを教えても失敗したり理解を示さず、なかなか上達せずヤキモキしておりましたが、感覚が他の子と違う事に気付きました。
頭の中で立体を平面に再現する時の視点(カメラワーク)が特別なのです!それを踏まえて説明の仕方を変えてから、独自の構図・ポーズで描けるようになってきました。

上の3枚は、クレヨン画の前に鉛筆で描いてもらった下描き。左は自分一人で、次に中央。私が机の上で平泳ぎのモデルをして写生してもらい、足がどこから見えているか、どんな大きさ・角度・形かに注意して描かせました。あまりに感動して、オマケで「じゃあ寝ている時は?」と注文を言うと、唸りながら想像で右の絵を描いてくれました。
1200年代に活躍したジオットの天使のフレスコ画をイタリアで初めて見た時の衝撃が駆け巡りました!「なんで800年前の人がこれを描けるの?」「なんで5歳の子がこれを描けるの?」です!

正直、受験クラスは他のクラスに比べるとかなり負担で全く割に合わない(言っちゃった!)なのですが、こういう鳥肌ものの感動があるので辞められません。ご褒美が素晴らし過ぎる!
もちろん今はラストスパートの時期で志望校合格が第一の目標ですが、目先の受験だけではなく長い目で彼らの人生の先を見据えて、こういう才能も伸ばしていきたいと強く思います。

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紫陽花の小径を

2020-09-12 19:33:41 | 大人 水彩


古屋 透明水彩

過ごしやすさを感じるこの頃です。岩田です。

今回は、土曜午前クラスの古屋さんの作品をご紹介します。
古屋さん、特に風景を中心に制作を重ねていますがこちらは紫陽花が咲き誇る小径をご自身で撮影し絵にしました。

これだけの紫陽花を描こうと思うことが素晴らしいチャレンジだと思うと共に、古屋さんはやはりこうした一見どうやって描いていこうかな?というくらい緻密な表現が大好きなんだとあらためて感じます。
確かに、これはこう描けば上手くいくと想像できるものより、描き方に迷うくらいのものの方が進める上でもまだ見ぬ世界に足を踏み入れるようなワクワクドキドキ感が得られるだろうし、完成した時に高い山を登り切ったような達成感や充実感を獲得できるのではないでしょうか。

とはいえ、こちらの作品のように4ヶ月ほどをかけて粘り強く作品を制作されるのは、古屋さんが持ち合わせる胆力の賜物だといえるでしょう。

今回一番の見どころは、手前と奥の表現に差をつけ、とても自然な空間を作り上げたところと紫陽花の花の色合いにあるでしょう。鮮やかでありながら上品、紫や青が奏でる色のハーモニーがとても美しいのです。そしてそれらが徐々に奥の方へと続いていき、緑の丘へと溶け込んでいきます。

次は紅葉の景色に挑戦中です。次回作にも期待しています。

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清涼感のある自然

2020-09-11 22:09:41 | 大人 油絵・アクリル


佐竹 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは佐竹さんの油彩の作品です。

こちらの作品はコロナ禍以前から制作されていました。私がお休みの間もオバラ先生に厳しく指導されながらも、何度も塗っては直し塗っては直しを繰り返されたのでしょう。今月に入り久しぶりに作品を拝見した時は、同じ作品だとは思えない程見違えるものとなっており大変驚きました。田舎らしい茶色い家屋は緑に囲まれてほぼ屋根しか見えませんが、様々な色が何層にも重ねられその重みと存在感をしっかりと表現されています。家の周りの緑は色だけではなく筆のタッチも様々ですね。枝に茂る葉っぱは画面を突くように細かく筆を動かし、地面から伸びる草は縦に筆を短く動かす事で差を付けています。家屋や自然で絵の具を沢山使った分、もったりとした重たい印象になってしまいそうですが、上半分を占める空に浮かぶ夏らしい厚みのある雲と、そこから覗く清々しいほどの青色がその重い印象を和らげてくれています。目には見えないはずの空気が、とても美味しそうに感じられますね。

油彩は絵具の厚みや筆使いによって様々な表情を出す事が出来るので、是非色々と試してみて頂きたいと思います。偶然出来た色合いが、その作品の一番のチャームポイントになるなんて事もあったり

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全小学生クラス定員です

2020-09-10 22:32:48 | 小学生 絵画


手前の机の6人は1年生。良い絵でしょう?返却不可にしたい!

オバラです。8月から油絵のカリキュラムに入り、二ヶ月目になりました。そろそろ完成が見えてきましたよ。
毎年この課題になると、壁一面に乾かし中の制作途中の油絵が並び、大人の生徒さんがワクワクしながら見守ってくださいます。もちろん我々スタッフもその一人。しげしげと眺め、来週はどんなアドバイスしようかな?この絵はどんな風に仕上がるかな?と期待に胸が膨らみます。
やっぱり油絵は美術の王様だと思います!油画科出身で良かった!

さて小学生クラスですが、現在コロナの影響で定員を少なく設定しており、月・火・水・木の全クラスで体験・ご入会をお断りしております。
ステイホームのリバウンドでお問合せが多くなっており、せっかくご検討して頂いているのに本当に申し訳なく思います。
キャンセル待ちは承りますので、メールで『お子様の名前・学年・何曜日希望・お電話番号』を明記の上お申込みください。

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全ての基本がここに

2020-09-08 23:08:27 | 大人 デッサン


堀 鉛筆

通り雨にまんまとやられました、一平です!
本日は月曜クラスの堀さんのデッサンをご紹介します!
普段僕は月曜日の夜のクラスにはほとんど顔を出さないのですが、大学の夏休み中に月曜の小学生クラスに出ていて、小学生クラスが終わったその後の流れで堀さんをご指導させて頂きました。

まずなんと言っても銅製のヤカンの金属感がとても素晴らしいですね。
色が濃いブドウと透明な電球など苦労するモチーフもあるのに加え、ここまで量感があり、さらには金属質なものを描き分けなければならないのは大変だったと思います。とても整理され見やすい良いデッサンです。

ですが堀さん、最初の方は金属の質感が出ず、金属が曇ってしまうと悩んでいました。現実では金属はキラッと光るもののはずなのに、デッサン上では発泡スチロールのようにあまり陰影が付いないもののように見えていたら変ですよね。しかも陰影が弱目についていると、綿のように質量が軽く見えてしまいます。重い、フワフワ、美味しそう、透明など描いているモチーフの情報を正確に伝えるはずのデッサンが、絵を見る人に別の印象を与えかねません。

デッサンでモチーフが曇ってるように見える原因は大抵、表面の明るさや反射の明るさがキッチリ取れてないか、陰影の部分の色の濃さが足りてないか、もしくはその両方に絞れます。要は明るい所はキチンと練りゴムなどで明るくし、暗い所はB系の鉛筆でグッと暗くするという事です。

その事を僕が説明し、少しヤカンに練りゴムで光を入れただけで即座に理解して頂けたようで、一気にこのクオリティにまで駆け上がりました、素晴らしいです!誰が見ても金属質の硬そうなヤカンに見えますね。そのモノがそれらしく見える、当たり前のように聞こえますがとても難しいです。ヤカンのクオリティに周りのモチーフも引っ張られ、デッサンとしてのレベルもグッとあがりました。

絵の入り口として親しまれているデッサンはちょっとした気づきやテクニックで劇的に変わっていきます。今は「油絵などと比べて面白くなさそう」「勉強ぽくて退屈そう」と思っている人もデッサン中に培った事は必ずその後の創作に役に立ちますよ!日進月歩!

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幼児クラスいよいよ再開です

2020-09-07 10:20:13 | 幼児


コロナ自粛が解除された後、幼児クラスの生徒さんの退会が相次ぎ、半年間止む無く閉講をしておりました。
ようやく入会ご予約の方が10名を超えましたので、10月より再開する運びとなりました。長らくお待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。
つきましては、10月13日(火)初日に保護者様もご見学頂ける【無料体験授業&説明会】を開きます。
ご検討していらっしゃる方ございましたら、どうぞお申込みお待ちしております。

【幼児クラス無料体験授業&説明会】

日程:10月 13日(火) 15:00-16:15  ※通常授業の際は直前までプライベートレッスンの予約が入ってしまう関係で5分前入室をお願いしておりますが、初日ですので10分前より入室可能です。
対象:幼稚園・保育園の年少・年中・年長
参加費:無料(翌週よりご入会の場合、入会金5,500円+月謝2回分2,750円+材料設備費500円の計8,750円となります。)
持物: 汚れても構わない服装(まだ暑いかと思いますので、スモックは可哀想かもしれません。お洗濯が簡単な服装で)・作品を持ち帰る為の袋(この日は絵画ですので、丸めた画用紙を持ち帰る事になります。) ※幼児クラスでは、材料もお道具も全てこちらでご用意しますので、お気軽にご参加頂けます。
内容:大木の幹・葉や落ち葉をクレヨンで描きます。その後、背景は水彩絵具で夕方のグラデーションを塗ります。時間があれば、ドングリを食べるリスや、木を見上げる自分も描いてみましょう。

お子様へ:夜はどこから来るのかな?
のり先生は幼稚園の時、太陽が昇るのが見える朝日が眩しい東向きのおうちに住んでいたから、窓の反対側の壁に置いてあるタンスの裏から夜が来ると思っていたよ。
まだ暑いけど段々秋が近付いて、夜が来るのが早くなるね。
アトリエの授業に参加する前に、夕やけってどんな色かな?夕方ってどんな気持ちがするかな?秋に元気な昆虫って何がいるかな?と考えたり、観察したりしてみてね!
みんなと会えるのを、かよこ先生と楽しみにしています。

<お申込み方法>  下記の必要事項を明記の上、メールの件名を「幼児クラス無料体験申し込み」として、e-mailアドレス(mios@ace.ocn.ne.jp)へ送付してください。お申込み確認を返信します。
 ①ご受講日10月 13日(火) ②お子様の氏名 ③お子様の年齢(学年) ④見学される方の人数(下のお子さまも連れて来て頂いて構いません。ぐずるようでしたら、ご機嫌が戻るまで退室してくだされば結構です。) ⑤電話番号

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懇親会やりました。

2020-09-05 19:57:33 | 大人 イベント

岩田です。
本日は土曜午後クラスの方より、「ミオスに通われている他の社会人の方も、皆さん興味深い絵を描いてらっしゃる印象ですが、授業中は中々じっくり話す機会がないので、一度大人クラスの皆さんと交流できたらなぁ!と思っています。入会の時のパンフレットに大勢で宴会をしている写真など載っていましたが、そういった会はあったりするのでしょうか?」とお声を掛けて頂き、磯丸水産にて皆さんで楽しいお酒を呑みました。(3時間も!)

お誘い頂き、どうも有難うございました!

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より光を感じさせるには

2020-09-04 23:41:11 | 大人 水彩


佐藤K 透明水彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは佐藤さんの水彩の作品です。

前回の観光客の賑わいが聞こえてくるようなやかな街並みの作品から一転、静かで荘厳な雰囲気の作品になっていますね。
実際に
トルコに行かれたそうで、朝陽の光に照らされるモスクの風景が描かれています。こうした光を感じさせたい時は、光源そのものの色も大切ですが、照らされる物この作品では建物ですねに出来る影が重要になってきます。強い光源または近くに光源がある時は影は濃く現れます。こちらの作品でも建物に出来る影がしっかり描写されていることで、光を強く感じさせ全体にメリハリを作ってくれています。4つの柱もおそらく全て同じ色のものなのでしょうが、立っている位置によってそれぞれ色を変えて描く事により絵の中に奥行きを生み出しています。
モスクの下半分がほぼ緑で隠れている姿をチョイスして描かれているのも面白いですね。隠れている部分にも細々とした建物があるのでしょうが、ごちゃごちゃしたものが省かれている事によりメインとなるモスクの存在感が際立っています。木々の部分も暗くする事で、建物のオレンジの壁や柱がより鮮やかに見えてきます。視線を上に向け、空の方を見てみますと青空に雲がふんわりとかかっています。紙の白を活かしながら、雲の細かい輪郭と厚みの変化を手を抜く事なく描き切っておられるのが分かります。

実際にその場所に行ったという経験は作品にする上で強みになりますね。その場所の色、音、匂い、自分の感情など描きたい物をどう表現したいかのイメージも掴みやすいと思います。

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小学校受験直前に親ができること

2020-09-03 23:01:53 | 小学校受験講習会

コロナの影響でキャンセルが相次ぎ、半年間以上閉講おりましたが、ようやく『指導者講座Vol.17(小学校受験を控えるお子様をお持ちの保護者様、幼稚園や塾の先生が対象)』のご案内ができるようになりました。
受験直前の今こそ、お役に立てる講座を開催します!
今回は『受験間際に親ができる事は何か?』というテーマで講座を開きますが、年中・年少のお子さまをお持ちの親御様も参考になる内容となっておりますので、どうぞご検討ください。

前半は、今の画力をアップさせるのではなく、構図を変えることで他者と差をつける方法を学びます
後半は、お子様の絵や制作物を、どのような課題にも対応(応用)できる導き方の手掛かりを掴みましょう

 ※どちらもお子様が一人で頑張るのではなく、親(指導者)が頭を使う課題となりますので、受験直前でも子どもの負担になりません。

 

『指導者講座Vol.17ー受験直前に親ができること』

日程:10月 19日(月) 10:30-11:30  ※お子様(乳幼児含む)の参加は不可
対象:小学校受験予定児の保護者・幼児教室などの絵画指導者
参加費:10,000円(+消費税)
持物: ノート・筆記用具  

<お申込み方法>  下記の必要事項を明記の上、メールの件名を「指導者講座申し込み」として、e-mailアドレス(mios@ace.ocn.ne.jp)へ送付してください。
お申込み確認とご受講料(11,000円)のお支払い方法を返信します。
 ①ご受講日10月 19日(月) ②参加者氏名 ③お子様の年齢(学年) or  保育・絵画指導者の方はご職業 ④住所 ⑤電話番号

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柔らかい質感、柔らかい光

2020-09-01 23:25:02 | 大人 油絵・アクリル

古谷 アクリル

クーラーがあってもうちわが手放せません、一平です!本日は日曜クラスの古谷さんのアクリル画をご紹介します!

暗い水中を漂うクラゲと夜の街を照らす東京タワー、どちらもご自分で撮られた写真を元に制作しました。大小さまざまな大きさのクラゲが遊泳している絵を最初に、東京タワーの絵を2枚目に描かれました。

1枚目、ゆらゆらと泳ぐクラゲがとても幻想的ですね。クラゲの可愛らしさも勿論ですが、何も見えず少し怖いけれどなんだか神秘的で興味を惹かれる、そんな深海のイメージを絵の中から強く感じます。少し怖い背景と対照的にクラゲたちはホワホワと柔らかく水中を浮いている感じが愛らしいですね。個人的な見解ですが柔らかいものは硬いものよりも描くのが難しいです。不定形であったり、独特のシワが付いていたりと正直言ってめんどくさい!ですがそんな所も丁寧に描いていて絵の主人公として見劣りせずバッチリです。

また、クラゲたちのレイアウトもとても良いと思います。大きいクラゲと小さいクラゲのバランス、どのくらい空間を空けるのかなどがよく考えられていて、ポスターなどのグラフィックデザインのような見ていて気持ちのいい構図です。普通、クラゲだけだと物足りない気がして海藻を描いたり水中の色のトーンをもう少しブルー系に寄せてしまったりしてしまいそうなものですが、そう言った事はせず余計なものをどんどん省く事でキッチリと見せたい世界観を描写されています。

続いて2枚目、東京タワーを下から見た構図の絵ですが、こちらは古谷さんが毎日仕事帰りに見る光景だそうです。クラゲとは打って変わって東京タワーが出す光がフワッと空に広がり絵全体が柔らかい印象ですね。1枚目はクラゲが柔らかく背景をグッと暗い色にする事でとても綺麗な対比が生まれていましたが、2枚目は背景が柔らかく東京タワーや車を硬くカッチリと描く事でまた気持ちのいい対比が生まれています。

そしてやはり東京タワーが照らす夜の空がとても魅力的です。東京タワーの光を受け、暗い空が明るくなっている。ここの光のグラデーションが本当に綺麗にできています。左右の木の陰の暗さから相当強い光がここまで届いている、というのが分かりますね。車などの光沢感が難しいものもしっかりと描ききっていてとても好感が持てる仕上がりです!

やはり並べて見てみると技能面での変化や選ぶモチーフの違いなどが比べられてとても面白いですね。皆さんも今描いているものと前描いたものを見比べると面白い所が沢山あると思います、是非探してみてください!

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精神を浄化させる作用あり

2020-08-31 23:25:24 | 小学生 工作

オバラです。今回の小学生クラスのカリキュラム『絵本とその一場面の粘土立体制作』は、コロナ自粛が納まり学校が始まった頃からスタートしました。
それもあってか、何人かの保護者様より「うちの子の作品が異常な気がして心配です。大丈夫でしょうか?」と、相談されました。


子どもの描く絵には、潜在的な願望や不安を表現していることが良くあります。言葉には出さず、絵で自分の内面世界を外に表出します。
特におとなしく静かな子どもは伝えたい事があるのに伝える術が未熟な為、心の中に溜まった不満を絵を描くことによって発散させようとする、心の防衛機制をとると考えられます。


しかし、子どもの心を抑圧しているものが他にあるとしたら、それは何でしょうか?
コロナによる生命の危機を過敏に感じ取っているというよりは、親の過保護や過干渉が精神的に負担であることが多かったりします。
そういう家庭の子ども場合、不気味なものを好んで求める傾向が出て来ることがあります。

かと言って、それほど深刻に考える必要はありません。昔から子どもたちは多かれ少なかれ、そうした不気味なものを好む傾向がみられますので。


異常な精神状態に見える絵も、子ども達が大人になる為、アイデンティティ形成の一つの過程であると私は考えています。
倒錯した世界を視覚化することで、自身を肯定し分析し、葛藤を乗り越える方途を見い出そうとしているのではないでしょうか?
身代わりや厄払いとしての見方をして、ゆるーく見守っていこうと思います。

余談
実は私も1年生の頃、お岩さんの絵ばかり描いていた時期がありますが、恐怖を克服する為でした。夜中に一人でトイレに行けなくて母の事を起こすと、鬼のような形相でトイレのドアの前で待ち『オバケなんてなーんも怖ぐねっ!じぇに(銭)がねぇーのが、一番おっがねっ!』と言われ続けるのが怖かったからですw ね、不気味な絵を描いてても、心配いらないでしょ?(小原家の子育てが心配だってね!)

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松尾さんの世界

2020-08-29 18:46:06 | 大人 油絵・アクリル


松尾 油彩・板

ほんの少しだけ秋の気配を感じ始めました。岩田です。

今回は土曜午前クラスの松尾さんの作品。
こちら支持体は自作の木製のパネルです。
しっかりと厚めにファンデーションホワイトを塗り、ツルツルになるまでやすりで磨き、残したい部分(今回は墨の筆跡)をマスキングしてから、実際の色の反対色(緑の庭は赤etc)で下塗りをしています。
サンディングなども含め、重層的に仕事を重ねる故、キャンバスでは強度が弱く木製のパネルというのも納得です。

左手の画像は完成作品、右手は途中経過です。このようなかたちで毎回綿密な計画性を持って取り組まれているのです。

寺院の渡り廊下を描いた描写も実に緻密なのですが、そうした風景中に突然アールヌーボー的ビジュアルが毛筆で書かれたようなシルエットの中に描き出されています。
時代や場所も全く異なった世界感を一枚の作品の中に同居させ、今までに見たこともない世界感を再構築していく。
松尾さんにしてみると描くということは、目に見える状況を自分なりに絵に落とし込んでいくのではなく、自己を如何に表現しうるかのチャレンジであり、自分でもまだ見ぬ世界への扉を開くことなのでしょう。そうした意味では下地等への拘りも含め、一流の一表現者であるといえます。

これからも独自性溢れる作品の益々の発展を望んでいます。

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香りや温度を感じさせる風景

2020-08-28 23:22:36 | 大人 油絵・アクリル


綱島 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは綱島さんの油彩の作品です。

コロナ禍以前から制作されていましたが、途中から私は水曜大人クラスをお休みする事になり、今回初めて完成した姿を拝見し大変感動致しました。甘い香りを放つ小さな黄色い花達が伸び伸びと育つような穏やかな気温、その脇をゆっくりと流れる青空の色が映り込んだ小川、遠くでは風車が風を受けて静かに回っています。そこへ行った事がない人でも、この作品の前に立てば風景の色や姿だけではなく、音や匂い、温度まで感じる事ができるしょう。こちらの作品の制作を始めて間もないころ、花の黄色についてどのようにしていくか悩まれていましたが、良い答えが出ましたようで何よりです。一本一本、手を抜く事なく描かれた花々は星の様です。奥に立ち並ぶ風車や民家の色合いも、何度も何度も色を重ねては直しを繰り返して描かれたのでしょう。それにより小さいながらも重みや年季を感じさせてくれます。手前から奥へと伸びる道はその先にある向こうの風景を想像させ、風景の一部を切り取った画面の中から広大な大地を見る事ができますね。

長い時間をかけて一つの作品に取り組む事は、時には苦痛を伴いますが、綱島さんにとっては心を落ち着かせる為の写経の様な制作だったのではないでしょうか。疲弊した人々の心に、陽の光のような暖かさをもたらしてくれる優しい作品だと思います。

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