玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*廃棄物の最終処分場

2012年07月05日 | 捨て猫の独り言

 玉川上水の右岸におびただしく自生していた「ノカンゾウ」を庭のところどころに移植したのは昨年だった。春になって地際から切り取り、さっと湯がいて酢味噌で食べた。初めての経験だった。ノカンゾウは夏になって葉が伸びて嬉しいことに庭の片隅で一株だけオレンジ色の花をつけた。畑のキュウリは少しの油断でとてつもなく大きくなってしまう。つぎからつぎに収穫しなければならずその消費に近隣に助けを求めている。ミニトマトの方は赤く熟したものからゆっくり収穫している。

 小平市が主催し4日に行われた環境学習講座第2回は西多摩郡日の出町にあるゴミの最終処分場の見学であった。市報には「処分場のオオムラサキを見に行こう」として国蝶のオオムラサキが色鮮やかな翅をひろげている写真が添えられていた。今回は蝶に魅かれたのか40人の募集定員を5人こえる盛況だった。ゴミ問題が暮らしにとって重大問題であるとしても「ゴミ処分場を見に行こう」では参加者は多くはなかっただろう。市報のオオムラサキの写真は際立っていた。

 「東京たま広域資源循環組合」は多摩地域25市1町で構成され、約400万人のために日の出町にある二つの最終処分場の管理運営を行っている。日の出町の住民の理解なしにはできない事業である。それに報いるには環境保全への取り組みが十分なされなければならないだろう。日の出町は北は多摩川が流れる青梅市と南は秋川が流れるあきる野市に挟まれた人口1万6千人の丘陵の町である。1998年から稼働している「二ツ塚処分場」では2006年にエコセメント事業が本格稼働し、持ち込まれる可燃ゴミの焼却灰の全量がエコセメントにリサイクルされるようになった。埋め立て期間が当初予定16年のところ30年以上に延長できることになったと聞き痛く感動した。

 14年間にわたる埋め立てが1998年に終了したのが「谷戸沢処分場」である。埋め立て終了後も万全の維持管理を行い順調に自然が回復している。埋め立て跡地の一部はグランドとして地域の人たちが利用している。22ヘクタールという広大な草原には清流復活貯水池など新たな水辺環境が作り出されたり、谷戸沢ビオトープ(生き物が生息する空間)としてのさまざまな施設が整備された。使われなくなった旧管理センターは見学者用施設として改修され「谷戸沢記念館」としてオープンした。平原の一角には幼虫を鳥などから守るために白いネットで覆われたオオムラサキケージがあった。中に入るとエノキの十数本の鉢植えがあり木の葉と見紛う緑のサナギを見ることができた。3グループに分かれて水辺に移動し「オオムラサキの放蝶」が順々に行われた。ケースには雌雄2匹の成虫がいて蓋を開けてもしばらく止まっていたが、うながされて空中高く舞い上がると雑木林に消えていった。

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