駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

目先のことにかまけていると

2017年11月14日 | 小考

 

 小池人気があっという間に萎んだ。「排除」とか「さらさら」という言葉遣いがきっかけであったようだが、詰まる所実力がないのに人気で膨らんでいたから、小さな穴から人気が抜けてアッと言う間に萎んだということなのだろう。この現象で一番の問題はそうした中身のない単なる人気で踊ってしまう有権者の意識だと思う。芸能ならともかく、政治が高々二年で陰るような人気で左右されるとしたら、国は綻びてゆくだろう。

 真贋や優劣よりも気を引く人気が鍵を握るとしたら宣伝力や策略がものを言うことになり、マスコミと言論を操作できる勢力が有利になってしまう。そうなると目先の利益や面白味が優先されて、地道な努力や良質な能力が顧みられなくなり、気が付けば国民は烏合の衆と化すだろう。

 ちょいといい男や女、あれこれ旨いもの、一見洒落た生活・・と目先の欲を追いかけ、不都合や不愉快は他人や他国を責めて憂さを晴らす副作用は既に出てきている。日本人は賢い日本には優れた技術があると、さほど賢明でもなく大した技術もない人が威張っていると実力はどんどん落ちてゆく。

 政府や国民は、研究者のうめき声にもっと耳を傾けないと技術立国は無理な話になってしまう。サイレントマジョリティがノイジーマイノリティに惑わされてはならないように、サイレントマイノリティの声に耳を傾けたい。

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