駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

真実を明かす仕事

2011年12月05日 | 世の中

  

 マスコミを担うジャーナリストはかって無冠の帝王と呼ばれた。昔も本当にその名に値したのは少数だったろう。遺憾ながら、今や無冠の帝王は絶滅危惧種となりつつある。権力に抗わず、権力の露払いに甘んじる記者が多い。自分と家族が生き延びてゆくためには節を曲げざるを得ないと弁明するのだろうが、ジャーナリストまでも自らを糊塗して金力と権力になびいては、放射能の犠牲者は永久に安らぐことはできないだろう。 

 原子力政策の真実を白日の下の晒すことが、ジャーナリストの使命だと思う。原発は安全ではないことを明らかにした上で国民に選択させるのが民主主義とかいうものではなかったか。人間には制御困難な放射性物質、原子力発電後に放射性廃棄物が残りその無害化に何万年もを要するということを、原発安全は荒唐無稽の神話であったことを国民に理解させることがジャーナリストの使命だと思う。

 その上での選択でなければ主権在民は絵に描いた餅になる。尤も、それでも大企業の幹部でもないのに、高級官僚でもないのに、そして自分が犠牲者になる可能性が大きいのに、多少の犠牲は止むを得ないと言う人達が多いのかもしれない。

 ジャーナリストの方々には原発の放射性廃棄物こそ年金に負けず劣らず後世に負担を残すものであることを明らかにしていただきたい。

                            photo. R.Ogawa

 

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