玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

玉葱・じゃが芋の土用干し

2011年07月28日 | ねったぼのつぶやき

 土用と言えば鰻と相場は決まっているが、鰻は今や年から年中食べられる。主婦にとってこの時期欠かせないのは土用干しの方だ。自家製の保存食(梅干し・干し野菜)・乾物を太陽に当てる。しかし自家製というのは、農家ならともかく普通の家庭では少数だろう。何でも売っているし必要なら買えばいい。梅干しだって乾物だってそう。第一手間いらずだ。

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 それが農協の野菜市で芋がらを見かけ、ズイキを作ろうと思い立ったのは退職後だった。それ以来ズイキ作りは私の年中行事と化した。そして大根やシイタケを干し、乾物を多用する煮物の登場も多くなった。梅は大粒を仕込んだ3年物が未だ残っている。買うとなれば、塩加減のいいのにあり付くのは簡単ではなく、高価にもなった。干し野菜を使った料理本もあるようだ。朝材料を切って日干しし、夕方料理に使うと甘味が加わって美味しいらしい。(写真はクリックで拡大)

 今年は千葉の旧友から、週末農業のご主人が収穫なさった玉葱が届けられた。次いで体に優しいという天然素材の味噌や醤油迄送られて来た。その後神奈川在住の弟からも玉葱・じゃが芋が収穫できたと小箱が届いた。これらも庭に転がし丸一日干した。首根っこが残っている玉葱は包帯で結わえ吊るした。そうやって保存可能な食料の日干し等の作業をしていると、心豊かな気分に包まれる。それは何故?人は太古の昔から食料を求めて生きてきた。それは現代も変わらない。キット食料への希求が私達のDNAに深く刻印されているからだ。それ故にこうした行為は私達の気持ちを豊かにしてくれるのだ。

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*日韓交流

2011年07月24日 | 捨て猫の独り言

 日曜の夜8時は惰性でNHKの大河ドラマを見る。夜9時からは全60回という韓流ドラマ「トンイ」を見る。これは録画したものを見ることが多い。「トンイ」はこの4月から始まった。私が韓流ドラマに本腰を入れて付き合うのはこれが初めてだ。主人公のトンイは朝鮮王朝の中期、最下層の身分から19代王スクチョンの側室になった実在の女性である。トンイを演じるのはハン・ヒョジュさんで「日本には10回ほど来ています。一人で旅行したこともあるんです。みなさん親切で、来れば来るほど好きになります。一緒に仕事をしたい監督や俳優さんもたくさんいます」と言う。

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 ごく最近東京都生まれの笛木優子という女優の存在を知った。2001年「ホタル」で映画デビューするなど日本での芸能活動のある彼女が語学留学のため3カ月の予定で訪れた韓国で、ひょんなことから韓国のドラマに聴覚障害者の役で出演することになる。そのとき付いた芸名はユミンである。韓国デビュー時は日本人であることを隠し韓国人女優として人気を得た。後に日本人であることを告白し波紋を拡げる。日本人ということだけでこんなに嫌われるのはなぜか。そこで笛木優子は歴史の本を読みあさり韓国を理解しようとする。そして現在も韓国と日本の架け橋となって活躍している。

 先日の朝日アマ囲碁名人戦で優勝したのは韓国出身のホン(洪)・ソッギさん24歳である。韓国出身者が優勝するのは5回目という。洪選手は小学1年で父親に囲碁を教わり国内外のアマ棋戦で活躍した。大学では日本語と日本文学を専攻した。碁打ちの引退を描いた川端康成の小説「名人」を読破、別府や有馬の温泉を訪れては2時間は湯につかった。それだけでは飽きたらず今年の4月に来日し、大阪府箕面市で暮らし日本語などを学んでいる。井山祐太名人(22歳)の「自由な碁」にあこがれるという。 「碁盤には人生のすべてが詰まっている。なぜなら囲碁は棋譜がすべて異なり、打ち方一つで盤面は広くも狭くも感じるから」と洪さんは答えている。

 私も最近は碁に親しむ時間を多く持つようになっている。一局の碁は序盤の布石、中盤の攻防、終盤のヨセまでかなりの手数がかかる。囲碁に対する私の感じ方は洪さんと異なり、終局までのその手数の多さを人生の道のりと考える感じ方である。盤面で広い狭いの感じ方ができるようになれば私の勝率も上がることだろう。洪さんの愛読書の一つは、少年の葛藤と成長をつづる村上春樹の「海辺のカフカ」だという。主人公の悩みに共感するという。洪さんのような若者の存在にみられるように、日韓の交流は今後ますます盛んになるに違いない。日韓の若者たちの健やかな感性に期待したい。(写真は たいまつ草)

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世界制覇・女子サッカー

2011年07月21日 | ねったぼのつぶやき

 閉塞状態で全く出口の見えない日本中が「なでしこJapan」のニュースで湧きたった。当朝7時のトップニュース(NHK)はこれでしかも30分放映していた。帰国後、都庁舎を表敬訪問した代表団に「なんで銀座だけでもパレードをやんない!」と知事が怒り、嘆いて見せたという。今回の震災・放射能問題で福島は世界中に知れ渡ることになった。オリンピック誘致に失敗した人が福島の復興をダシに再度誘致運動に乗り出すという。何だか胡散臭い。復興が先ず何より先だろうが・・・と思う人も多いだろうに。

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 そして新聞の下欄に踊る週刊誌の広告。決して恵まれてはいない彼女らの経済状況や練習環境への苦言ならまだしも、知られたくも・知りたくもない情報がタレ流され始めた。ネタを仕入れて売る商売人のエサ同然だ。有名人と化した彼女らの個人情報は、芸能人のネタ同様に受容されねばならないの? 彼女らの視線は次なる戦いこそが真剣勝負と前を向いてるのに。

 私も野球には興味をもてないけれどサッカーは好きな方だ。但しこれは男子サッカーに限られていて凡そ女子サッカーは視野になかった。女子サッカーのTV放映を見たのもドイツ戦が初めてだった。それがたったWCの3戦を見ただけで虜になった。最高の世界レベルの舞台で普段の力を発揮出来たことは驚嘆に値する。栄冠は屈せず・倒れず・諦めず走り続けた者達の頭上に遂に輝いた。普段の練習すらも経済・時間・環境どれ一つとっても厳しい現実だと言うのに。

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*松明堂とたいまつ草

2011年07月18日 | 捨て猫の独り言

 駅前の書店が今年の5月31日に閉店した。その最後の日に私が散歩の途中に立ち寄り閉店のことを知ったのは全くの偶然だった。本揃えや陳列方法がとても刺激的で好感のもてる本屋さんだった。かつて職場に出入りする書店では1割引きで買えたから、この店で本を購入することはあまりなかった。地元の書店の売り上げに貢献できなかったことは今にして思えば残念なことである。閉店の理由や今後のことなどを知りたかったがこれまで誰にも聞かずにいた。ところが月2回発行される地域情報誌の最近の7月中旬号に閉店の記事が出た。そこでおおよそのことを知ることができた。

 見出しは「鷹の台駅前唯一の本屋さん 松明堂書店が閉店」である。開店20年後老朽化した店舗を地上2階地下1階に改築するのを機に、地下にコンクリート打ち放しの多目的ホールを設けた。本屋のオヤジが文化を始めた!と異色の広告でアピール。87年開設記念展には実父を引っ張り出して「松本清張が菊池寛を語る」講演会を開催した。これまで491回の多種多様な企画展を開催してきた。隣りの関根文具店は「活字離れなどもあり苦慮した末の決断だったのでは」と言う。店舗は維持してテナントを募集している。45年の歴史を閉じたわけである。歩いていける距離に書店が無くなった。退職した身にはいささか不便なことである。

 梅雨明けの庭に、たいまつ草が今を盛りと白く咲き誇っている。その隣りには、おいらん草だ。初めて見る花に嬉しくなり、これを株分けしてくれた人に電話した。「一年後に我が家の庭で無事に花開きました」と。その人は昨夏の八ヶ岳山荘でそれぞれの一葉をちぎりその葉にその草の名を書き添えて持ち帰らせてくれた。そのこまやかな気配りのおかげで、私はそれを見てただちに草花の名を呼ぶことができた。思い立って感謝の電話をするとあいにく先方は留守だった。「とくに用はありません。たいまつ草とおいらん草が咲きました。このことをお知らせしたくて電話しました」と留守電に入れた。2時間ぐらいして返事の電話が入った。「ハーブ系ですから香りやらなにやら長期間楽しめますよ。私どもは、まだしばらくは東京です。八が岳ではまだ咲いていないと思います」    この夏の松明堂とたいまつ草は全くの偶然にすぎない。しかし奇妙に私の記憶に残りそうである。

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ドラム式換気扇の掃除

2011年07月15日 | ねったぼのつぶやき

 本を借りる際「オレンジページ」を1冊入れるようにしている。定価290円の安価な月刊誌で、季節に合った手頃な料理や家事全般満載で役に立つ。活字を苦手としている若者向けのせいか、写真やイラストが多用され読みやすく億劫な家事でもヤル気にさせる。そして家人の何事が始まる?・・・といった視線を尻目に、この暑いさなか「ドラム式の換気扇の徹底掃除」に挑戦した。

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 先ずは道具を揃える。一部は案内に従い手作りし、キッチンのカウンター上の全てを除ける。次いでガス台に跨り、覆いの中に頭をつっこみ換気扇全体の解体に移る。取付時を考慮し慎重に事を運ぶ。全ての部品を45cm大のビニール袋2枚にお湯と洗剤を混ぜた液に漬け込みゴムで縛る。その間に解体不能の構造体の中を懐中電灯で覗き込む。送風で外気に吐き出される油煙から滴り落ちた油が、ベットリと周りを汚し底には固まっていた!。懐中電灯で照らしながら、洗剤や小道具を駆使しきれいにするのに2時間近く懸った。7~8年前業者に頼んだが、彼等はドラムだけしか磨かなかった。

 ここからが本番だ。たらいに入れ置いたビニール袋から部品を一つずつ取り出し、研磨剤、磨き砂、金属たわし、金属べら、歯ブラシ、割り箸、竹グシ、特製小道具と道具を使い分ける。2~30枚もの羽根をもつドラムは角度が付いていて一枚ずつ左右、表裏と何度もこする。ベットリと粘る汚れは雑巾と化したタオルに擦り付けないと取れない。結局正午からはズーッと夕刻迄風呂場の入口に腰かけた侭だった。朝から夕刻迄日がな一日やっていたのだった。お湯を使いながらの作業で、汚れを擦り付けるタオルを何度も折り返しながらそれでも3本使った。「丸で気違いだ」と家人は言い最後の取り付けは手伝ったけれど、確かに私はやりだしたら気違いになってしまう・よ・う・だ。(写真は おいらん草)

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*梅雨明け

2011年07月11日 | 捨て猫の独り言

 気象庁は9日に関東甲信地方の梅雨明けを宣言した。玉川上水では土手にヤマユリが咲いて梅雨が明け、ニイニイゼミが鳴き始め、最後に大雨と雷が鳴って夏本番に突入するのが常である。この時期に緑道を歩くとクヌギの樹液の発酵した甘酸っぱいにおいが漂ってくる。樹液にはカナブン、クワガタ、カブトムシの他に蝶や蜂が集まる。これらは子供たちへの素適なプレゼントだ。アジサイ、ネムノキ、ノウゼンカズラ、テイカカズラに続いて新たにムクゲが咲きだした。

 ムクゲは漢字名が槿、無窮花で万葉の時代には「朝顔」と呼ばれていたという。朝に花が開き、夕方にはしぼんでまた翌朝開き、一重のもので2~3日、八重の長く咲くものでは2週間位一輪の花を楽しめる。白居易の詩の誤訳から一日花との誤解が多いという。私の育った南の島のハイビスカスによく似ている。こちらの漢字名は仏桑華で、これを子供の頃はアカバナと呼んでいた。調べてみると、やはりどちらもアオイ科である。

 今年は5月に植えた苗が思いのほか順調に育っている。4本のニガウリはすでに一階の屋根の高さまで駆け登り、葉が繁って緑のカーテンと呼ぶにふさわしいぐらいに育ち続けている。ニガウリの花は多く咲いたが実はどうだろうか。2本のキュウリ、3本の桃太郎トマト、2本のミニトマトからはこれからも引き続き収穫が期待できそうである。来年も苗はJAで購入するつもりだ。先日知人からは畑で収穫したという玉ねぎ、ジャガイモが届いた。これは私には真似できないことだ。

 つい最近のこと、庭では私が初めて見る花が咲きだした。昨年の8月に訪れた八ヶ岳山麓にある山荘から株分けしてもらったものだ。そのとき山荘の主は、3種の草花の押葉を作り、その裏にそれぞれの草の名をマジックで書いたものを持たしてくれていた。このこまやかな気配りのおかげで今度咲いた花の名をすぐに知ることができた。一つめは「おいらん草(フロックス)」、二つめは「たいまつ草(ベルガモット)」である。残念ながら三つめの草は、すでに消滅したのかどこにも見あたらない。それにしても花が咲かないと、その存在に気付くことができないというのも情けないことだと思う。

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「毒だみの花」はお好き?

2011年07月08日 | ねったぼのつぶやき

 どくだみが道端や荒れ地に今は盛りと咲き誇っている。生薬として薬草にしたり乾燥させて毒だみ茶にしたりと活用もされている。確かに花自体はカレンで八重咲きは美しい。しかし私はどうしても好きになれない・・・どころかハッキリ言って嫌いである。あの臭いもイヤだ。なぜなら地下を這いまわる根っこの余りの繁殖力の強さに、早くやっつけとこうと気が逸るのだ。

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 以前はそうでもなかったのに鳥が種を運んで来たのだろうか。北側の狭い裏庭にそれが芽吹きウッカリすると密生するようになった。彼等はシブトイ。地下で年から年中、縦に横に上に下にと地下茎をエンエンと延ばしている。それがこの数年、前庭にも顔を出すようになった。そしてこの時期、庭石や草木や思いもかけない場所にニョキニョキと花をさかせる。この時期に限らないのだが、身辺にコレを見つけるや、私は土を掘り起こす小道具を片手に戦闘体制に入る。ジックリ腰を据え、深く掘りこんで根っこまで引き抜かんとするが、悲しいかないつも途中で千切れてしまい、根絶に向かえない。毎年格闘するが完敗の憂き目に会っている。

 双璧であるもう一つの難敵はゴキブリだ。毎年2~3匹は出くわす。彼らの根絶も難しい。根絶して安心する勿れ。敵は飛来してくる。目にした瞬間私は鬼の形相になり一発必中を期す。敵も瞬時動きを止め真剣勝負を挑んでくる。こちらも家族総出で戦闘態勢に入り、物を除け、逃げられても追える体制で臨む。しかしその敏捷さに負けて再会も叶わねば、彼等との不本意な同居を強いられるしかない。この一年幸いにも出くわしていないけれど・・。

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*夏至のつぎは小暑

2011年07月04日 | 玉川上水の四季

 玉川上水が仕事場だと言ってはばからない鈴木さんは節気ごとに「玉川上水の四季」というパンフレットを発行している。最新の「夏至」につぎのようなお誘いが載っていた。6月の日の出は4時半少し前で一年で一番早い夜明けだ。朝の光が北東の方向から暗い木立に射し込み、その瞬間木立はシルエットになり別世界の光景になる。この光景をさらに素晴らしいものにする条件は前日までの雨が夜中に上がり、快晴の朝を迎えた時だ。朝の光と朝靄が織りなす幽玄の世界が出現する。梅雨の期間にチャンスが何回もあるわけではない。

 予報によると明日の朝は雨である。それでは明後日にでも木立に射し込む朝の光を見るために早起きしよう。また天文情報を調べると7月は15日が満月だ。この日の東京の月の入りは4時17分で日の出は4時36分である。日の出前の満月を見ることができるだろう。この日お天気が良ければ4時に起きて出かけてみよう。一年を通して玉川上水のどこかでキャンパスに向かって鉛筆画に取り組んでいる鈴木さんを見かけることがある。頭にバンダナを着用していることが多い。描きためられた作品はオープンギャラリーで公開する。暑さが続いているが玉川上水の木陰はひんやりと涼しい。

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