駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

石造りの街を歩く

2011年05月08日 | 身辺記

  

 ヨーロッパに出かけると車窓から見た街並みがどの国も非常によく似ているように感じる。私にはヨーロッパの中の北南と西東がなんとなく予想できる程度にしかわからない。勿論、現地の人はすぐここはドイツ、フランス、イタリア、イギリスと区別が付くのだろう。しかもその中でどの地方とまで当てる人も居そうだ。

 街には色白色黒大きい小さい青い目黒い目・・・と種々雑多な外見の人達が何事もなく歩いている。十種類以上の民族人種が入り混じっていると思うのだが、私にはアジアアフリカ系以外は一体どこの系統の人だか、見当も付かない事が多い。ヨーロッパの人は体型や顔立ちから何系あるいはどことどこの混血などまでの見当が付くのだろう。

 ヨーロッパは殆どが陸続きなので、移動が容易で自由になった現在、EUは自然の流れに思える。むしろ一衣帯水の大陸で、十数カ国がよくこれまで独自の文化と言語を保って来たなあと感心してしまう。尤も、これは単純で素朴過ぎる感想かもしれない。ヨーロッパのギリシャローマからの歴史や基調にあるキリスト教という宗教を知悉すれば、語り尽くせぬ理由や経緯が溢れ出てくるだろう。

 旅行に行ってもしばらくすると忘れてしまう感覚なのだが、今現在のこの時間にも地球のあちこちには様々な人種民族がそれぞれの日常を生きているのだと実感できるのは、海外旅行の醍醐味だろう。それに、歴史あるヨーロッパでは百年以上の昔、漱石が訪ねた場所だなどと思いながら散策できるので感慨も一入だ。

コメント (2)
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