駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

医療従事者を何だと思っているのか

2009年10月22日 | 医療
 昨日(10月21日水曜日)、新型インフルエンザワクチンが漸く地方都市の我が医院にも届いた。
 当院には四人分、職員は七名なのにだ。
 この謎が解けますか?。要するに医師と看護師の分で、受付事務の三人分はないのだ。
 患者さんと最初と最後に僅か数十センチの距離で面と向かって話をしている受付事務員は医療従事者じゃないという計算になっている。どういうことだろうか。
 インフルエンザワクチンを持ってきたのは薬の卸問屋で、なぜ当院は四人分なのかと聞いても理由は一切聞かされていないので答えられないの一点張りだ。確かに薬の問屋が県の担当者から各医院の本数の理由を聞いているはずはなく、彼等を問いつめてもしょうがない。
 受付事務は員数に入っていないと聞いてはいたが、悪い冗談だろうと思っていたら、本当だった。高齢予備軍の私と五十代の看護師には遠慮してもらい、若い方から四人打つことにする。何とも得心がゆかない。
 折角、医療従事者は一回打ちにしたのだから、当然実質的医療従事者にも供給されるものと理解していた。内科小児科の受付や事務は患者さんと間近で説明をする最前線のれっきとした医療従事者なのだ。インフルエンザ最前線で弾の飛び交う塹壕で働いている。厚労省は現場を全く知らない。抗議したとき声の小さい者は無視というお役人体質丸見えだ。長妻大臣、役所の石頭は全然治ってないぞ。

 
コメント (2)
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妙薬、遼爪垢

2009年10月22日 | 町医者診言
 ゴルフの観客は間近であこがれのプロのプレーを見ることが出来る幸せ者だ。ところが選手が集中からまさに打とうとする瞬間写真を撮る馬鹿者が居る。流石の石川遼もシャッター音に集中を乱されミスショット。そのために優勝を逃したと言ってもよいのだが、試合後のコメントでは、不届き者には触れず、冷静にこやかに自らの明日を語ったと言う。まだ18歳になったばかりというのに、こうした対応とコメントが出来る凄さに感嘆する。
 新聞ではマナー違反と出ていたが、これはルール違反。ルールを守れない人に見学する資格はない。ファンだからと甘く対応する必要はまったくない。常識以前の違反だから当然退場だ。
 石川遼の起承転結のある見事なコメントと振る舞いは、紙上画面の裏表で蠢く人達の見本だ。彼の何倍も年を取っている人も煎じて飲むとよい。
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