立川市の警備会社で六億円強奪事件が12日あった。 六億と言えば大金だ。怪我はしているが誰も死んでいないし、盗まれた機関も保険が掛けてあるので経営困難になることもなかろう。残虐性がないので面白い事件として、素人探偵が知恵を絞るには打って付けの謎解きだ。私は犯罪に詳しいわけではないが、ちょっと考えてみたい。
それほどの現金が警備会社に置いてあるなど普通の人は知らないし、知っていても強奪可能とは考えまい。内部事情に詳しい人物が絡んだ用意周到で計画的な犯行だというのが第一の特徴と思う。
億単位の金を盗むことは決して出来心ではできない。困窮から金を盗もうと計画する人は億の現金を盗もうとは考えないはずだ。大金があるのを知って、しかも強奪可能と考えたからこそ起きた犯罪だ。つまり盗む動機は盗めるからというのが一番だと思う。
さほど経済的に困窮しているわけではなく、盗んだ金で豪遊などということをしない綿密な使用計画性を備え、万一足が着いても失うものの少ない地位家庭環境の人物の可能性が高い。しかもこうした荒事を実行する肝っ玉を持っている必要がある。逆上しての犯罪でないから、暴力は慣れていないとなかなかできないと思う。この暴力性と綿密性というのは一人の人物には共存しにくい資質で、勿論例外は多いと思うが、実行犯と計画犯が別々の可能性、あるいは二人組が計画担当と暴力担当に分かれていた可能性が大きい。脅かす時二人とも手や声を出したか知りたいところだ。この手際の良さは初犯とは考えにくく経験犯の可能性を示唆している。
窃盗犯罪はできるだけ少人数の方が分け前も多く仲間割れや足が着く可能性が低いので、この犯罪は実行犯の二人だけで行われたと考えるのが筋だろう。そうなると少なくとも一方はどうしてもこの会社に通じた人物ということになる。二人組となれば、主犯(計画担当)従犯(実技担当)に分かれ、主犯が持ちかけた犯行で、二人は当然顔見知り以上で従犯は得たり賢しのはずで前科ないし前歴は間違いなかろう。
当然、警察はこの線で捜査しているはずで、この犯人が捕まえられないようでは情けないと思う。いつも思うのだが、三人寄れば文殊の知恵で出来るだけ情報を公開し(ネットも活用)、一般人の智慧情報を活用すべきだ。医者の診療行為だって付き添いの観察や意見が参考になることはしばしばあるのだ。