駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

言葉尻は尻っぺた

2011年12月03日 | 世の中

   

 失言?を捉え、有名人(主として政治家)をとっちめる騒ぎが横行している。マスコミ主導によるものだが日ごろの鬱憤の憂さ晴らしか付和雷同する人が居る。失言も様々、一つの言葉など、発言された文脈状況の中で慎重に吟味しなければ、意味や価値は分からない。中には発言を歪曲して報道したものが独り歩きしたと思われるものもある始末だ。

 こうした動きにうんざりされている方も多いはずで、であればレッテル張りの思考停止に歯止めをかける発言をして欲しいと願う(している方もおられる)。

 流行語大賞なども順位付けしてお祭り騒ぎをするのは止めたらいいと思う。言葉が世相を反映するのは事実だが、その分析評価は評論家や学者にまかせ、流行語は例えば二十を取り上げて解説する程度が適当と思う。一つの言葉だけを顕彰して総括されては思考停止を助長してしまう。

 人物や社会の動きを一言で表すことはできないのは、本当は誰しも知っている。一言で表せないから小説や学術論文がある。少なくとも何百の言葉を連ねなければ、人や物事の一端すらを表すことはできない。お遊びと言う反論もあるだろうが、お遊びで終わらないのが思考停止の恐ろしさと思う。実際にお遊びでは終わっていない。

 角を矯めて牛を殺してはなるまい。可もない不可もない人物に危機が乗り切れるだろうか。

コメント (4)
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