晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

真上に見える月

2008年11月15日 | 
11月14日は十六夜(いざよい)の月です。
仙台の日没時刻は16時26分、月出はその24分後の
16時50分。日没から月出までのこの微妙なタイムラグが
まさに躊躇する月、いざよいの月ですね。

さて、11月と12月の満月前後の月は、南中時の高度が1年中で
一番高くなるときです。11月14日の夜の月が南中する時刻は
24時41分、高度は78.053°です。

今夜は月が見えているようなので、その時刻に外に出てみました。
うひゃ~、月が真上にあります。首が痛い…
感覚的には高度90°という感じです。人間の首というのは
意外に曲がらないもので、(年齢差があるとは思いますが…)
高度78°は予想以上に真上です。(あくまで個人的感想ですが…)

自分のかげを見ると短いので、相対的に月の高さを
実感できます。(おお!これはいい方法だ。首が痛くな~い)

今夜は高層雲があるらしく月暈がうっすらと見えました。

11月15日0時37分 Nikon D50 NIKKOR10.5mm F2.8 3sec

こちらは以前撮影した日暈

2007年6月13日11時30分 Nikon D50 NIKKOR10.5mm F22 1/1600

この時の太陽高度は74.780°でした。おや…? あれ…?
ふ~むふむ、お~これは大発見です!

仙台で太陽高度が一番高くなるのは当然夏至です。
その日の太陽南中高度を調べると75.100°です。

つまり最大南中高度を比べると月の方が3°ほど高いのです。
こりゃ~首が痛くなるわけです。でも、なぜ?

理由は黄道に対して白道が5°ほど傾いているからです。
天文年間によると11月15日は月の赤緯が最北です。
だから、今夜は特に高度が高いのです。

さらに驚くべきことは、月の南中高度が78°を超えるのは
来月12月12日の月(満月前日)だけです。
その後は白道が黄道に近づいていくので、次回月の高度が
78°に達するのは…
なんと2026年の11月26日です。

さあ~大変です。これはりっぱな天文現象です。
見なくてはいけません!高度78°の月が見られるのは
今年はあと2回です。
1回目が、11月16日01時47分 高度78.421°(今日の夜です…)
2回目が、12月12日23時23分 高度78.447°
来年以降は2026年までありません。

真上に見える月をみるには今がチャンスです。
みなさんも眺めてみてはいかがでしょうか。
(観望前には首のストレッチをおわすれなく!)

注:上記のデータは仙台市におけるものです。
観測地によって月の高度は変わります。ちなみに
石垣島では2008年11月15日01時51分の月の高度は
87.627゜ になります。まさに真上に見える月ですね。

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