駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

応答あり

2009年10月29日 | 人生
 何が運命を分けたのだろう。船内に留まった三人。コンコンと船体を叩く音を何と聞いただろうか。
 闇の中、狭い閉じた空間の中で水だけの四日間、想像を絶する命の限りだ。人間だけが送れる最も単純な信号、トントン。波や風の音ではない。紛れもない救助の信号が狭い闇にどう響いたのだろう。
 救助隊員は丸四日間の閉塞空間からの、思いがけぬ応答に耳を疑ったろう。途端にアドレナリンが噴出し勇躍船内に救出に向かう。
 待つか進むか、いつも危機に直面する時迫られる、生死を分ける決断。
 そして、この奇跡の陰の功労は諦めない精神だと心に刻まれる。
  
コメント
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