モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

やさしい光

2018-05-25 13:36:52 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 / 左 油彩 / 右2枚 色鉛筆

今日は木曜日の夜のクラスに通われている菅原さんの作品を紹介します!
菅原さんは、私がミオスで働き出した頃から既に通われていた方で、私がガチガチに緊張して話しかけるととてもフランクに応じてくださり、会話が続くにつれ緊張が一気に溶け「なんて優しい人なんだ…」と感動した思い出があります。

そして作品を見ますと、さらに菅原さんの人柄がわかる気がします。
色鉛筆で繊細なタッチで描かれた鳥、花。毛並みの艶や花びらの透明感、細かいディテールの表現が素晴らしいです。描き込みの足し引きのバランスの成せる技でしょう。
今回のつつじはやわらかな新芽が美しく、小原先生が「私が草食動物なら、一番最初に食べちゃいますよ!」と言うと、「小原先生に初めて植物を褒められた!」と喜んでいらっしゃいました。個人的にこのツツジの絵の背景の色合いがとても好みで、この同系色で明度を変えた組み合わせを自分の作品にも盗ませてもらおうと思いました(笑)

油彩の方も光のコントロールに成功しており、絵に奥行きが生まれています。塔の影も威圧感を出し、静かで厳かな雰囲気が演出されています。
本当はこのモチーフを描きたくなかったのに、緑の色幅を広げる修行の為に我慢して描かれたそうです。自分を鍛える真面目さ、勉強熱心さ、見習わなくてはと思わせられますね。同じ菅原の姓を持つ者として喝を入れられたような気持ちです!   菅原でした!

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絵を描く集中力

2018-02-28 22:27:03 | 大人 パステル・色鉛筆・他

馬込 パステル   

 水曜日担当の滝口です。
今日は、実は東京芸大のデザイン科一次試験のデッサンが昨日からあり、試験監督をして来ました。1日試験で石膏デッサンか構成デッサンの選択です。受験生たちの人生がかかった試験だけあって、やはり緊張感があり、黙々と絵に集中していました。試験監督仕事は見回りなので、そんな中邪魔はもちろん刺激してもいけないので、結構何もすることがなく辛い仕事なんですよね。堅いパイプ椅子に座りぱなしで、お尻がとっても痛いです。

それはさておき、今回紹介する馬込さんのパステル画とどういう関係のある前置きかというと、【集中力】です。
馬込さんは水曜日の夜の社会人の方ですが、とにかく集中力が凄いです。以前も油絵の方を描いているところ拝見させてもらい、教室は2時間のクラスですが、その時間は自分の制作する目的に向かってひた走るというか、自分の納得できる見え方までとにかく筆やパステルを動かし続けています。
このパステル画も、模写からのスタートでしたが、パステルの何度も塗り重ねたり修正できる特質を生かして、自分が見つけられる色や形をどんどん塗り重ねていきながら、現れた結果を見て違ければ直し、本当に絵が生き物の様に動き続けています。俯瞰映像を撮って見てみたらさぞかし凄い映像になるんじゃないかと思います。
もちろん人間が集中できる時間はおおよそ決まっています。1時間か1時間半ぐらいで集中力は途切れていくと思います。なので、ミオスの2時間という時間はとってもいい時間設定になってると思います。長すぎず短すぎず。その積み重ねで出来たこれらの馬込さんの作品は、集中力の痕跡だと思います。 

美術の表現の魅力や楽しさは、もちろん美的感覚的なセンスの部分や、技術、知識、興味、創造性と多岐にわたって、これといった答えがないところが面白さだと思いますが、集中力というのも表現にとっても影響を及ぼすことだと思います。集中力がなくなると、どうも何を表現してるのか分からない、同じことを繰り返してしまうなどあまりいい影響がないと思います。絵を描きながら、そんな自分の心の状態を知っていくのもとても面白いですよね。

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昭和40年男子

2018-02-17 19:21:50 | 大人 パステル・色鉛筆・他

白仁田 鉛筆・色鉛筆

比較的暖かい日が続きますね、岩田です。
今回は土曜午前クラス、白仁田さんの作品をご紹介致します。こちらデュークジョーダン、「FLIGHT TO DENMARK」というタイトルのアルバムジャケット模写をした作品です。デュークジョーダンは1960年、70年代辺りに特に活躍したジャズピアニスト。こちらは1973年に録音されたものだそうです。私もユーチューブ上で聞かせて頂きましたがとても良いですわ。雪の中デュークジョーダン本人が佇む味わいある写真ですね。
ご自身ジャズ愛好者故、今回のようなモチーフとなるのですが、車にしても何にしても白仁田さんの1900年代のちょっと寂れた雰囲気のモノ選びのセンスが抜群。

こちらの作品、最初は鉛筆だけでという予定でしたが背景のちょっとグレーがかった調子を色鉛筆で再現、又紙ジャケならではのシミや汚れもニクイくらい素敵に表現してるんです。
鉛筆の上から色を付けたことにより、少しぼんやりした印象もありますが何故だかそうした所もむしろ魅力的に見えてきます。
今回も「昭和40年男子」のセンスに共感する私でありました。

 

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原動力は?

2017-10-06 21:25:38 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆

大竹です。今回ご紹介するのは菅原さんの色鉛筆画です。ご自身で撮影された写真を元に制作されています、

前回に続き、今作もまた濃密な仕上がりとなっていますね。毛並みの質感が本当に素晴らしいです。お腹のあたりのモフモフ感なんて、見ていると思わず顔を埋めたくなってしまいます!笹を持つ腕の部分も、胸の黒い毛に埋もれないよう気を遣って描かれていました。写真だと小さくて見えづらいのですが、実物を見ると口から覗く小さな歯の硬い質感がよく表現されていて、パンダの柔らかい毛並みの中で質感のアクセントとなっていて面白いですね。お食事をするパンダのドッカリと座っているシルエットも上手く捉えられています!
菅原さんの作品からは毎回動物に対する愛情をヒシヒシと感じます。動物が描きたい!と強く思う反面、背景になるといつも力尽きてしまうんです…とご本人が仰っていましたが、背景の方もメインのパンダを殺さず、穏やかな空間を出す為に仕事をされていますね!手前の草はパンダや見る人の近くにあるので、パンダと同じようにしっかりと描き込み、地面の土や背後の笹はスッと抜けていくように柔らかく描かれています。平面の紙の上でも空間が広がっているので、よりパンダものびのび生きているように見えますね!

生徒作品展で子ども達から感想文をもらうのを誰よりも楽しみにしている菅原さんは、また媚びを売る為、旬なパンダを題材に選び「これで次回の展覧会も感想文長者ホクホク間違いなし!」とにんまりしていましたが、仕上がる頃に小原先生の「次回の展覧会は大人だけ京橋の立派な画廊借りてますよ!言ってませんでしたっけ?」の一言で、「えー!それじゃぁ子ども達が気軽に見に来られないじゃないですか!もう感想文ももらえないってこと?」と膝から崩れ落ちていました。邪な理由でこんなに可愛らしいパンダの絵を描いていたんですね。
これだけ素晴らしい作品を生み出す原動力となっていたのですから、子ども達の感想文パワー、恐るべし!

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夏の終わりに

2017-09-01 00:33:03 | 大人 パステル・色鉛筆・他

出町 『一版多色刷り』 木版・ポスターカラー

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは日曜大人クラスの出町さんの版画の作品です。夏の終わりを見送ってくれるようなこちらの向日葵は、日本画家・鈴木其一の向日葵図を見ながら制作されたものです。

なんといっても、真ん中に大きく置かれた向日葵が眼を惹きますね。ど真ん中、左右対称の構図は安定しすぎてつまらなくなってしまいがちですが、出町さんの場合は版画独特の絵具の表情が大きな魅力となっているので、絵としての面白さは全く損なわれていません。(ちなみに、鈴木其一の元の作品はもっと茎が長く、細長い作品です)
中央の種が密集している部分の丸く掘られた部分が、花脈や葉脈の線の中でアクセントになっているのも非常に面白いですね。版画の表現にとてもマッチしています。
ひまわりの蕾も、緑色の小さなかけらが集まっているようで、脇役ながらも充分な魅力を備えていますね。また、奥の葉の絵具を少なめにして薄く刷る事により、平面的な表現の版画でも前後感を出す事ができていますね。隅から隅まで見所が多くあり、鑑賞する度に新しい発見がありそうです。

現在も続けて鈴木其一の原画を元に版画を制作されています。向日葵とはまた違った魅力を持つ花ですので、どのような作品になるのか今からとてもワクワクしております。

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大胆な構図で

2017-06-10 02:12:54 | 大人 パステル・色鉛筆・他

當山 オイルパステル
 岩田です。本日は土曜午後クラスの當山さんの作品をご紹介します。今回の画材はオイルパステル。昔の風情が残る町並みの中で人がごった返しているようなシーンを切り取った一枚です。
 
オイルパステルってもしかしたら意外と使ったことが無い方もいらっしゃるかもしれません。クレヨンと色鉛筆の中間のような、どちらかというとざっくり描いていくのに適した画材で、細かい表現などはやや難しいかなという感じ。
でもこちらの當山さんの描いた作品を見てみると細部へのアプローチも頑張っているんですね。かなり使い方も工夫したと思われます。
 
画面も30号と大きいサイズなので全体の絵作りも中々難しかったかもしれません。手前にいる人物の色を暗く設定したり、脇役となる建物の描き方を敢えて少しラフにしてみたりと主役の親子の表情やしぐさに目がいくように試行錯誤を重ねていきました。
 
絵を見ている人も街の中に溶け込むような一点透視の大胆な構図で人並みの中に空間を作り、賑やかな雰囲気且つ楽しげな作品となりました。
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思わず触れたくなる羽毛

2017-06-02 01:46:50 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆 

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは菅原さんの作品です。頭の扇型の冠羽と青い体が特徴的なこの鳥はオウギバトというそうです。以前もそうでしたが、こちらのオウギバトもご自身で撮ってきた写真を元に制作されています。写真でしかお見せできないのが勿体無く思うほど、青い羽のふんわりとした質感が色鉛筆でみごとに表現されていて、触った時の柔らかい感触を見る人に想像させてくれます。体の場所によって違う羽の形や質感も見事に描き分けられていますね。すらっと伸びている尾羽もとてもかっこいいです!オウギバトの目印でもある冠羽もレースを編み上げるように丁寧に線を重ねて仕上げられています。この冠羽は求愛の際にディスプレイになるそうですよ。またオウギバトは足の表面が鱗状になっているのも特徴で、その鱗模様も1つ1つ細かく描かれているんです…!菅原さんの鳥への愛がヒシヒシと感じられますね。
咥えている枝は巣作りの為のものでしょうか?元の写真では背景にはもっと細い枝が沢山ありましたが、オウギバトを目立たせるために除いてあります。他にも、オウギバトが立っている枝も全てを描くのではなく、オウギバトの周辺をしっかり描いたりと画面作りにも気を使われていました。

ちなみに、現在制作中の動物は上野動物園でわざわざ取材・撮影されてきた人気ナンバーワンのあの動物ですが、そんな情熱的に素材選びをされていたので、純粋に描きたいモデルを求める為の行動と思いきや、なんと次回の作品展で子ども達からのお手紙欲しさに媚びを売る為の選択でした!笑
良い作品を作るというだけではなく、人に見てもらうための作戦もしっかり練られていますね…今から展覧会が楽しみになってきました!

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濁りのない美しい色彩

2017-04-26 22:31:27 | 大人 パステル・色鉛筆・他

松本 『スーラ模写』 クレヨン
 
 

お久しぶりです、アカリです。桜も葉桜になり、段々と暖かい陽気に変化してきましたが、皆様体調の方はいかがでしょうか。
今日は水曜夜間クラスの松本さんの最後の作品をご紹介致します!

この作品は、ジョルジュ・スーラの点描画をクレヨンで模写されたものです。パッと見た時の発色の良さ、そして濁りの無い美しさが非常に印象深い一枚になりましたね。混ぜたい色を画面上に点で並置させて色彩を作られており、点描画の技法が非常に生かされている作品に仕上がりました。特に、手前の青いドレスを着た女性の首から胸にかけての肌の艶やかさや、ドレス上半身の色使いが美しく、より一層この作品を引き立たせてくれているように思います。一枚この作品を飾ってあげるだけで、お部屋全体がとても華やかになりそうですよね。私もこんな素敵なドレスを着て、幻想的な空間の中で華麗に踊りたいな..と妄想が膨らんでしまったり。(笑)

松本さんは真剣にコツコツと真面目に制作されておりましたので、進度が非常に早く、且つ丁寧に制作されており、そのスピードに、ノロマな私は毎度驚かされていました。松本さんを見習わなくては..

松本さんは、出産の為4月一杯で退会してしまいましたが、ご自宅でもぜひ赤ちゃんの絵などを描いて、見せびらかしに遊びにいらしてくださいね!いつでもお待ちしております!

 

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大人クラスの一版多色刷り

2017-03-22 00:56:48 | 大人 パステル・色鉛筆・他

左から 松本 / 石山 / 原  一版多色刷り木版画 / ポスターカラー・黒和紙

お久しぶりです、アカリです。今回は水曜夜間クラスの松本さん、石山さん、原さんの木版画の作品をご紹介いたします。

どこか見覚えのある作品...と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、小学生クラスが行っていた若冲の鳥の一版多色刷りを、なんと大人クラスの方も制作されました!

お三方の制作過程をずっと見させて頂きましたが、一版多色刷りは彫刻刀を使用して木版を彫る腕の力と、美しい線を彫り出す繊細さの両方が重要になってくる作品だと思います。彫り終えた木版に載せる色と、実際に刷って黒和紙に載った出来上がりの色の風合いが変わるのも版画の面白い所ですね。

皆様の作品は、色を何度も試行錯誤しながら作られていたこともあり、やはり色の味わい深さや繊細さがそれぞれに感じられ、小学生クラスでは出すことができない落ち着いた品のある木版画に仕上がったと思います。同じ鶏でも、全く違った雰囲気の作品が出来上がりました。

油絵や水彩などを普段描かれている皆様ですが、今回は彫刻刀でひたすら彫って、彩色したら手早く刷り..と沢山の作業行程があり、いつもとは全く違った新鮮な気持ちで制作されていた事と思います。

新しい事にチャレンジしてみたい方や、息抜きに小学生クラスのカリキュラムをやってみたいなという方は、大大大歓迎ですのでお気軽にスタッフにお声掛けください!

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この筆致から

2017-02-18 00:38:56 | 大人 パステル・色鉛筆・他

河内 『馬鹿』 色鉛筆・鉛筆

岩田です、毎日頑張ってます。

本日は土曜午後クラス、河内さんの作品です。タイトル通り馬と鹿をそれぞれ異なった画材で描きました。色鉛筆は初めて使ったということですが、その扱いがとても良い感じです。

鬱蒼とした草の中からこちらを見ている鹿。主役を描く以前にこの草むら、どう攻略すべきか悩むところですがそこは河内さん、奥にかけて微妙にぼかしたり、手前の草と奥の草に強弱をつけるなど空間を自然に演出しています。特に鹿に使われているタッチがとても繊細。暗く落とした背景から浮かび上がるような角が印象深く描かれていますね。又、背中の辺りのうっすら光っているような毛並みも美しいです。

馬の方は鉛筆画ですがやはり光沢のある毛並みを鹿と同じく丁寧に描いています。頭部から鼻にかけての質感、筋肉による凹凸も良く観察していますね。河内さんの作品の特徴はなんといってもこの柔らかで繊細な筆致。丹念に重ねられた筆致からは、完成に近づくに連れてなにか妙にリアリティーを感じる像が浮かび上がってくるのです。この馬の作品、ノスタルジックな白黒写真のようで実に良いなあ。

 

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素直な絵

2017-02-14 23:33:24 | 大人 パステル・色鉛筆・他

三杯 色鉛筆

大学4年生の三杯さんは理工系の学生さんで、大学1年生から絵を趣味とすべくアトリエに通われています。突然ですが私は小さい頃から意地悪でイジメっ子な毒人間だと自覚しており直す気もサラサラございませんが、100人に一人位なけなしの母性をくすぐり無性に可愛がってしまう存在が表れます。その一人が三杯さんです。
大学生なのに、毎週激しい寝ぐせです。他の学生なら罵りバリカンでも使うところですが、「そこがまた味だよね…」と納得させられてしまいます。これは恐ろしい才能だと思います。
果てしなく純粋で、疑う事は知りません。自分より年下の大学2年生の大竹先生のアドバイスも、キラキラした目で「はい!」と聞き入れてくれます。騙されたり、就活でパワハラにあったりしないか心配でしたが、多分ここまで素直であると彼に悪い事をしたら天罰が降ると皆思うのでしょう。傷付く事もなく、意外とあっさり就職も決まりました。
作品からも、そんな彼の良い部分が醸し出されています。デッサンの狂いがなんだというのでしょう?いかに世間の目の方が濁っているかを気付かせてくれる、素晴らしい絵ではないですか!見ていると、微笑みが湧く絵です。温かい気持ちになります。
その証拠に、展覧会では子ども達から沢山の感想をもらっていました。「このえを見たら、コーラがむしょーにのみたくなってきた!」「こーら、かっこいい!ぼくもかいてみたいな。」見る人の心まで綺麗に素直にしてくれる作品なのです。 

大事なアイテムを取り損なったままラストステージまで進んでしまって「あれ?私なんか人生に必要だった大切なことを、然るべき場面で経験せずに、取返しつかないところまで進んでしまったんじゃなの?」と、後悔させてくれる人。私がどんなに手に入れたくても もう手に入れようがないものを、全て持っている人。あと1ヶ月で大学もアトリエも卒業してしまいますが、私に沢山のことを気付かせてくれた感謝の気持ちを伝えて彼を送り出したいと思っています。   オバラ

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色鉛筆で緻密なものを描く

2017-01-14 17:09:14 | 大人 パステル・色鉛筆・他

麻場 色鉛筆

遅ればせながら明けましておめでとうございます。岩田です。今年も充実した授業をしていきたいと思っております!

新年一発目は麻場さんの作品。画材は色鉛筆です。真っ赤な布の上に香水、貝殻などを置いて見た目にはかなりインパクトの強いモチーフとなりました。こちらの香水瓶、ガラスの質感もさることながら蓋などに施してある装飾が緻密、貝もかなり細かい凹凸がありちょっと厄介な感じです。

色鉛筆は消しゴムで消えにくい上に、芯先も直ぐに丸くなってしまうのでこうした緻密なものは色鉛筆だけで処理しようとするよりも、最初に鉛筆でアタリを取る時にある程度描きこんでおいた方が上手くいきます。とは言え、鉛筆と色鉛筆が混ざってしまうと発色も悪くなるので下書きの後は練り消しを転がして余計な鉛筆の粉を取っておきましょう。

今回の麻場さんの作品、実際に見てみると発色がとても良いんです。勿論最初に鉛筆でアタリをつけたのですがその仕事が必要最小限に抑えられているので鉛筆と色鉛筆が画面上で混ざっていないのです。更に幾つかの色を混色してとても美しい色を出しています。形や質感なども良く観察しており、大変バランスが良い作品となりました。そして基本的なデッサン力もアップしていると感じました!

 

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描画材の特徴を活かして

2016-12-03 16:55:13 | 大人 パステル・色鉛筆・他

河内  色鉛筆

岩田です。土曜日は来週含めて今年のレッスンもあと2回ですね。今回は土曜午後クラスの河内さんの作品。色鉛筆で描かれた鹿の絵です。こちらは二ホンジカでしょうか。白い斑点がとても印象的です。何かに気づいてこちらに振り返っているようなポーズも何とも可愛らしいですね。

明るい色から暗い色までの色幅もしっかりあって、メリハリがあります。うっそうと茂る草も良く描けています。そしてなによりも主役の鹿が素晴らしいのです。色鉛筆という描画材の柔らかい感じを活かし、毛並みを美しく表現しています。この無垢な顔の表情も大変魅力的です。

色鉛筆って特に最初はどこからどのように手を入れていったら良いのか迷う描画材だと思います。基本的にはデッサンのように黒い(暗い)方から調子を付けていくことは一緒なのですが明度、色相の事を同時に考えながら鉛筆で描いていくというのは正直ちょっと頭がこんがらがってしまいそうです。

又、描き進めに迷う原因として消しゴムで消すことが難しいというのもその一因です。色鉛筆のセットの中には白い色鉛筆も含まれていると思いますが有彩色を載せた上から白色はほとんど載りません。鹿のお尻の斑点のような部分は塗り残しておくと良いでしょう。

河内さんも描き出しは多少の戸惑いはあったと思いますが今までのデッサンの経験を活かし、最終的にしっかり描き上げました。次回も色鉛筆で素晴らしい作品作って下さいね!

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知恵の女神の象徴

2016-09-16 21:27:52 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆

大竹です。夏休みボケが抜けきれていない中、新しく課題が始まったり実習が控えていたりして猫カフェでいやされたーい!と思っていましたがフクロウカフェもいいかも・・・?!とこちらのフクロウの作品を拝見して気が変わってきました。

ご紹介させていただくのは前回の虎の綿密な毛並みのを色鉛筆で表現された菅原さんの新作です。顔、首回り、胸の羽毛の質感の違いをしっかりかき分けられていて素晴らしいです!胸のふわふわした羽に思わず触れてみたくなります。このフクロウ、瞳の上の黒い羽毛が眉毛みたいで可愛いですね。特徴的な羽の模様も一つ一つ丁寧に描かれていてフクロウらしさがよく表現されています。白と黒の羽の合間にオレンジが入ってるのも綺麗ですね。本当に写真でご紹介する形となってしまうのが歯がゆいです・・・!

フクロウはギリシャ神話では知恵の女神アテナの象徴ともされることから、森の長老や賢者のキャラクターとして描かれることが多いです。菅原さんのフクロウも、鮮やかな夕焼け色の瞳から知性が感じられます。瞳のツヤっとした小さな光も、絵の中のフクロウに命を与え作品全体の印象に大きく影響を与えています。猛禽類にはノネズミやモグラを仕留めることから少々怖いイメージもあったのですが、菅原さんのフクロウからは森の傍観する守り神のようなやわらかい印象を受けました。ペットは飼い主に似ると言われますが、動物も描き主に似るのでしょう。

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迫力満点!

2016-06-10 20:13:16 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆


今にもこちらを向いて威嚇をしてきそうな迫力満点の菅原さんの最新作、なんと色鉛筆で描かれているのです!
毛並みをよ~く見てみると様々な色が使われており、写真で見るのがもったいないほど丁寧に描き込まれています。ヒゲなどの白い毛の部分は菅原さんが編み出した描き方によって、細い線でも潰れず一本一本ピシッとキマっています。
どのようにしてお描きになったのかお伺いしたところ、もう廃盤となった製図用の硬質白の色鉛筆で、ヒゲの線を強く描き溝を作るのだそうです。溝になっていれば他の色を塗ってもそこだけ潰れずに残る、というわけです。私も小原先生も知らなかった技です…感服致しました。
アトリエのみならず、作品を持ち帰りご自宅でも試行錯誤して制作に取り組まれておりました。それだけ力のこもった作品ですので、虎の目にも魂が感じられますね。凛とした表情がとてもカッコいいです!
体毛の微妙な色の違いも丹念に追われていて、特に顔の白から黄土色への移り変わりが美しいです。ペットとして飼われるような猫ちゃんとは違った、力強くガッシリとした鼻や顎などの作りもよく出ていますね。
背景の強さもちょうど良く、木々の部分のタッチも不思議な揺らぎを感じます。まるで虎の威厳やオーラなどで背景がジリジリ揺らいでいるかのようです。
この虎ちゃん、頬のあたりの黒の模様が墨でシュッと描いたようで面白いですね。
こちらの作品は展覧会に出品されるそうです。(そうでしたよね?)その際は是非毛並みの描き込みやヒゲの部分に着目してみて下さいね。
大竹でした。
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