やっとゴーヤの本格的な収穫が始まった。まず高い場所にあるゴーヤ2個を見逃して、熟れすぎて黄色になっていた。しかしこれはいい機会だった。そのうちの落下をまぬがれた1個を慎重に収穫して種の回りの真っ赤なゼリー状のものを口に含んでみた。それは伝え聞いた通りに十分に甘かった。また沖縄では、天婦羅にするときワタの部分と若い種とを捨てずにそのまま揚げるということも聞いた。
注目を集めたイチローのメジャー通算3000本安打達成はすんなりとはいかなかった。達成したのは、まるで計ったのかのように甲子園の高校野球の開会式の日だった。メディアはこれで一区切りがついて高校野球とオリンピックにシフトしていった。達成直後の会見では「3000という数字より、僕が何かすることによって僕以外の人が喜んでくれることが、今の僕には何より大切なことだと認識した」と述べている。(台風9号のあとの玉川上水緑道)
この会見のイチローは通訳付きで日本語で応じている。これについてある関係者が何年もアメリカでプレーしているのだから通訳なしでやるべきだと発言したけれども、すぐにこれを撤回せざるを得なかった。イチローは日常会話なら十分すぎるほど英語で話せるという事実を知っての注文かという反撃のためである。イチローの発言は個性的である。誤解を生まないように通訳を通したのだと思う。記録達成後の先の発言は、イチローが自分の背中を自分で見ることができることで生まれたのだ。
「努力に勝る天才なし」とか「努力は素質を超え、気力は実力を上回る」という ことわざ は広く知られている。一筋の道を歩むイチローは、これらの ことわざ を視野に入れながら考えに考えて自分の言葉で語ろうと努める。「僕は天才ではありません。なぜかというと自分がどうしてヒットを打てるかを説明できるからです」「気持ちが落ちてしまうとそれを肉体でカバーできませんが、その逆はいくらでもあります」これがイチロー語録である。