モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

中野さん、作品展示のお知らせ

2019-03-30 01:27:55 | 講師・生徒さん展覧会

中野 『チャルケス衣装の女官』 F100号 油彩

土曜日、岩田です。
今回は、チケット制でいらっしゃっている中野さんの作品をご紹介致します。

こちらは、チャルケスというトルコの民族衣装をまとったモデルさんを描いたもの。かの国らしい刺繍などの装飾が施され大変煌びやかな服です。
こちらの油彩は100号、ご自宅で制作を重ねられました。ここ最近は、特に油彩への思い入れが強く、昨年までとは意気込みが違うようです。その証拠に、こちらの作品を見ても画面の隅々にまで意識が行き渡っている感がある上、今まで私が拝見していた油彩に比べると明快さがあり、どこか吹っ切れた印象を受けます。
以前は、背景に関してどこか曖昧で、どう着地すれば良いかを常に模索していたように思います。今回の作品では、具体的且つ様々なモチーフを背景に描いていますが、手前の人物との彩度、明度、色相の対比を明確にし絵を整理整頓しているのです。
100号という大きさを考えても、その労力たるや相当のものがあったと推測されますが、作品の方向性が至って良い方向に舵取りをされていると感じています。
今後は、中野さんご自身も気になっている水彩の方も孤軍奮闘されて下さい。
こちらの作品が下記の日程で展示されます。

以下、中野さんの文章
「示現会に何とか入選しました。初めての100号でしたが、やはり100号というのはいろいろと大変でした。」

第72回示現会
2019年4月3日(水)~4月15日(月) 4月9日(火)休館日
国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2

2月には、松涛美術館公募展でも、P30号の人物画が入選されていました。素晴らしいご活躍です!
皆様、是非ご高覧下さい。

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小学生遠足レポート

2019-03-29 21:22:32 | 小学生・遠足

大竹です!引き続き、小学生の遠足の様子をご報告させて頂きます。
当日は生憎の雨交じりのスタートとなっていましたが、小雨で気温も物凄く寒い訳ではなかったのでホッとしました。むしろ横断歩道を急いで渡ったり階段を登ったりして身体が暑いくらいに温まったので、丁度良かったかもしれませんね。(過去には寒すぎて歯がガチガチ言ってお弁当が食べられなかった遠足も…)

雨の中のスケッチを避ける為、予定を変えて午後のカリキュラム『メチャ飛び飛行機作り』を午前に行いました。軒のある展望台を貸し切り、レジャーシートを敷き詰めキュウキュウに詰め込まれた中で飛行機作りをしました。飛行機の材料は割り箸、輪ゴム、紙皿、クリップといった100円ショップで売っている物で作れる簡単なものですが、これがよく飛ぶのです!「こんなに飛んだよ!!見てみて!!!」と大はしゃぎ。
小雨だった為、公園には誰もおらず飛行機が飛ばし放題でした。飛ばしすぎて何人か木の枝に引っかかってしまった子もこうしたハプニングも遠足の思い出ですね。

午後にはすっかり晴れて、スケッチには持ってこいの状況になっていました。私が担当した低学年女子チームはシカペンギンフラミンゴの順にスケッチをしました。シカ達が角で突き合い喧嘩を始めると「ケンカしちゃだめーーーっ!!!!」と子供達からお叱りの声が。そうだよね、動物にも仲良くして欲しいもんね….と微笑ましく思っていましたが、「ケンカして動いちゃうとスケッチできないっ!ケンカしないで!!!」……スケッチへの意欲が溢れていましたね。途中飼育員さんが給餌を始めたので、餌を食べている様子も観察できてナイスタイミングでした!

晴れてきたので一般のお客さんも増え、ミオス生のスケッチを覗き込み「あらぁ上手ね~!!」と声をかけて下さる方も。子供達は気付かないフリなのか黙々と描いていましたが、内心では褒められて口角がつり上がっていた事でしょう

 

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小学生クラスで遠足に行ってきました!

2019-03-28 23:58:53 | 小学生・遠足

昨年までミオスでスタッフをしていた多摩美のグラフィックデザイン科2年のミオスOGナナコです。
火曜日は遠足から、花見をしながらの反省会、打ち上げのカラオケまで、大変お世話になりました!引率は初めてでしたが、とても貴重な経験になりました。非常に楽しかったです。

私は今はCM製作のバイトなどをしています。仕事先では基本的に年上の方との交流が多いので、久しぶりに小学生やボランティアの中高生、遠足リーダーの一平(なんとノリ先生がリーダーではありませんでした!)など、年下との交流が新鮮でした。私は指示に従って動くだけでいい体制になっていて、しかもあまり手のかからない高学年女子の担当で、大変な処は全部一平・聡・旭チームに任せっぱなしだったので、むしろ足手まといだったんではないかと心配です。

小さなミスが色々あっても、言葉の通じない怪獣か猿・もしくは何もできない仔羊ちゃん達みたいな小学生相手に、ミオススタッフはちゃんとまとめている。年齢関係なくしっかりしている子は何歳でもしっかりしてる。という事がめちゃくちゃよく分かった日でした。意外と職場の大人も指示待ち人間だったり、頭を使わずに動いているような尊敬できない年上が多いので、終始感動しながら引率してました(^。^) 自分も頑張らないといけないなぁと、またミオスに喝を入れられました。

小学生の、物わかりが悪くて世界は自分中心に回ってる感じの、わがままで自由でパワフルなエネルギーを分けてもらった気がする!(笑)  純粋100パーセントフレッシュジュースみたいだった。

久しぶりに木曜クラス男子勢とも会って、また色々揶揄されて、「相変わらずだなこのクソガキたち」と思ったけれど、なんだかんだお菓子を無言で渡して来たり、「ナナコカードまた戻って来ればいいじゃん」とか、他にもちょっかいを出してきたり、「お前たちかわいいなぁ〜」と思った。あれ小学生こんな可愛かったっけ?と。ミオスのスタッフ入りたての時よりもいい子になっていた気がする。笑 (気のせいかもしれない)

今の小学生は、公園ではボール遊びは禁止で遊びといえばゲームしかない可哀想な人生、「教育委員会にお前のこと訴えるぞ」と先生に言うような卑屈な人間にもなるよなと、あんまりいいイメージが今もないけど、でもミオスの小学生(とりあえず遠足に来ていた子)はみんな子供らしくて凄く可愛かった。

ミオスの先生たちの、ちょっと危なくても可能な限り子供の自由にさせてあげるスタイルがあるから、やんちゃでも根は優しいいい人間育つんだと思う。私のようにw

飛行機を作って公園で走り回る小学生は今や結構絶滅危惧種です。そういう子が減って欲しくないなと思うから、次もし手伝う機会があったら、私からもちょっとは小学生へメッセージを残したいし、少しでも思い出に残る遠足にしてあげたいと思いました。

でも私は小さい頃からミオスに居たから、今はこれだけ自由な自己中な人間になっちゃったんだろうなとも思います。母も父もそんな性格じゃないし。それだけミオスに影響受けて育って来たんだーと思いますし、20歳になって今自分がミオスに入っていて本当に良かったと思っているので、今ミオスに通っている小学生にとっても、そんな場所になって欲しい!と思います! ありがとうございました!

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海の音と魚釣り

2019-03-26 19:21:41 | 親子

火曜/親子クラスの授業をお伝えします。こちらは3月12日に制作しました『海の絵』と『魚釣り』です。まず写真上段をご覧ください。波の音とピアノの優しいメロディーをじ~っと耳を澄ませて、波の音を感じます。ゆったりと聴きながら、どんな海の景色が思い浮かぶかな?とお話しました。海のイメージができたら、海の中を泳ぐように、画用紙の上で筆を動かします。真っ白な画用紙に、波の線がどんどん広がっていき、みんなとっても気持ちが良さそうでした。濃い青と薄い水色を交互に使っていくと、海の表情も豊かになります。「今日はどんなお天気かな?だんだん晴れて日が差し込んできましたよ」と、今度はお日様の光のイメージとして、薄い黄色の絵の具も重ねていきます。一瞬で日が差し込んで、とても美しい海の中になりました。最後は、丸いスタンプに白い絵の具をつけて、ポンポンと押していくと、泡にも見えるし、クラゲにも見えたり、、、幻想的な海の絵ができました。

次は写真下段です。頭上と足元にブルーシートを広げて、そこを海の中に見立てて、お友達と一緒に海底探検です!海の中には、カラフルな魚が沢山いるので、それを捕まえようと元気いっぱいに泳ぎ回る(?)こども達。捕まえた魚は、輪郭線が形取られただけなので、クレヨンで目と鱗を描いて可愛い魚を作りました。最後は、魚釣り大会を開催しましたよ!だんだん釣り上げるコツをつかんで、スピードアップ!集中力もアップ!こういった遊びは、大勢でやると楽しいですね~!

そして本日は、今年度最後の授業となり、親子クラス卒業のお子様もいました。春に入園されるお子様に向けて『おおきく なるって いうことは』という絵本をはなむけの言葉として読みました。親子クラスにご参加頂きありがとうございました。(Eri Ito)

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個展やります!

2019-03-25 22:45:37 | 学生

はじめまして、アトリエミオスに5年前まで通っていた市川茉友子です!中学1年から高校2年生の間通っていました。今は多摩美術大学で油画を専攻しています、大学2年生です。
そんな私が去年Gallery美の舎で開催されていた学生選抜展にて優秀賞をいただきました。その特典として個展を開催することとなりました!初個展となりますので緊張していますがどなたでもぜひお越しください!!

昨年はシェル美術賞2018にも入選し今年の8月にはギャラリー元町で個展を開催することが決まっています、これからも頑張りますのでよろしくお願いします〜

 市川茉友子 個展
2019.3.26(火)〜31(日)12:00〜18:30 (初日13:00より最終日17:00まで)
Gallery美の舎 〒110-0001 東京都台東区谷中1丁目3−3カサセレナ101
千代田線根津駅1番出口より徒歩3分(藝大の少し先にある画廊です)

オバラです。中学生の頃は気が小さくてすぐメソメソ、ちょっと嫌な事があるとよく休む弱い子だったのに、美大に行きたいと意思表示してからは「私の描きたい絵はこうなんです!」と自己主張が少しずつできるようになりました。今でも自信はあまりないのですが、何度も賞も頂いて逞しく成長してきたと眩しく見守っています。人はこんなに変われるんだと、美術の偉大さに感謝!茉友子、かっこいいぞ!

以下、ART誌の記事より抜粋
昨年の同画廊で開催した学生選抜展で優秀賞受賞、シェル美術展入選など注目を集めている若手作家。動物や植物などのモチーフから形を引き出して線を描き、絵画として再構成した作品を展示。

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昭和の趣と蒼

2019-03-23 02:12:56 | 大人 水彩

古屋 透明水彩

土曜日の人、岩田俊彦です。

本日は、土曜午前クラス古屋さんの作品をご紹介します。透明水彩を使って風景を主に描いていらっしゃる方ですが、空や海といった蒼い空間が背景に広がりを持つ、そんな景色を選ぶことが多く、今回もそうした要素が特徴的な作品です。
ご自身で取材した画像を元に描いていらっしゃるだけあって、仕上がる作品にも古屋さんの思い入れの強さを感じます。

左手の作品は、東京タワーの朱色と蒼色の対比、その美しさをストレートに画面にし写し出しています。捉えにくいであろう複雑に組まれた鉄骨を苦労しながら何とか描き切りました。堂々とそびえ立っているその様が清々しささえ感じさせてくれる1枚です。

右手は、鎌倉の長谷にあるカフェ坂の下。その古民家カフェ前の路地からのショットですが、前景の暗がりと背景の彩度の対比が綺麗ですね。

私と古屋さんの歳は、10歳以上離れていると思いますが、こうした昭和の趣を伝える風景を選んで描かれていることは、私にとっても嬉しきことであります。

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小学生写真模写

2019-03-22 23:33:13 | 小学生 絵画

大竹です。本日ご紹介するのは先月のカリキュラムである小学校高学年の写真模写です。低学年はクレヨンで絵画の模写をしていましたが、高学年は鉛筆デッサンによる写真模写、中学年はどちらでも好きな方を選択できます。
こちらで用意した白黒の写真を好きに選び、じっくり模写をしていきます。まずいきなり形を描いていくのではなく、大まかにアタリを取ってから細かく細かく詰めていくように描き進めます。
高学年になってくると色の幅も広がり、細部まで描写が出来るようになっていきますね。

小学生のデッサンは、好き嫌いが特に別れやすいのかな?と見ていて思います。ハマる子は職人のように黙々と描いていますが、苦手な子はこんな細かいのどうやってやればいいの?無理!とダウンしてしまう事も。時々先生が手本として一部描いて見せたり、中高生の先輩のデッサンを見せたりしてすごい!と思わせてモチベーションを繋げたりしています。

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年長児の絵画

2019-03-21 19:17:28 | 小学生 絵画

小学生クラス在籍の年長さんのクレヨン模写

春休みを迎え、進学・進級を前に、新学期からの新しい習い事のご検討で、お問い合わせが増えてきました。中でも体験のお申込みが多い小学生クラスのご紹介をします。
まずは上記の作品をご覧下さい。2枚のクレヨン画は小学生クラス2月のカリキュラム『ベニヤ板にクレヨンで描く名画模写』です。秋からは希望者のみ年長児でも小学生クラスに入会を許可しており、10月まで小学校受験クラスに在籍していた子が、小学生クラスに移籍して制作しました。
小学生クラスでは、1ヶ月掛けて一つの作品に取り組みますので、低学年でもクオリティーの高い完成度となります。またカリキュラムは、平面絵画と立体工作を1ヶ月ごと交互に組んでおりますので、幅広い美術を経験できます。
春から新しいことにチャレンジしてみませんか?無料体験のご予約は、いつでも受け付けております。
詳しくは、ホームページ・小学生クラスをご覧下さい。

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学生クラスワークショップ 手のデッサン

2019-03-19 21:37:00 | 学生ワークショップ

どうも幸介です!今日のブログは本日開催した中高生対象のワークショップのご報告。思い込みを払拭し、見えたままを描くコツを学び、画力アップを目指す講座です。普段は賑やかな学生クラスですが、今日ほど鉛筆の音が響き渡った日はない。ってくらいに皆集中していました。

まずは手の輪郭が立体的にあらかじめ描かれている紙を配り、その輪郭の中に陰影だけを描きました。普段の授業でも言っている「面に合わせた方向で色をつける」「細部ばかり描かず、全体のバランスを考慮して陰影をつける」「いつ終了してもいいように、バランス良く全体に手を入れる(一部分だけ描かない)」などの基本を反芻しながら描いていきました。受験でデッサンを何枚も描いた生徒や、美術系学校に進学を考えてる生徒は強かったですね!!

陰影を塗り絵した次は、今日の授業の本番、新しい画用紙に見本無し&記憶のみでもう一度手を描きます。想定デッサンですね。先程見本を見ながら上手く描けていた生徒も、ほとんどが苦戦していました。むしろみんな、自分の作品の出来に落胆してました。

今回の授業は、「新しいこと学んだ!上手くなった!!」というよりも、「弱点が分かった…今後はここを鍛えよう」というように、客観的に自分の画力を測れる内容でした。いつものワークショップよりも実りのある生徒が多かったんではないでしょうか。

講師陣的にも、やってよかったな、と感じておりますので、また定期的に開催したいなと思います!参加した皆、今日浮き彫りになった弱点をしっかり把握して、次回からの授業で着実に克服していきましょう!!

 

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幼児クラス:動物紙工作と忍者のおもちゃ

2019-03-18 22:48:33 | 幼児

受験生の皆様合格おめでとうございます。水曜幼児クラス担当の旭です。本日は自立する動物紙工作と、忍者の動くおもちゃをご紹介します。

紙工作の日の10分お絵かきでは、図鑑を見ながらサイの絵を描きました。こちらを睨みつけ威嚇する凛々しいサイと、横から見たサイのそれぞれを選んで描きました。サイの二本の牙と、倒されたジープや乾燥したサバンナの雰囲気で迫力満点ですね。

対照的に工作の方は、大変可愛らしい出来栄え。二人一組で胴体と足の色画用紙を組み合わせて、顔は自分の好きな色、好きな動物の形で作りました。

個人的な感想ですが、この作品を見て一番に思い出したのがJuri Wooden Toys (上図)でした。こちらも今回の作品も、シンプルですが温かみを感じていいですね。甘辛のバランスが心地よい週でした。

忍者のおもちゃ製作!生徒たちが大興奮だったのは言うまでもないでしょう。先生が事前に吊るしておいた見本を触ろうとして何人が一平先生に止められたやら。忍者は現代にも存在している説、煙幕実はオナラ説など、忍者に新たな定義がなされていく中で、10分お絵かきではオーソドックスな忍者スタイルをインプットしていきます。脚絆や腕当て、頭巾までよく描けていますね。引っ掛ける場所さえあればいつでも遊べる昔ながらのおもちゃ、いかがでしょうか?

ではこの辺でドロンさせて頂きます!!!(死語)

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吸収と拡散

2019-03-16 01:46:42 | 大人 油絵・アクリル

麻場 油彩

土曜日は岩田がお届け致します。

今回は、土曜日午前クラスの麻場さん。油彩を描き続けている方です。暗がりの中のオープンカフェと言いましょうか、灯りが灯る下でテーブルを囲んでいる風景ですが、情景がとても自然に表現されています。

卓上に灯された蝋燭、それを中心に人々の顔や周りがほの明るくなっています。そこに充てられた色の微妙な差異が上手く響き合い、その場の雰囲気を魅力的に描き出しています。手前から奥にかけて、人のシルエットにさえぬくもりのようなものを感じますね。

普段、幾枚かの画像などを組み合わせたりしながら一枚の絵を創作していくことも多い麻場さんですが、今回の油彩は、元の実画像に対して、比較的忠実に描かれている点では、ご本人の中で、対象を素直に描いてみるという意図があったのかもしれません。
とは言えその色合わせなどは、麻場さんの審美性を感じることもできます。

そういう意味でいうと、此度の行為はどちらかというと、「吸収」と捉えることができます。その反対に、自分の創造する世界を画面に投影させることは「拡散」です。吸収という行為がしっかりできる人は、又拡散という行為もしっかりできる。お互いは振り子の両極みたいなものだからです。
だからといって、全てを2言論的に語るつもりはありませんが、偏ったフィルターをかけずに素直に吸収できる人は、その吸収したものを上手にはき出すことができるのでしょう。

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だって女の子だもの

2019-03-15 22:39:26 | 小学生 絵画

大学を卒業したてホヤホヤの大竹です。今更ですが、時間が掛かってなかなか終わらなかった子達の自画像です。(自画像の授業についての詳しい様子は以前のブログに記載されています。)なかなか完成しない子が5〜6年生女子に集中したそうで、これについてはオバラ先生曰く「やはり自分を醜く描きたくないという美しさへのこだわりでしょうな。この時期のそういう自意識は、全然鼻に付かないどころか、むしろなんだか可愛いねー!」とのことでした。たしかに、ハロウィンの仮装の時も小学生女子達はチークやアイシャドウなどに興味津々でしたね。ファンデーションつけてつけて!と頼まれても、シミひとつないツルツルテカテカの若い肌のどこに粉をまぶせというのか…と戸惑った記憶があります。

私は小学生の頃はゲームばっかりやっていたオタクっ子で、服なんて着れればいいじゃん!というような美意識とは程遠いこどもだったので、同じように自画像を描いてもここまでこだわれなかったかも

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柄じゃなくても

2019-03-14 23:23:00 | 大人 油絵・アクリル

木村 油彩

花粉が無くなれば世界から戦争がなくなるらしいです。一平です。
本日はいつも誰にでもフレンドリーな日曜クラスの木村さんの油絵をご紹介します!

今回の作品のハイライトは、なんといってもこの目を惹くロマンチックな絵作りと言えるでしょう!2人の男女が浜辺で沈みゆく夕日を見ているのでしょうか、登りゆく朝日を見ているのでしょうか。全体の空気感は寒色系が多いのに奥の太陽により暖かい雰囲気が感じられ、優しい絵になりました。
海の上に浮かぶうろこ雲もとても美しく、この空の効果は、横に広がる水平線と波打ち際を、縦方向に引っ張り奥行きを出させる素晴らしい構成として一役買っています。
女性のドレスの質感や海の水面の表現など細かいところは、さすがミオス・ベテラン!といった所です。

そしてこの絵の最も凄いところは「描いた人がどんな人か分からない」という点にあると僕は思います。例えば、ピンク色の背景に可愛らしいキャンディやケーキが描いてある絵を見たら、ほとんどの人が「描いた人は女の子だろう」と考えると思います。でも描いた人が全身黒い服の長身男子だった場合、「驚き」や「その人やその人の作品に対する興味」がもっと湧いてくる、という良い意味での裏切りが発生するのです。要はギャップです。

僕は制作過程を見ていたのでどんな方が描いたか知っていましたが、もし完成したこのロマンチックな絵だけ見たら「若い女性の方かな??」と思っていたでしょう。そこが木村さんの作品の凄い所です。(狙ってやってないから更に凄い!)
過去のメルヘンな絵もぜひご覧頂下さい。

「自分ぽくない絵」を描くというのはとても難しい事です。「型破り」は型を知らないと破れないからです。なので最初は難しい事ではなく「普段はこっちの色を使うけど今日はあっちにしてみよう!」や「普段は人物ばかり描くから今回は車にしてみようかなぁ」など小さな実験や近くの所から少しずつ変えてみると、いつもと違う雰囲気で描けて、見る人を騙せるかもしれません。(笑)
皆さんも木村さんのように、たまには「柄じゃない」絵に挑戦してみるのも良いかもしれませんね!

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大人クラス勉強会

2019-03-12 22:40:33 | 大人 イベント

左 / 鉛筆デッサン ー ひまわり 土曜午前クラス 眞田

5月25日(土)16:00 ~ 17:20 / 講師・岩田主催 【花の絵】 勉強会のお誘い

大人クラス・学生クラス・チケット制に在籍の生徒の皆様が参加できる、年に一度の勉強会のお知らせですが、まず最初にお詫びを申し上げなければなりません。私、岩田の展覧会の関係で、予定しておりました日時(4月6日)を変えることになってしまいました。すでに予定を組まれていらした方には、多大なるご迷惑をお掛けしますことお詫び申し上げます。 

今年の勉強会テーマは『花』。
最近、「花ってどういうふうに描いたらよいのでしょう?」そうした質問を投げかけられることが何度かありました。
そこで今回は、花の構造やその描き方のポイントをお伝えし、皆さんにも実際に描いて貰います。
なかなか美しい花を描くことが出来ない方、花というモチーフと今まで対峙してきたことがない方も、あらためて「花」と向き合い、真正面から捉え直してみましょう。

※小菊、ガーベラのような中央に蕊(しべ)があり、周りに花びらが囲んでいるものをモチーフとします

日 時 5月25日(土)16:00 ~ 17:20(入室は15:45以降)
持ち物 デッサン用筆記用具
費 用  2,000 円 (参加申し込み時に徴収させて頂きます)
定 員  16名位

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川崎市美術展 入選作品

2019-03-11 22:47:45 | 学生

オバラです。今年も川崎市美術展に、学生クラスの作品を応募してきましたが、下記6名のみ入選致しました。部門ごとに入選数が決まっており、かなりな倍率が予想されます。
毎年こちらの思惑(予想)と違った作品の入選に、指導する立場の我々講師も翻弄されっぱなし。「なんでこの絵が落ちるの!?」は当たり前、「え?この絵でいいの?これ飾って大丈夫?」という作品もあり、基準が全くわかりません。まさに賭博!

左 萌恵 高2『蛇喰鷲』油彩 / 右 由紀 高2『鹿児島県産豚肩しょうが焼き200g』油彩

 今回はその賭けを見事に裏切ってくれた?代表作、写真右側ー由紀の『鹿児島県産豚肩しょうが焼き200g』。だいたいタイトルの意味が分かりませんし、作品自体も中2病っぽいし。
元々はアンティークな花瓶と薔薇の花の写真を見て描いていたのですが、花びらがなんだか分厚くなってきて「もういっそ肉にしちゃおうか?
」と買いに行かせました。しかし器用に肉を巻いて薔薇の花を作り、模写をしたまでは「まぁ面白くていいんじゃない?」だったのですが、まさかそれをそのまま題名にするとは!その豪快なセンスに脱帽です。入選しなければただの変な絵だったかと思うと、この絵に価値を与えてくれた市美術展に感謝ですね。

打って変わってその隣の萌恵の『蛇喰鷲』。小さい頃から小鳥を飼っている鳥類好き。好きこそものの上手なれで、前回ブログに載せたカラスの鉛筆デッサンも、繊細で素晴らしい描写力でしたが、今回は油絵の具特有のマチエールをふんだんに使い、迫力満点な風格をまとった鷲になりました。特徴的な鉤型に曲がった嘴と鋭い目の輝きがリアルです。また猛禽類とはいえ小首を傾げた仕草は鳥類共通で、らしさを丁寧に追い掛けました。静かで真面目な萌恵の安定感ある仕事っぷりは、何をやらせても信頼できます。そこを評価されたようで本当に嬉しく思います。

左上から 藍 高1『自画像』 油彩/ 優 中1『江の島 in 俺』油彩
さくら 高2『貴方の全てを食す』油彩 / 大志 中1『ゾンビバスター』水彩

こちら4枚は、以前にブログでご紹介していますので、記憶に残っている方も多いのでは?タイトルをクリックして頂けると前回のブログが見られます。

土曜日まで展示されていますので、お時間ございましたらぜひご高覧下さいませ。

 第52回記念 かわさき市美術展 入賞・入選作品展
川崎市民ミュージアム 2F 企画展示室2
2019年3月2日(土)~3月16日(土)9:30~17:00(入場は閉館の30分前まで)
※3月16日(土)のみ15:00まで
観覧料 無料 / 主催  川崎市・かわさき市美術展運営委員会

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