晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS拡大撮影(10/5)

2021年10月06日 | ISS(国際宇宙ステーション)
今回のISSは距離が547kmもあるので天候状況が悪いときは撮影を見送るパスですが今回の撮影には特別な理由があります。それは低高度(200km)を通過するソユーズが見られる可能性があることです。

 10月5日のソユーズMS-19は3時間でISSへドッキングさせるためにバイコヌール宇宙基地上空をISSが通過したタイミングでリフトオフしました。



 その15分後にISSが薄明中の日本列島を通過していくので、正確な時間や位置は不明ですがISSの近くをソユーズが飛行していることになります。雲量は7~8ですがこれはチャレンジする価値があります。

本日のイベントデータ


で、結論ですがソユーズは見えませんでした。(見つからなかったという方が正しいかも…)

 運良く雲間からISSは見えたのですが…ソユーズらしき飛行物体は写っていませんでした。


こちらは拡大撮影したISS。580kmの距離と気流の悪さを感じさせる写りです。

今回はモノクロ惑星カメラでの撮影です。


 さて、今回のソユーズには美人すぎる宇宙飛行士さんが搭乗しています。女優のユリア・ペレシルド(Yulia Peresild)さんです。国際宇宙ステーションで初の長編映画を撮影するために12日間ISSに滞在します。写真右側に写っているイケメンさんが監督のクリム・シペンコ(Klim Shipenko)さんです。中央がパイロットのアントン・シュカプレロフ(Anton Shkaplerov)宇宙飛行士です。

 ロスコスモスによると映画のタイトルは「Challenge」(チャレンジ、挑戦)で、重要な仕事を完遂するためにISSへ向かうことになった医師の物語のようです。
 さきほどISSに到着したユリア・ペレシルドさんの様子を伝える写真が公開されましたが、金髪がすべて逆立っていたので撮影時のヘアメイクはどうするの~と気になってしまいました。

ISSの中で撮影される映画はどんな感じなのか公開が楽しみですね。

新月前日の月(月齢27.8 輝面比0.03)

2021年10月05日 | 青空の中の月
曇っているので撮影は無理だなぁと諦めていた新月前日の月を撮影することが出来ました~。

 大気圏突入直前のCZ-7 R/Bの撮影を終えてカメラを片付けていると雲間から細い月が見えていることを発見!急いで600mm望遠レンズを装着して数カットの撮影に成功しました。

 月が見えていた時間はわずかに2分間でした~。その時の写真がこれです。

2021/10/5 05:15:03 D810A 600mm F6.3 ISO1250 1/500sec(トリミング)


こちらは昨日の月、撮影時月齢26.8 輝面比0.08です。

2021/10/4 05:51:24 D810A 600mm F6.3 ISO250 1/640sec(トリミング)


こちらが 3日前(10/3)の月(撮影時月齢25.9 輝面比0.15)です。

2021/10/3 06:22:21 D810A 600mm F7.1 ISO250 1/1000sec(トリミング)


そしてこれが4日前(10/2)の月(撮影時月齢24.9 輝面比0.23)です。

2021/10/2 07:02:10 D810A 600mm F7.1 ISO250 1/1000sec(トリミング)


 さて、明日はいよいよ新月の撮影にチャレンジする日ですが、残念ながら天気はスッキリとした晴れにはならないようです。可能性はかなり低いですが早起きして待機しておくことにしましょう。

大気圏再突入直前のCZ-7ロケットボディ 目撃記録

2021年10月05日 | CSS(中国宇宙ステーション)
今朝の出来事で~す。
 確かに3時55分に目覚ましを止めて、一瞬目を閉じただけなのに
もう一度目を開けると驚くことに時間が4時25分になっていた…(単なる二度寝です)

 タイムトラベラーはこんな感じかと訳の分からないことを思いながら急いで
外に出て空を見る。晴れていれば新月前日の輝面比0.03の月が見えるはずだ。

 残念ながら空は薄雲で覆われて冬の一等星だけが滲んで見えていた。
今日はダメか~と思ったとき、カペラからふたご座に向かって移動する
明るい人工衛星が見えた。

 はて、ISSではないようだが…何だろう?と思ってHeavens Above のライブスカイ
ビューで調べると、CSS(中国宇宙ステーション)でした。明るさは1.2等級です。

 …ということは、この直後に大気圏再突入直前のCZ-7 R/B がやってくるはずです。
早速、イベントデータを見て見ると…
CZ-7 R/B 通過予報図

ほひょ、軌道高度がアポジーでも173kmしかありません。
これは今大気圏に再突入しても誰も文句を言わない高度です。

ひょっとすると大気圏再突入の瞬間を目撃できるかもしれません!

 ということで急遽 CZ-7 R/B 観測隊の出動です。太陽高度は-8.0°で航海薄明の空なので
CZ-7 R/B は見えないかもしれませんが大気圏に突入すれば話は別です。

 眼視で見るだけにしようと思いましたが、一応記録用としてカメラも用意しました。
まもなく時間です。空は青空でシリウスだけが明るく輝いています。雲もかなりあります。

 その時です!青空の中をUFOかと見まごうほどの輝きを放った高速物体が視界に飛び込んできました。明滅しているので明るさは一定ではないが最大輝度はシリウス越えをしているように感じました。

これがその時の写真です。はと座の上という低高度にもかかわらず異常なほどの明るさで駆け抜けていきました。ひょっとして燃えはじめるかも…と思ったのですが最後まで発火はしませんでした~。

2021/10/5 4:58:42~4:59:34 D810A f28mm F2.8 ISO1250 F3.2 1sec× 44

 Heavens-Aboveの通過予報ではこの通過以降、日本で目撃できる通過予報はありません。
たぶん、次に日本上空を通過する前に大気圏に突入するとからだと思います。

注:CZ-7 R/B とは9月20日にリフトオフした中国宇宙ステーション補給船「天舟」を乗せたロケット「長征7号」の第1段ロケットボディのことです。


〈11月7日追記〉
 天文ガイド12月号の「人工天体ガイド・12月(p107)」にCZ-7ロケットの落下情報が載っていた。それによると「日本時間2021年10月5日4時59分ごろに日本の上空を高さ約125kmを通過して、06時16分ごろロシアのアラル海の南方で大気圏に再突入したもよう」とのこと。このことから今回の目撃が大気圏再突入1時間17分前のまさに落下直前だったことが分かった。CZ-7 R/B 目撃中にひょっとしたら燃え始めるかも…と思ったことがあながち間違いでなかったことに驚いた。落下直前の人工衛星を見る機会はめったにないので貴重な経験となった。

10月3日の金星・土星・木星

2021年10月04日 | 金星
昨日10月3日に撮影した惑星たちです。

穏やかな晴天に見えたけど気流は秋風そのものでした~。



10月3日の金星データ Diameter=19.18" Magnitude=-4.20 輝面比0.61

2021/10/3 17h26m57s ASI290MC Shutter=1.126ms Gain=234 (39%) 60sec



土星 Diameter=17.51" Magnitude=0.54


2021/10/3 18h12m046(JST) CMI=290.1° CMIII=268.1°
180sec Shutter=58.91ms Gain=358 (59%) Autostakkert3 50% of 3057


木星 Diameter=45.95" Magnitude=-2.70
右端に大赤斑が半分だけ見えてます。木星表面に影を落としているのは衛星イオです。


2021/10/3 18h24m20s(JST)  CMI=240.3° CMII=69.6° CMIII=264.8 
Duration=90s Shutter=24.04ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3745



2021/10/3 18h39m19s(JST)  CMI=249.5° CMII=78.6° CMIII=273.9°
Duration=90s Shutter=24.66ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3572



2021/10/3 18h59m59s(JST)  CMI=262.1° CMII=91.1° CMIII=286.4° 
Duration=90s Shutter=24.66ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3649



2021/10/3 19h38m14s(JST)  CMI=285.4° CMII=114.2° CMIII=309.5°  
Duration=90s Shutter=24.66ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3649

 木星撮影後に海王星と天王星の撮影も予定していましたが気流も透明度も悪くなったので
またの機会となりました~。


まもなく落下か?CZ-7 ロケットボディー目撃記録

2021年10月03日 | CSS(中国宇宙ステーション)
 2021年9月20日に打ち上げられた中国・補給船「天舟3号」ロケットボディー(CZ-7)の大気圏再突入が近づいている。今朝は天気に恵まれて通過を見ることが出来た。以下、その記録である。

CZ-7通過イベントデータ(Perigee: 176.7 km  Apogee: 246.8 km)



 今朝は雲が多かったがラッキーなことに通過の直前だけ北の空が晴れた。4時31分過ぎ、カシオペヤ座で移動光点を発見。その明るさと異様な明滅、そして移動速度がかなり速いことに驚く。

 双眼鏡で覗くと毎秒3回という速い明滅を繰り返しており、フォーマルハウトを望遠鏡で見たときのような赤色や青色のフラッシュが混ざる色だった。

 最も驚いたのはそのスピードである。ISSが北極星付近を通過するときは天頂通過に比べてかなりゆっくりであるが、CZ-7はゆうにその2~3倍のスピードで北天を駆け抜けていった。軌道高度の低さを感じた。

 イベントデータでは光度不明となっていたが、今回の通過ではカシオペヤ座から北極星付近まではカペラほどでは無いがアルデバランとほぼ同じ明るさであった。そのことから光度は1等級はあったと考えられる。

 北極星の南側を通過した後は減光して北斗七星付近では2等級になった。これは逆光によるものと思われる。

 今回の撮影はISO1600 シャッタースピード1.3秒で連続撮影を行った。絞りは昨日の青空の中の月を撮影したときのまま(f/7.1)という痛恨のミスで背景の星がほとんど写っていないのが残念だが、けがの功名でCZ-7が適正露出になっていた。

↓ 北天を通過する様子(4時31分35秒~4時32分07秒)


D810A f70mm ISO1600 1.3sec F7.1


↓ 北極星付近(トリミング)



↓ 北極星の東側(トリミング)



当初のCZ-7落下予報日は10月6日となっているが正確な日時は不明である。

青空の中の月(月齢24.9)

2021年10月02日 | 青空の中の月
10月2日は早朝から台風一過の快晴になるという予報だったので、拡大撮影
の準備をしてX-37Bの通過を待っていましたが、思うほど晴れずカシオペヤ座で
かすかに通過が見えただけですぐに見失ってしまいました。残念~。

X-37B イベントデータ



 まー、X-37Bの撮影はまた今度ということにして今日の本題です。夜明け直後から予報どおり台風一過のキレイな青空が広がって二十六日月(月齢24.9)がくっきり見えたので、この月を使って究極に細い月を撮影するための機材チェックを行いました。…ということで、今日のブログは単なる撮影記録と備忘録で~す。

始めは600mm望遠レンズです。

NIKON D810A+SIGMA 150-600mm F5-6.3

2021/10/2 7h02m03s f600mm F7.1 ISO250 1/800sec(トリミング)


こちらは8cm屈折望遠鏡+モノクロ惑星カメラ。画角にはかなり余裕があります。
Sky Watcher EVOSTAR 80ED(f600mm F7.5)+延長筒+ASI174MM+IR Pass Filter(685nm)

2021/10/2 8h29m Shutter=1.401ms Gain=166 (41%) 25% of 1000frames


こちらは8cm屈折望遠鏡+カラー惑星カメラですが、画角は全く余裕がありませんでした。
カメラを90°横向きにして、奇跡的に入った…という感じです。

Sky Watcher EVOSTAR 80ED(f600mm F7.5)
 +延長筒+惑星カメラASI290MC+ UV/IRcut

2021/10/2 8h35m Shutter=0.469ms Gain=200 (33%)  25% of 1000frames

こちらはミニボーグ60nにカラー惑星カメラを装着して撮影した写真です。左右の画角は余裕がありますが上下はギリギリです。8cmに比べると解像度はかなり低下してますね。
mini BORG60n(f325mm F5.4)+惑星カメラASI290MC+ UV/ cut Filter

2021/10/2 9h03m Shutter=0.938ms Gain=200 (33%)  25% of 1000frames

撮影テストは以上で終了で~す。
モノクロカメラの解像度はさすがですね。
カラーは解像度が落ちるけど6cmが無難かも…ですね。