駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

悲運だろうか

2011年12月21日 | 人物、男

     

 西本幸雄さんが亡くなって一ヶ月になる。北朝鮮で将軍様と呼ばれるキムジョンイルが突然死した。悪ふざけが事実となって重くのし掛かる国の、冗談を凍り付かせる人物の死は政治世界に大きな波紋を投げかけたようだが、私は将軍様と呼ばれる人物の生涯がどのように総括されるのかにさしたる興味はない。

 将軍倒れるの報に接し、なぜか急に西本さんを悲運の監督と呼ぶタイトルが思い出され、そんなことはないという思いが心に浮かんだ。多少不運?ではあったかも知れないが悲運とは総括できないと思う。多くのファンに親しまれ愛され、ぶん殴っても恨まれなかった男が悲運だろうか。日本シリーズ制覇がならなかったことは残念かもしれないが、一度優勝し一勝七敗では却って無残な感じがする。日本シリーズ全敗は価値ある仕事、リーグ優勝八回は見事な功績だ。

 妻の父親が大の西本ファンだった。ああそうかと思って西本の顔をじっくり見たことがある。成程味わい深い、いい顔をしている。関西の少年であったなら私も熱狂的な西本ファンになっていただろう。

 なんだか本当にいい男が減っていくなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする