駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

コーヒー再考

2009年10月03日 | 旨い物
 毎朝コーヒーを一杯飲む。もう20年近くペイパードリップで愛飲してきた。ここ数年は豆をネットで注文その都度を挽いて飲んでいた。
 ところが一年ほど前からインスタントに変更、今はネスカフェゴールドブレンドを飲んでいる。なぜか、認めたくはないのだが年を取ったらしくわずかな手間が億劫になったのだ。朝コーヒーを入れる手間くらい心の余裕の現れと思うのだが、後片付けがうるさく感じられるようになった。
 インスタントは香りに乏しく風味に欠けるが、いつも平均の味で、55-65点、なによりも簡単だ。豆を挽いて入れれば良い香りがして、気持ちよいのだが味は不安定で、50-90点、いつも美味しいとは限らない。悪い性格なのだが、手間暇掛けて美味しくないと面白くない。何がスペシャルブレンドだスペシャルなのはプライスばかりと自分の腕を棚にあげて、某有名店のコーヒー袋に悪態をついていた。
 プロの由縁は美味しく入れるのは勿論だが、何と言ってもいつも同じ味を提供できる安定力にある。80-90点の味がいつも出せればプロだと思う。市内に二件ばかり美味しいコーヒを提供する喫茶店があるのだが、多少ぶれがあったも80点以下のことはない。稀だが何かある時はマスターが「今日のはちょっと**で、少しかも知れません」。とこちらが気が付きもしない問題点を説明してくれる。
 どういうものか旨いコーヒを供する店は清潔できちんと整頓されている。例え旧くても乱雑ではない。頑固男がカウンターの中で店内を睥睨している。大体無口で直ぐにはうち解けない。まあ、例外はあるかも知れないが稀だろう。職業と性格には濃厚な関係があると確信している。初めての客におしゃべりな店は名ばかりコーヒと相場が決まっている。もっとも頑固もほどほどで偏屈まで行くと、どうかなと思うこともある。
 インスタントではネスカフェに一日の長があるというのが私見だ。
 
 あーとそれから、旨いコーヒを味わうには心の余裕も必須のようです。

 
コメント (2)
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