玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*梅雨

2015年06月29日 | 捨て猫の独り言

 関東の梅雨入りが今年は6月8日で、例年の梅雨明けは7月21日だから、関東の梅雨はほぼ43日ということになる。日本は四季の国ではない、雨期のある五季の国だという人もいる。玉川上水には、この時期に甘酸っぱい香りの白い樹液を分泌しているクヌギの木がところどころに存在する。そこにはクワガタ、カナブン、ルリタテハ、スズメバチなどの昆虫が集まり、子供たちの注目の場所となっている。

 先週末に玉川上水のいつもの場所に心待ちしていたヤマユリが咲いた。木の茂みに隠れて気づく人は少ない。下の孫娘の名は「りり」という。「リリ」の花が咲いたと教えると得意気だ。その上流の右岸にはムクゲも咲き出した。テニスコートのネムの花は盛りを過ぎた。長い期間咲き続ける庭のサルスベリがポツンと一か所だけ赤い花を咲かせた。

  

 お天気博士の倉嶋厚さんは「人間は大気の海の底に住む海底動物だ」と書いている。九州では大雨が続いた。大気の織りなす営みが時に慈雨となり、時に暴風雨などの禍となって「底」に暮らす人の頭上に下りてくる。我家の小さな留学生が滞在する時期は、毎年この日本の梅雨の時期である。蒸し暑い日本という印象が強く残ることだろう。先週からプールの授業が始まったが中止になることもしばしばだ。

 昨年は宿題をすませてから遊ぶ習慣ができていたが、今年は学校から帰ると二人ともすぐ外に飛び出す。また昨年は姉の友だちに妹がくっついて遊ぶことが多く、できるだけ別々に同じ学年同士で遊んで欲しいと願ったものだ。ところが今年は2年生の妹の友達に姉が合流して遊ぶことが多くなった。その妹は学校で涙を流し、周りの友だちに心配をかけることがあるようだ。まだ自分のことを「りりちゃん」と言っている。

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*夏至

2015年06月22日 | 捨て猫の独り言

 夏至は北半球の「ザ・ロンゲスト・デー」だ。今年の夏至(22日)の東京の日の出は4:41で、日の入りは18:54だから昼間の時間は14時間14分である。北の方ほど長く、サンクトペテルブルグなどでは約19時間もある。しかも残り5時間も明るい「白夜」である。夏至が過ぎると、暑さのつのる中で、太陽はもう冬へ向かって歩き始める。

 「地球が太陽のまわりを一回公転する時間が一年であることは小学生の知識になっている。四季が生じ、それに対応して自然界に芽生え・万緑・黄落・荒涼の変化が現れるのは、地軸が公転面に傾斜していることにより、地表面に入射する太陽エネルギーに一年を単位とする周期的変化があるためである」とお天気博士の倉嶋厚さんは述べている。

  

 しっかり理解しようと小学生の理科を復習した。地球は自身の地軸の周りを東向きに回転(自転)しながら、太陽の周りを回っている(公転)。その公転面に対して地軸は23.4度傾いたままである。北半球では、夏は地軸の北極が太陽の方に傾いていて、太陽光線が高い位置から当たるので光りが多く当たる。昼が長い北半球となる。この時、逆に南半球では太陽光線が低い位置から当たるので太陽光線が弱くなるため冬である。

 予報通り曇りときどき雨の日曜日だった。孫たちが選んで借りた図書館の3冊の中になぜか紙芝居があった。そのケースの裏に「紙芝居のやり方」という注意書きが私の目に入った。かならず「舞台」をつかうこと、紙芝居では「ぬき」が重要などと書かれている。私は段ボール箱の角を生かして簡易の舞台を作った。そして二人を座らせて「なんにもせんにん」という紙芝居を演じた。興味を持った二人は自分でやりたいと言い出し、たどたどしい語りでそれぞれ最後までやり通した。観客はそれを忍耐強く聞いていた。

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*左手首の負傷

2015年06月18日 | 捨て猫の独り言

 雨上がりの日曜の朝、孫と一緒に頭上の巣箱を捜しながら緑道を散歩した。下の孫は負傷した方の左腕を三角巾で吊るして肩にかけている。昨日の土曜日に自転車で転んで左手首の骨折の疑いがあった。学校は休まずに月曜の放課後にレントゲン検査を受ける予定だった。散歩することでみんなの気が紛れた。ついでに立ち寄った図書館では負傷した孫が選んだカバやカタツムリなどの動物の絵本を3冊借りた。

 私は大活字本の「お天気博士の気象ノート」の(上)を1冊だけ借りた。30年前に出版された本である。その中に「雨降り花」というのがあり「梅雨の晴れ間の小道を歩くと、草取りをした人が、雑草と花とを区別した形跡が見られる。無残に引き抜かれているのは、ヒメジョオン。ツユクサはどちらかといえば残される方だが、ドクダミは半々。ホタルブクロは咲いていれば確実に残されるだろう。

  

 ホタルブクロはアメフリバナとも呼ばれる。この花を摘むと雨が降るというのである。日本植物方言集によればアメフリバナと呼ばれる草花には、ほかにギボウシ、ヒルガオ、シロツメグサなどがある。梅雨時から真夏にかけて咲くこれらの草花は、人々の記憶の中に、雨とともに残ることが多かったのであろう」とあった。つぎの項目は「草木塔」だった。こころがなごむ本である。

 事故が起きたのは陽射しが強い土曜日の午前だった。私が先頭で、下の孫を上の孫と挟んで三台の自転車で5キロ離れた小金井公園をめざしていた。玉川上水沿いに道路の半分だけを変則にアスファルト舗装したサイクリングコースである。舗装部分を踏み外して、そのわずかな段差の衝撃で転倒したようだ。月曜の夕方に孫の伯父のクリニックでレントゲン検査をしたが骨折線は発見されず、強い圧力による捻挫と診断された。骨折寸前だったということだ。 

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*昨年との違い

2015年06月15日 | 捨て猫の独り言

 自転車に乗って先を歩く若者に近ずくと瞬時にこちらの気配を察して避けてくれる。老いた身にはそのような能力が失われつつあることを思い知る場面が多くなった。私の場合はそれに難聴が加わるからなおさらだ。そこで道路はできるだけ「端」を歩くように心がけている。また家の中で、思いがけない物に身体をぶつかることが多くなった。

 先日は家の中の壁の角に足をぶつけて、右足の中指の爪が割れて出血した。生爪を剥がすとはこのことと合点した。スリッパを履いていれば防げたかもしれない。しかし夏は素足に限る。孫たちは血に染まったバンドエイドを見て顔をしかめて同情した。これを書きながら足の中指は医学的には「第二趾」ということを知った。手は「指」で足は「趾」ということのようだ。(写真の右はオカトラノオ、ムラサキシキブ)

 

 孫たちの生活は昨年とくらべて変化が見える。やはり学年が進みカタカナ、漢字が増えた影響だろう。算数はなんとかこなしているようだが、それでも質問の文章を読むという壁がある。「漢字」は最小限でいいから「ひらがな」の練習をしようとなぐさめている。担任が変わり「れんらくちょう」を通じての学校とのやりとりはかなり減ってきた。忙しい先生方に多くを望む立場にないと自戒する。

 学校の友だちはいろいろとおけいこ事で忙しいのか、孫は学校の友だちと遊ぶ機会が少なくなった。近所の小さな男の子たちが孫と遊びたがるので、二人はそちらとつきあうことが多い。近所に子育ての上手な若夫婦がいる。大声を張り上げて子供を叱ることはまずない。簡単なようでこれがなかなかできない。私の場合このことで反省する場面が度々ある。

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*甘い考え

2015年06月08日 | 捨て猫の独り言

 早くも庭の萩が咲いている。萩はキタキチョウなどの蝶の食草でもある。だいぶ前にオープンギャラリーの鈴木さんにジャコウアゲハの食草であるウマノスズクサの鉢植えをいただいた。ところがこのツル性の植物をうまく育てられずに半ばあきらめていた。久しぶりによく見るとツルの一つが近くのハナミズキの木にまきついて元気にのびている。うまくいけば葉の裏に産み付けられた卵を発見できるかもしれない。

 カードの利用代金明細書のハガキが送られてきて6月10日に引き落とされるという。その中にNHKの受信料の24770円があった。私は籾井会長が止めるまでは受信料を支払わないつもりでいた。そこで昨年の4月に自動引き落としを停止するよう銀行で手続きを行い、それが受理されて今年度からは受信料の支払いは停止するものと思っていた。

 

 さっそく銀行の窓口に出向き、昨年のことは伏せながら同じ手続きを申し込んだところ、窓口の対応は明らかに昨年と異なっていた。銀行に手が回っていたのである。NHKと受信契約の破棄の手続きをしてから来てくれという。銀行は昨年の手続きが無効であることの私への通知を放置していたことになる。それよりも自分の考えの甘さに気付かされた。そして受信料収入は増加との報道に納得した。

 我家の二人の小学生は7時40分に登校する。それまで7時からはNHKのEテレの番組を見て過ごす。そのうち近所の小学1年生の男の子が迎えに来る。昨年は6年生だった兄の役割をこの1年生が立派に引き継いでいる。この時間帯の上水の緑道は駅から吐き出された私立学校の生徒であふれかえる。その流れに逆らって進んで行かねばならない。また私にとっては気の休まる時間の始まりでもある。

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*あわただしい一週間

2015年06月01日 | 捨て猫の独り言

 玉川上水の緑道にハコネウツギが咲いているのを今年初めて気付いた。小さく刈り込んだ庭のハコネウツギと異なり、緑道のそれは見上げる高さに無数の花を咲かせている。庭にヤマボウシが咲きほこる家を新たに発見した。自分なりの玉川上水の樹木の地図が少しずつできていく。桑の実が落ちてアスファルトを黒く染める。その落ちたばかりの実を年に一度は洗って食べてみる。

 5月25日の夜遅くアトランタから二人の孫娘が母親と一緒に羽田に着いた。車で出迎えるのだが空港駐車場までほぼ2時間ほどかかる。昨年から到着が成田でなく羽田になり便利になった。そして羽田空港国際線ターミナルにもだいぶなじみになった。23時を過ぎてやっと三人の姿を見ることができた。9歳の孫娘は私を強く抱きしめたが、これほで強く抱きしめられた経験は記憶にない。(写真はハコネウツギ)

  

 到着の3日目から登校し始めた。必要な品々をほぼ一週間かけて買いそろえる。校舎内で履く「うわばき」は二人とも昨年のものは使えなくなっていた。最初の週の土曜日は「学校公開」があり、私も授業参観に出かけた。どちらも担任の先生が代わっているのでお顔を拝見をしておきたかった。母親は明日の夜帰国する。代休の月曜は早朝から母親とディズニーランドに出かけた。

 二人の小学生は自転車を乗り回すことが楽しくて仕方がない様子だ。自転車に乗ることはアトランタではできないからだ。9歳の姉はサドルを可能な限り下げた大人用の自転車に乗っている。友だちが持っているピンクの快適な子供用の自転車を欲しがることもない。7歳の妹は昨年まで姉が乗っていた自転車に乗っている。昨日は私と三人で涼しい緑道の中を遠くまでサイクリングに出かけた。

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