内科学会教育講演Bセッションを聞きに東京へ行ってきた。こうやって教育講演を聞くようになってもう20年になる。こうした企画に先立ち内科学会雑誌も読んで役に立つものに一新されたと記憶する。それまではどうもはっきりしない学会報告や臨床に殆ど役立たない研究報告が主で一部の人しか読まない会誌であった。どなたの英断だったか存じ上げないが、内科学会も臨床医学を尊重するように生まれ変わることができた。
毎度三日坊主で面目ないが、教育講演を聞いて一週間くらいは勉学の意欲が湧き普段に倍して勉強する。骨身に沁みて思うことは何年臨床の研鑽に励んでも、もうこれで良いという時は一生訪れないなあということだ。まだ触発されて勉強しようという意欲が少しは湧くから、もう少し医院を続けられそうだ。
新幹線の中で文芸春秋を読んだ。改めて石破という政治家はまともだと見直した。考えればわかる筋の通ったことが書いてある。井上達夫教授も指摘しているように、九条に付け足すなどということは安倍的まやかしなのに気付いておられる。安倍首相は憲法というものを理解していない。
惜しいことに、失礼を顧みず指摘すれば、石破さんは外見とものの言い方で、ものすごく政治家的に損をしておられる。
すべてを語ると題打たれた二階氏へのインタビューを読んでみたが殆ど何にも語っていない。二階氏は菅官房長官さんよりも政治的実力がありそうだけれども、基本的に世間的現実的にうまくやることが一番という点で似ている。出来もしないことは言わない言わせない。とても武術の達人には見えないが、政治的立ち回りの達人なのだ。立ち回りがすべてと言われれば成程そういうことかと思う。