モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

愛情>技術

2010-05-24 04:10:00 | スタッフ講師
20100524斎藤 鉛筆

どうも幸介です!本日は大人クラスより斎藤さんのデッサンをご紹介いたします。

絵を見てもらえれば分かると思いますが、この猫、可愛いですよね!?そう、言わずもがな「飼い主目線」での愛猫をモチーフにしたデッサンですので可愛いハズです。家族ですから、愛情を持って可愛く描けなかったらこの絵を制作する意味すら見失ってしまいそうです。制作の最初も途中段階も「本物はもっと可愛い」とか「いかに可愛い表情を出すか」など、ご自身の家族へ対する『愛』に重点を置かれての制作でした(笑)

最終段階に差し掛かってからは、例えば明暗のバランスや額装・トリミングを考慮しての描き込みなど、細部と全体を考えての制作でしたが、なによりこの絵をここまで押し上げてくれたのは愛情に他なりません。

絵を描く事に具体的な方程式など無いのは誰でも知っていることです。芸術活動には感情が必須です。描きたいモチーフには何らかの感情が籠るから、力も入って絵に没頭するし、さらに没頭した分技術もアップします。先日の千野先生のブログもそうですが、好きなもの、描きたいものを描くのが上達&自分らしい絵のスタイルの発見への近道なのかもしれません。

静物などのモチーフをアカデミックに描いてデッサンを探求するのも絵の上達には欠かせません。しかし、もしスランプに陥ってしまったり納得できない作品が続いたのなら、愛情を注げるモチーフを描いてみるのが良いんだと思います。千野先生のブログでの伊沢さんや本日ご紹介した斎藤さんは、機械部分の難しいバイクや車、さらには毛並みや立体感の難しい猫など、実は結構難しいモチーフを描いています。愛情がなければ挫折してしまいそうですよね。でも結果、成功しています。

「技術を磨いて描きたいものを描く」のか「描きたいものがあるから技術を追いつかせる」のか、皆様はどちらでしょうか。ちなみに僕は後者です!!

田中幸介

コメント
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