玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*村上春樹のユーモア

2024年06月17日 | 捨て猫の独り言

 村上春樹には独特すぎるユーモアの感性がある。「ねじまき鳥クロニクル」を読みながら、それらに注目して気にいったものを書き止めてみた。親父ギャグと言ってもいいかもしれない。あるいは村上春樹のいわゆるバタ臭さというものはここから立ち昇ってきているのではないかと思ったりした。まあ、退屈しのぎに、ご覧ください。

 ●まるで世界中の冷蔵庫のドアが一度に開け放たれたみたい・・・冷たいものだった。

 ●渡り鳥が抵当用資産を持たないのと同じように、僕も予定というものを持たない。

 ●しばらくどっかに埋められて、さっきやっと掘りだされたばかりっていう感じの顔。

 ●人々はみんな難しい陰気な顔をしていた。それはムンクがカフカの小説のために挿絵を描いたらきっとこんな風になるんじゃないかと思われるような場所だった。

 ●どっかの犬が家の庭に入り込んできて勝手に芝生の上でねじ曲がったウンコをしているのを見ているような気持になっちゃうの。

 ●浅い池の中に落とした硬貨でも探すみたいに僕の目をのぞきこんだ。

 ●すぐそばにぐっすりと寝込んでいる神経質な黒豹がいるので今は声が出せなくて申し訳ない、とでもいうように。

 ●時代物のエンジンが主人に蹴飛ばされた犬のようにストロークの長い音を立てて動き始めた。

 ●ベレー帽の似合うおスモウ取りくらいに珍しいのです。

 ●世界中の野原を通り抜けたよりももっと遠くの場所から。

 まあこんなものです。

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